ブルックリン横丁

ブルックリン在住17年の音楽ライター/歌詞対訳者=渡辺深雪の駄ブログ。 そろそろきちんと再開しますよ。

017:「ネイト・ドッグの含蓄あるお言葉」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
やっと213のインタビュー原稿を書き終えた。リック・ジェームスの死を悼むあまりウォーレン・Gが本調子ではなかったのと対照的にネイト・ドッグは素晴らしい発言をしてくれた。その中で最も印象に残るコメントがこれ。

ー「ギャングスタ」という言葉や文化は今は全世界的に普及しましたが、オリジナル・ギャングスタとしてはどういう感想をお持ちですか?

ネイト・ドッグ:ギャングスタ、っていう言葉は厄介なモンでね。色々な解釈があって、若いうちは誤解することも多い。だけど年を取ると分かるけど、最もギャングスタなことってのは家族の面倒をきっちり見るってことなんだよ。カネをちゃんと稼いで、いたずらにストリートを走り回ったりして帳尻を合わせるような真似をしなくてすむのが本物のギャングスタだ。ムショに出入りしてて定職にもつけず、カネもないようなヤツがギャングを気取ってても駄目なんだよな。そんなのはハッピーな生き方じゃないだろ?きっちりやるべきことをやって、社会の生産的なメンバーでいることさ。

いやー、ネイト・ドッグ株がさらに急上昇しちゃったでしょ?
多分本邦初となったネイトの肉声、今度チャンスがあれば彼のソロ取材もお願いしたいもんです。ここではこれしか紹介出来ないのが辛いが本文を読みたい方は来月号のbmrをチェックしてちょ(商売上手)。

016 :「NAS @ Summer Stage」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
台風上陸で大荒れが懸念されていた日曜午後、行ってきました我らがナズのフリー・イベント@セントラル・パーク!ネオ・ソウル系のアーティストだとこう いう屋外フェスのフリー・イベントとかやってることは多いけど、ナズみたいなハーコーなラッパーが登場するのは珍しい。でもこのテのイベントってホント は朝早くから並ばないととてもじゃないけど入れないみたいね。入場料タダだし、日頃好きなアーティストのパフォーマンスが見たくても見れないような貧乏キッズとかがごっそり集結するからさ。今回は取材陣のためのVIPエリアへのパスが不足していたため、もしかしたら見れないかも(朝からゲート前に並ぶなんてことは一切考えなかった怠惰なワシ)、とは思っていたのが、一般ゲートを見るとそこにはまんまと会場に入れなかった烏合の衆が黒山の人だかり。ここはゲットー・スタイルで強行突破でしょ、と同行のwoofin'のライターA子ちゃんと共にNYPDの目をかいくぐって小山を登る。柵を2つ超えた辺りで後ろからパトカーのサイレンが。ワシらギャル(と敢えて言う)2名の他にも10人くらいのサグ達が続いていたからね。その後我々の目の前に立ちはだかったセキュリティの連中にも英語がわからないフリをしたりしながらしらばっくれること数分、既にVIPエリアでチルっていた我らがパイオニア、伊藤やすこ大先生がこっそり他人のパスを借りて我々を救助しに来てくれた。ここからは突然英語になり「ほら見ろ、我々はれっきとしたVIPだこのやろう」とさっきのセキュリティに尊大な態度を取りビッチ全開で入場成功。お振る舞いされていたタダ酒をかっ食らいながら待つこと小一時間、Rock Steady Crewのパフォーマンスなんかを見ながらダベっているとお待ちかねナズが「NY State of Mind」で堂々登場!

ーとその瞬間、会場を囲むありとあらゆる柵を乗り越え何百人というファンが流れ込んで来るではないか!いやー、あれはオモロかった。あわてたNYPDがホイッスル吹きながら(ここ脚色)追いかけてるし。観客席からは大歓声。半分出来上がっていたワシもピーピー口笛ならして応援。一気に人口密度が増えた会場、避難通路が確保出来ずしばらくライブは中断。オーディエンスから自然発生した「Braveheart!
Braveheart!」の歓声にやや鳥肌。ハイプマンも引き連れず、DJ LESと共に孤高のステージングを見せつけてくれたナズ。途中参加した豪華ゲストはQ-Tip、Busta Rhymes、Mobb Deep、Kid Capri。これがタダなんだからあーた最高よ。会場で売られていた限定Tシャツが超かわいかった。なのに買うの忘れた。酒は飲んでも飲まれるな、ってことですね。

ちなみに昨日は近く新作が出るファボラスのリスニング・セッション。カラフルなボーダーのシャツに足下はウェスト・インディーズのロゴが刺繍されてる
Air Force Oneという出で立ちのファボラスはまるで甲子園球児のようなくりくり坊主。可愛いねぇ。ファースト・シングルはジャスト・ブレイズ作のフロア・バン
ガー。ビデオも日曜日に収録したとのことよ。

