ブルックリン横丁

ブルックリン在住17年の音楽ライター/歌詞対訳者=渡辺深雪の駄ブログ。 そろそろきちんと再開しますよ。

ビーフ速報:「Jay-Z vs R・Kelly」

2004-10-31 | ブルックリン横丁
大変だー!
先週末からNYのラジオではジェイ-ZとR・ケリーの衝突のニュースで持ち切り。それぞれが自分の言い分をラジオ局でぶちまけ、真相は霧の中といった状況であるが、直接の発端は29日にMSGで行われた「Best Of Both World」ツアーのNY公演。両者共にステージに上がり、一緒に「Best Of Both World」で幕開け~ジェイのソロ、そしてR・ケリーのソロ、という交互の展開になったのだが、R・ケリーのソロ2幕目になった時に事態は急変。突如R・ケリーが「観客席の中に銃を持っていると思われる男が二人いる。身の危険を感じるので今日はこれでお終い」と宣言、マイクを床に叩きつけて帰ってしまった。私はたまたまその夜観に行っていたのだが、観客は「へっ?」ってカンジであまり深刻に受け止めていなかった(私も含め。)もともとジェイの本拠地だし、観客の殆どは引退したはずのジェイを観に来ている風だったからね。しかし後でR・ケリーがラジオで発言し判明したことだが、実は数日前から「MSG公演をキャンセルしないと殺す」と脅迫を受けていたとか。それでパフォーマンス中、最前列の両脇に立っていた男達がジャケットの前を開け、銃らしきものをチラつかせたんだとか。さらに驚きの告白は続く。観客にステージを去ると宣言した後、思い直してジェイのゲストとして登場したジャ・ルールと共にまたステージに戻ろうとした際、R・ケリーも知っているというある人物に催涙スプレーをかけられたとか。(噂ではその人物とはどうやらジェイーZサイドの人間だとか。)

ここで押さえておきたいのが、この全米40都市をまわる大掛かりなダブル・キャスト公演の水面下で深刻視されていたという二人の不仲説。ジェイーZの言い分では「どの都市でパフォーマンスしても自分のショウの方がファンのリアクションが良いのでR・ケリーが嫉妬している」という。(それに対しR・ケリーは「あり得ない」と否定。)しかしここになって明らかになっているのが、これまでRケリーの「都合」により3公演がキャンセル、セント・ルイス公演では2時間の遅刻、さらにフィラデルフィア公演でもショウの途中で失踪、なんとRケリーは近くのマクドナルドにいたらしい(笑)。度重なるドタキャン&プログラム変更により1人でステージを盛り上げなきゃならないという苦しい立場に追い込まれたジェイーZがキレるのも仕方ないだろう。
(この度重なる「ドタキャン」疑惑についてのR・ケリーの弁明は「今回のツアーではこれまでの15年のキャリアで初めて照明関係のリハーサルに立ち会わなかったので」という苦しいものだった。)

事実、金曜日のショウでは急遽穴が空いてしまったR・ケリーの持ち時間を埋めるべくジェイZがフル稼働。メンフィス・ブリークをはじめとするロッカフェラ軍団に加えフォクシーやメアリー・J・ブライジ(相変わらず素晴らしいパフォーマンス!)辺りまでは予定通りのゲスト陣と思われるが、どう考えても「楽屋に遊びに来てたんだけど急遽ピンチヒッターで出ちゃいました」感たっぷりのアッシャー、T.I.等までが自分達の持ち歌を披露する始末。美味しいといえば美味しいのだが、さすがにいつもは素敵なステージ衣装に身を包むアッシャーがいかにもフツーの普段着でパフォームするのはいかがなものかと。(これまた後日談だが、ステージ裏ではその場で飛び入りゲストの演奏用CDRを焼いたりして付け焼き刃な対応をせざるを得なかったんだとか。いやー、便利な世の中になりましたな。)

せっかく発売されたばかりの『Unfinished Business』であるが、世の中的にはどっちらけモード満点。しかし今回ばかりはジェイーZに軍配が上がるだろう。いくら「あれ、アンタ引退してたんじゃなかったの?」とツッコミを入れられたっていいの。ドタキャンに次ぐドタキャンの気難し屋=R・ケリーの尻拭いをしてきたその心労たるや。さすが、オトコだね。ビヨンセが惚れるのもしゃーないね。

一夜明けた30日のMSG公演は果たしてR・ケリーがきちんとまたステージに上がるのか、そして二人はどういう態度を取り合うのか、というのが見物だったのだが、筆者は残念ながら見ていない。(実際R・ケリーは散々ラジオで「俺が行かないワケがないだろう」と豪語していたくせにやっぱり姿を見せなかったそうだが。)その後の両者の言い分もとくに追っていないので興味のある方はネットでサーチして報告しておくんなまし。

038:「エミネム取材@デトロイト」

2004-10-25 | ブルックリン横丁
デトロイトでエミネムに取材してまいりました~。金曜の早朝にJFKを経ち、午前11時からの取材に間に合わせるという何ともスリリングなスケジュール。デトロイト空港でフランスのジャーナリストとインタースコープのUS担当のドン兄貴と合流、一路取材場所となるスタジオへ直行。例の映画でお馴染みの8マイルの隣、9マイル(分かりやすいね)の住宅街にぽつんとある味も素っ気もない平凡なスタジオは、デトロイトの高級住宅街に住むエミネムが自宅スタジオの他にホーム・スタジオとして愛用している場所だとか。住所を頼りに行ったものの3回くらい見落としてしまった。そのくらい地味~なトコロ。しかし高い木の柵で取り囲まれた駐車場の中には明らかにこのネイバーフッドには似つかわしくない高級車がずらり。なるほどね~。スタッフもいかにもミシガーン、サバービアーンって感じの白人ばかり。ワシには全員キッド・ロックに見えましたわよ。メイク担当も感じの良い白人の中年のオバさん。自分のルーツに忠実に、ってことなんでしょうか。しかし、時代や世代を代表するアイコンと化してしまった今も決してデトロイトを離れず、全てを身内で作り上げようとするエムの心意気やこだわりをここに見た気がした。

スタジオに入って即効でまずはリスニング・セッション。新作『アンコール』の中から合計6曲を試聴。ヤバいっす。最近ネットでリークしてしまったという「Mosh」なんて、「Fuck Bush!」の連発。大統領選挙の前日のマイケル・ムーアの『華氏911』のテレビ放映がキャンセルになった、というニュースがあったが、この曲がもし公になったらブッシュ政権は顔色変えるだろうね。ブッシュ政権の一番痛いトコロを見事に突いた衝撃の曲ですよ。途中声がひっくり返っちゃってるくらいの勢いで畳み掛けるようにライムするエミネムの姿が目に浮かぶ。ものすごいリアルな曲です。あとはエム、ドレー、そして50のマイク・リレーあり、コミック調のトラックもあり、と6曲聴いただけでもかなりバラエティに富んでる。かなり空恐ろしいアルバムになることは間違いなしでしょう。

取材前には平たく言うと「取材で録音した素材は全てシェイディ・レコーズに帰属します」「今日ここで見聞きしたことはどこにも口外しません」的な主旨の契約書にきっちりサインさせられた。以前にエミネムのボディ・ガードだったという人物が暴露本を出して儲けて以来その辺には厳しいみたい。ちなみにR・ケリーの取材も同じ感じだったと友人サリーが言っていた。質問事項も細かくチェック、ファースト・シングル「ジャスト・ルーズ・イット」のPVで茶化されてしまったマイケル・ジャクソンがエミネムを訴えたことについての質問もNG。同ビデオがBETで放映禁止されてしまったことについてもNG。キビし~っす。