あと前回このコラムで予告した213のネイト・ドッグとウォーレン・Gの電話取材、ただいま超特急で原稿を仕上げているところなので一段落したら内容を報告いたしやす。実は取材日がちょうどリック・ジェイムズの命日と重なってしまったため、大ファンだったというウォーレン・Gがかなり落ち込んでいて大変だったんだけどね。。ネイトさんは相変わらず淡々としてましたが。

015:「NYに戻ったはいいけど…」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
「NYに戻ったはいいけど…」の巻

札幌をしこたま堪能し上げてNYへ戻って参りました。最後の数日はばったばたが続いておりましたが、芸森2連発でジャズとレゲエを楽しんだり、スーパー
銭湯に通って日本の風呂に文字通り入り浸ったり。芸森の次の日に用があって千歳に行ったらFire BallのTruthful、Jun 4 Shot、あとはMighty Crownのサイモンなんかがお土産物色してたのを発見。彼らとはレコード会社時代に都内や横浜のクラブで顔を合わせていたので久々。Truthful がまだStickoの名でMighty Crownのセレクタとかやってた時代には担当していたUKレゲエのアーティストの対訳をお願いしたこととかもあったんだよね。ちなみにアーティスト名 はジュニア・デルゲイド。もう廃盤かも。

さてさて1ヶ月ぶりに戻ったブルックリンの自宅にとんだ災難が!野郎のたまり場と化していた我が家を助っ人総動員で掃除し終わった旦那の頭上へ天井が降り落ちて来たとかで。幸いヤツは無傷、しかしステレオや家族写真などが瓦礫の下敷きとなってオダブツ(合掌)。成田から12時間のフライト明けでヘロヘロのワシを出迎えたのは緊急工事に当たるメキシコ人工夫達の優しい笑顔…。もともと我々の住むフロアの真上の階を改築中だったのでちょうどアミーゴ達が 仕事に来てくれていたのはいいのだが、そんなこんなでただいま家族3人寝室に冷蔵庫やらテーブルやらを持ち込みプチ・ゲットー生活中。しかしアミーゴ達 は働きモノだね。毎朝8時きっかりに表れて黙々と仕事してるあるよ。話を聞けば色々と極悪非道なクライアントに泣かされているらしい。同じ移民として許 しがたいものがあるね。アミーゴの子供達にもちゃんと日本からアンパンマンのお菓子とかポケモンスナックとか仕入れて来たぞ。いつか彼らの話はドキュメ ンタリーとして取材したいねぇ。さっきはいきなりTVの裏に庭から入って来たと思われる巨大なバッタがくっついていて大騒ぎ、すかさず隣で仕事中のア ミーゴを引っぱり込んで捕獲してもらった。素手っすよ、素手。体長5センチはあろうかと思われるバッタを。ここでまた私の中のアミーゴ株は急上昇したのであった。

014:「里帰り2K4/今夜も激務」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁

最近すっかり〆切逃避コラムと化してますがちらほらとリアクションを頂きすっかり
調子づいてるブルックリン横町。

今日は免許の更新、税務署、墓参りとこなし、シメは親戚揃っての焼き鳥パーチーで
しこたま飲み上げほろ酔い帰宅。先日円山の美容室でモヒカン刈りした愛息太陽もモ
グモグ美味しそうに食ってたぞ!旦那が豚肉を食わないのでNYでは常にニコチン切れならぬトン切れ症状にさいなまされるワシ、せっせと豚串にがっつく姿は欠食児童。あー、旦那が日本語読めなくてホントよかったね。

そして今夜は出稼ぎ2K4のハイライトとも言える素晴らしいニュースが舞い込む。
213のユニット名でもうすぐアルバムがドロップするウェッサイのドリーム・チーム
からネイト・ドッグとウォーレン・Gの電話取材が決定!ここ数ヶ月間地道に取材交
渉してきたのがようやく実現、感無量なり。もうすぐ発売のbmrでは表紙も決定して
いる彼等、主役のスヌープがツアー中でつかまらないのが惜しまれるがこの際贅沢は
言ってられません。ただでさえ取材嫌いで知られるウォーレン・Gと、リル・ジョン
が登場するまではヒップホップ界きっての客演王として他の追随を許さなかったネイ
ト・ドッグとナマ電話なんてオバさん小躍りしちゃうよ。LA時間に合わせてガラでもなく早起きせにゃならんのがタマに傷ですが。ちなみにこの213、レーベルはリル・ジョンやイン・ヤン・ツインズ等のこてこてATL勢に早くから注目し契約したTVT。その立役者であるプレジデントA&Rのブライアン氏との取材も決定しているので、実現したらここでいち早くレポートしちゃうよん。

013:「里帰り2K4/日ハムG化計画」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
ナオミちゃんも報告している通り、昨夜は日ハムの試合を札幌ドームにて観戦してま
いりました。やっぱりワタシも試合内容よりも物珍しさが先立っちまいまして、ビー
ルと弁当をかっ食らいながらなかなかの濃い口キャラが多いハムファン達をまじまじ
と鑑賞してしまいました~。噂の新庄のテーマ、Dr.ドレー&スヌープの「ネクスト
・エピソード」もしっかり堪能。ああいう突き抜けたシチュエーションで聴くとます
ますヤバいね!いっそのこと応援ダンスはC‐ウォーキングにしちゃって欲しいです
ね。