そんながんじがらめの監視の目が光る中での取材は無事成功。記録用のカメラがまわり、私にもマイク着用が命じられる。しかしエミネムは程よく冗談も交えつつ、全ての質問に真面目に答えてくれた。日本からのオフィシャル・インタビューということで、あらかじめ用意されていた質問状を通訳するカタチだったのだが、本人はかなりご機嫌だったし話す気満々っぽかったから、もう少し砕けたノリの質問もあれば良かったのにな~とちょいと残念。日本用にとオフィシャル写真にサインをもらい、さくさく取材終了。夜8時のフライトでNYへ日帰りという強行スケジュールながら、やや興奮気味のためホテル周辺を徘徊。紅葉がキレイ。エミネムやD12の面々を輩出した’リアル・デトロイト’を見てみたかったもんですが門外漢にはなかなかね。そういうのはジモティが一緒じゃないとさ。なので結局はプライベート・スクール帰りちっくなヤンキー・アメリカンの制服ティーンエイジャーがうろつくこぢんまりとしたショッピング・エリアを散策したものの10分で飽きてホテルに戻りしばし仮眠。なんだか全てが超特急で終わったデトロイト行きでしたが、こんなに「近くにいるのに近付き難い」オーラを感じたアーティストは初めて。うーむ、さすがエミネム。






037:「ヤンキース負けちゃったよ。。」

2004-10-21 | ブルックリン横丁
あーあ。まんまとボストンに持ってかれてしまった。グランドスラムまでクラっちゃったらもうグゥの音も出ないわな。けっ。せっかく旦那が出張でいないってのに歯は痛いし風邪で体調悪いし良いことありまへん。昨日はトリック・ダディ、今日はリュダクリスと取材続き。トリックさんはプレステに夢中で会話も上の空。リュダさんはもともと素顔はとっても暗いヒトなのですが今日は割と元気でした。ま、何しろマイ・ベイビーダディだから間近で眺められるだけでいーのよ。顔ながっ!アルバムにはリュダ、ナズ&ダギー・フレッシュという意外な顔合わせの曲アリ。その名も「Virgo」、3人とも乙女座なんだって。。

036:「禁煙しなきゃ…」

2004-10-16 | ブルックリン横丁
最近思うところあって禁煙を考えている。出産後は母乳問題もあり2年くらい禁煙していたのだが、調子に乗ってうっかり再開してしまったのがヤバかった。さすがに家の中じゃ吸わないし、吸う時は庭でリスや蛍と戯れながら一服してますがね。しかし誰しもある程度の年齢になると健康とか食生活に気をつけるようになり、自発的にそういうカラダにダメージを与えるような行動は控えるようになるんだと思っていた。しかしワシのもとには一向にそんな健康の神様からのお告げは降りず。だって里帰りしたりして会社の同期とかと話しててもさ、何だかみんな忙しいのにジムにきっちり通ったり泳いだりしてなーんか爽やかなんだもん。そろそろワシにもそんな時期が訪れんのかな、と思ってるんだけどぜーんぜん駄目っすね。たまにアドレナリン欲しさに突発的にジムで猛ダッシュしたりするくらい。

というわけで最近、いつもタバコを買いに行く近所のデリのドミニカーノのおっちゃんに「禁煙するからもしうっかりタバコを買いに来ても売らないでね」とこれまたなんとも他力本願なお願いをした。それなのにやっぱりアタシって駄目な女。2日でホイホイとニューポート・ライトを買い出しに。しかも大見栄切った手前もあるしドミニカーノんとこは行けねーべ、と思ってわざわざ家から離れた韓国人デリに行き、余裕しゃくしゃくで歩きタバコしてたら店の前で仕事をサボってたドミニカーノにうっかり目撃された!「オー、チーカー!!ユー・スモーキング・アゲーン!ノー・グッド!」だってよ。そんなこたぁ知ってるよ。ニコチン・パッチなんて貼るのもダサいし、これはやっぱり意志の力が必要なんですね。誰か「ジムに行かないと吐く」とか「タバコを吸ったら人前で裸踊りをしてしまう」とか、ありえないけど強烈に効果のありそうな催眠術をかけてくれないかしら。ま、こんなこと考えている時点で既にアウトか。う~む。。

035:「アッシャー、カニエ@MSG」

2004-10-15 | ブルックリン横丁
本文とは何の関係もないけどネット画像をアップしたらいきなりアクセス数が激増したので試しにうちの息子の写真をアップしてみたよん。成田空港で日本のパフェを堪能しているトコロ。

昨日はアッシャー&カニエの「The Truth Tour」を観にマディソン・スクエア・ガーデンまで行って参りました。カニエはウェブスター・ホールでのリリース・パーティー、それから夏のSummer Jamと続きライブで観るのは3回目なのだが、ほんの1年も経っていないのに随分とステージ上の貫禄が増しており。まぁ、スターですもんね。余裕綽々なカンジ。同行の某DJがものすごい勢いで札束を翻しキ○○イの様にカニエTシャツ購入。わしもガールサイズを1枚ゲット。マイ・ベイビーダディ=ジョン・レジェンドもじっとり拝見。アッシャーはなんつうか、ジャニーズ系(行ったことないけど)のコンサートのノリ、って言うんでしょうか。真後ろの黒人少女達の止まらない叫び声で鼓膜ビリビリ。Smells Like Teen Spiritとはこのことかってな雰囲気。マディソン・スクエア全体が嬌声でまっ黄っき。そりゃ汗だくダンスやタンクトップビリビリ破いてのセックス・アピールやらオンステージのアッシャーは男っぷりをさらに増しておりましたが、やっぱりワシはミディアム~スローのアッシャーがいいやね。途中P・ディディが登場して「I Need A Girl」をパフォームしたり、ジャスト・ブレイズが自分のヒット曲を矢継ぎ早にミックス(過去20回ほどMSGでDJしたけど昨夜が最高だったらしい)~「Throwback」につなげる演出等をはさみ、最後はクランク大将リル・ジョン、マイ・ベイビーダディその2=リュダクリス、そしてエレファント・マンまでやって来て「Yeah!」&ダンス大会とにゃんとも豪華な一晩でした。

ちょっとオモシロかったのが、いかにもカノジョに引き連れられてきちゃった感のある所在無さげな男のコ達。トイレ脇の売店前で放映していたヤンキース戦をビール片手にTV観戦してるヤツも結構いたよ。チケットを2枚頂いていたのでたまには旦那も一緒に連れてってやっか、とか思ってたが残業で来れなくなってくれてホント良かった。黄色い嬌声に囲まれてアッシャー2時間一本勝負なんて32才のラフネックにはさぞ辛かったろう。

034:「VH1 HIPHOP HONORS」

2004-10-14 | ブルックリン横丁
気分がノっているトコロでもう一発。先週からVH1でヒップホップ生誕30周年を記念したドキュメンタリー番組が連日放送されている。昨日は先日ハマースタイン・ボールルームで行われたその記念イベントのプレミア放映だった。クール・ハーク、DJハリウッド、パブリック・エネミー、KRSワン、DMC、シュガーヒル・ギャング等のパイオニア達はステージ脇のひな壇に座り、ビースティ・ボーイズ、ファット・ジョー&テラー・スクワッド、ナズ等が彼らに敬意を表しパフォーマンス、という主旨(自分たちの新曲もやってたけど)。DJもグランドマスター・フラッシュ、キッド・カプリ等が出演して盛り上げる盛り上げる。ダギー・フレッシュやロック・ステディ・クルーも勿論登場。KRSのLean Backダンス姿も拝めましたがハイライト続出でエラい興奮しました。ビースティーはランDMCの「Sucker MCs」を、そしてファット・ジョーはブギーダウン・アンセム「South Bronx」 をパフォーム!!パブリック・エネミーは自らマイクを握りレプリゼント。印象的だったのが、チャックDが往年と寸分変らぬ勢いでステージ上を駆け回り、息も乱さず平然とした顔をしていたこと。だって今幾つだよ?さすがミリタント。きっちりワークアウトしてコンディションを保っているんだろうね。

あとは先日ここでも触れたナズ&オル・ダラの「Bridging The Gap」もパフォーム。スーツ姿にヤンキーズのキャップ(プレイオフ進出で盛り上がってるからね)で父と共に登場、ひな壇のパイオニアの前に歩み寄り深々とアタマを下げる姿に目頭が熱くなりました。逆にKRSもナズに返礼してたりしてホント良いモン見せてもらった、っカンジです。オル・ダラも日頃のステージとは丸っきり異質なクラウドを相手の大仕事であっただろうが、パフォーマンス後にナズと肩を組んでステージをハケるカンジがまたい~のよ。思へば母親をガンで亡くし傷心だったナズがここにきて「生きてるうちに親孝行」とばかりに敬愛する父とコラボするというのは自然の成り行きだったのかも。同曲に「Old School, New School, No School Rules」ってクダリもありますが、まさしくジャンルを超越した音楽愛、そして父子愛をひしひしと感じさせる感動のステージでございましたよ。この映像はwww.vh1.comでチェケれるので是非!

033:「ビヨンセがサグドアウト。」

2004-10-14 | ブルックリン横丁
デスチャの新作を対訳していて、ビヨンセのヴァースで「おっ」と思ったラインがあった。「ガッツ・マイ・オウン」という曲で、要は「アタシにいい顔したくって色々見せびらかしてくるけどそもそもアタシにはお抱えの運転手もパイロットもいるし、何てったって自分のクロージング・ラインだって持ってるヒット歌手だわよ」という、ボーラーもどきのちゃんちゃらおかしいオトコ共をばっさり斬り捨てる痛快ソングなのですが、そのヴァースの最後に「Don't be mad, UPS is hiring/(腹立てないでよ、UPSで雇ってもらえば?)」っていうラインがあるんですな。UPSとはUnited Postal Service、まあ日本でいうところの宅急便とか佐川急便みたいな存在。真面目にこつこつ、朝から晩まで配達にいそしむ、いわば9 to 5(9時から5時まできっかり働く、定時ジョブ)の代名詞的な職種ということで(実際には残業もたっぷりあるみたいだけど)、ギョーカイ人のフリしてカネもないのに偽ダイヤとか、ベイビー・ママに子供の養育費も払わずにスニーカーとかばっか買ってるような定職を持たないダメ男に対し「Don't be mad, UPS is hiring」と言うことで喝を入れてるワケですな。

しかしこのライン、元はと言えばビギーがクレイグ・マックの「Flava In Ya Ear」のリミックスで言っていた有名なパンチライン。ヒップホップ・ヘッズが聴けばポン、と膝を打ちたくなるような絶妙な引用ですよ。

こんなシャレの利いたライムをさらりとデスチャのアルバムに持ってくるあたり、どう考えてもジェイ-Zの影響に違いない。ジガメン、ビヨンセを俺色に染めてるな。ヤンキーズのキャップを被ったり、ROCのチェーンを身に着けたり、確実にジガ色が濃厚になってきている昨今のビヨンセ。愛いヤツよのぅ。

032:「NAS & Olu Daraなど」

2004-10-11 | ブルックリン横丁
ヤバいヤバい!NASと実父のブルーズ・シンガー=オル・ダラがコラボレートした新曲「Bridging The Gap」はもうチェキりました?HOT97でもかなりのエア・プレイを誇るこの新曲、最近のヒット・チューンと混ざるとその異色さが際立つトラックがNASの昨今の有り様を端的に現す唯我独尊シット。最高っす。リリックも素直でよい。対訳読んでね。こんなオヤジがいて良かったな!

やっとこデスチャの対訳が一息ついたので有料ケーブルで遅ればせながら『キル・ビル vol.2』を観る。夕べは『少林サッカー』だったので何げにカンフーづいてるね。昔からゴールデン洋画劇場とかでカンフー映画を観ちゃったりした日には以後3日ほどは興奮覚めやらず水を入れたバケツを両腕を伸ばしたままで持ち歩いちゃったりしてみる浮かれポンチなタチなのであるが、ヒトは修行を積むと本当にあんな超人的な技が身につくものなのかね。カポエラかシャオリンにチャレンジしてみたいとは常々思っているのだが、年を取り過ぎないうちにやっとくべきかね。

それから相変わらずiPodのジュースアップ続行中。アタマに思い浮かんだ曲をガンガンに取り込んでいるのだが、Buju Banton「Gimme The Weed」、KRS-ワン「The Blunt Song」等期せずしてガンジャ・チューンが盛りだくさん。え、吸ってないわよ。しかしPowerbookのチンケなスピーカーから垂れ流しにしていたら背後の旦那は「ブラーッドクラーーーーット!!!」とすこぶるご機嫌。明日はコロンバス・デーだがスターリング・サウンドにて某邦楽アーティストのマスタリング作業の通訳仕事。長丁場になりそうだにゃー。終わったらネイルサロンでも行って自分を労ってあげようっと。

031:「対訳よもやま」

2004-10-08 | ブルックリン横丁
超特急仕上げでデスチャ絶賛対訳中。いやーオトナになりましたね。特にビヨンセのヴァースは訳してていちいちジェイ-Zの顔がチラつき集中出来ず。そっかー、やっぱりあの二人、あーんなこともこーんなこともしてるんだ。。いやーん!てな感じで。何か生々しいです。

別の意味での生々しさを久々に感じさせてくれた怪盤といえばジル・スコットの新作『ビューティフリー・ヒューマン』。彼女も結婚して幸せの絶頂にあると思われるのですが、彼女の一貫して「生」「ハピネス」を追求するスタンス、それからきっと彼女は「性善説」を信じて疑わないんだろうな、と思われるまっすぐな視線と、それから何といってもリリックのリアリティは相変わらずズバ抜けてる。「Cross My Mind」で”別れた男の香水を新しい彼氏に試させた、でも彼じゃダメだった”、と告白するあたり、女子なら激しく納得できるだろう。「Bedda At Home」ではジル・スコットが歌の魔物にトッ捕まっちゃったような、針が振り切れたように激昂している瞬間がそのまま録音されている。鳥肌立ちました。ポジティヴなエナジーが欲しければ「Golden」のサビをマントラのように唱える。ホントに素晴らしいアルバムなので聴かなきゃ損でっせ。

030:「あー疲れた」

2004-10-07 | ブルックリン横丁
いきなりやる気のないタイトルに最近の更新状況の理由が垣間見えるかもしれんが何げにここ1、2週間は〆切の嵐でボロボロっす。あんまり集中出来ないんでとんとご無沙汰していたジム通いもうっかり再開、つーことはワークアウトBGMのさらなる強化に励まねば、とまた仕事そっちのけでiPodのジュースアップに一心不乱。トレッド・ミル(ルームランナー)で鬼のように走り込むには荒くれ系のハーコーなヒップホップが一番と信じて疑わなかったのだが、ロングの黒髪を引っさげたアジア人女がビギーの「Gimme The Loot」を口ずさみながら猛ダッシュしてる光景もさぞかしコえぇだろーな、と思いバリエーションを増やす。フェラ・クティとかは1曲も長くてグルーブが断ち切られないので最適。そういう意味ではSOHOの「Hot Music」、Jay Deeの「Plastic Dreams」もナチュラル・ハイ促進に効果的。amazon.comで最近まとめ買いしたUKのユニオン・スクエア・ミュージックから出ている2枚組CDシリーズも役に立ってます。アフロビート、ゲットー・ファンク、ブレイク・ビーツものなど、有名どころからコアものまでユニークな選曲がマル。目下の目標はBPMにまどわされずにダブを聴きながらワークアウト出来るようになること。今日はこれからトリック・ダディの新作リスニング・セッション。その後はコリアン・タウンで味噌チゲでも食って精進してくっか。