余談ですが先日ようやく終了したシャインの新作の対訳の中で個人的にツボだったパ
ンチラインがありまして。いや、ぜんっぜん短いんだけど、シャインがね、「俺の血
液型はG」って言ってんの!!!凄くない??どうして今まで思いつかなかったんだ
ろう!こんな素敵なオヤジギャグ、今後早速パクらせて頂きます。ギャングスタな諸
兄諸姉、今後健康診断その他で血液型を書きこむ欄があったら迷わずGと記入せよ!
うひゃひゃひゃ。

って今深夜4時っすよ。KRSワンのインタビュー原稿を日本語に書き起こしている最中なんですが。これまた凄いこと言ってまっせ。ここで披露出来ないのがホント惜しいぜ。

012:「里帰り2K4/東京ツアーのおさらい」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
いやぁ楽しかった東京!小学校の同級生、高校の同級生、大学のクラスメイトとチア
リーダー仲間、それから会社時代の同期、同僚、先輩、同業者、いわゆるクライアン
トっつーか編集者たち、それから元カレ2名(何もしてないわよ)と親睦を深め、さ
らには単身赴任中の兄と東京タワー(蝋人形館も当然チェック)観光まで敢行という
濃密な1週間でございました。やっぱ小学校から会社員時代までを過ごした土地は格
別やね。青春の想ひ出がいっぱい(by H2O)。平均睡眠時間は3時間弱、毎日しこたま飲み上げ&喋り倒して葛城ユキもびっくりのシャガレ声。途中来日中のイグジビットやハーレムで回していたトニー・タッチ、フジロックに出演のあと駆けつけたというエクセキューショナーズのレイダーとエクリプスにも会ったぞ。流派Rのイベントの打ち上げではKダブがワシの対訳をきちんと読んでくれていることを知りちょい嬉P。MTVのVJを経て独り立ちしたiaも相変わらずトバしてました。とりあえず買い物も堪能、実家の玄関は靴屋でも開けるくらいの勢いですわ。エイプも一応行って来たよ。今後はUSのラッパー界の流行が逆輸入するカタチで日本のBボーイ達も着るようになるのかねー?しかしBAPYにいたのはいわゆるアンアン系といいますか、フツーの小奇麗な大和ナデシコ達ばかり。一見するとハワイアンのような黒くてデカいワシはここでも浮きまくり。でもカニエのジャケのクマちゃんをまんまパクったデザインのTシャツがあったので速攻でお買い上げ~。あのうつむき加減がたまらんちん。それから渋谷のQフロントで見かけた気志團のDVDには度肝を抜かれました。すっかりファンになってしまいさっき放送されていた「学校へ行こう!SP」はかぶりつきで鑑賞。是非NY公演して欲しいモンだ!

011:「里帰り2K4/東京で出稼ぎだべさ」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
暑い暑いと言われていた割には思いがけず暑くないです、東京。ちょっと拍子抜け。
毎年子供を札幌に置き去りにして東京営業ツアーという名目の羽伸ばしウィークを設
けているのですが、結局は実家で遊び過ぎて終わってない仕事を持ち越したり(そも
そも日本に帰って来る前に終わってろよ!)で、阿呆みたいにホテルで缶詰め状態
だったりして。シャイン、ジル・スコット、ザップ・ママの対訳に加えとある知人の
手助けでインタビュー起こしが数本。くー、辛いぜ。つーかホンモノの缶詰めっての
はホテル代はクライアント持ちなんだよ!こっちは自腹だぜ!イェイ!学生時代は東
京では買い物せず(サイズが無いってこともあったが)、せっせとバイトして貯めた
カネでNYへ行きチープなシットをゴマンと買い込んでいた私。そして時は経ちNYのサブカル人気とあいまった日本ブランド流行、そして何といっても日本製品のコスト・パフォーマンスの良さったら!!良いトシこいて109で安バッグと靴をしこたま買い込んでいる黒くてデカい女がいたら間違いなく私です。そして今日は急遽依頼のあったDJ V SMOOVE, SERG SNIPER, DASK, SHUZOの取材通訳をさくっと。たまたま先週ナオミちゃんとF45で彼等のパーティーに行ってきたばかりだったのでビックリ。これはBLOWの9月号に掲載(多分)なのでチェックされたし。同じ号(多分)にはジャスト・ブレイズの愛車拝見ページもあります。この原稿もさっき入稿したばかり。クルマの免許も持ってないのにオモチャ感覚で高級車を豪華カスタマイズするその成金っぷりに乾杯!記事には反映してないが、業界内のスニーカー収集家事情なんかを話してくれていて非常に興味深かった。ライバルはファット・ジョー、それからビズ・マーキーなんだってさ。今度どっかの雑誌上でコレクション対決させたいね。企画売り込みしてみっか。

010:「里帰り2K4/無題」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
最近このサイトにうちら親子が出没する頻度がどうも高いなと恐縮気味
だったのだが、今日は何とうちの両親まで登場してしまった。偉いウザ
くてすんません。ナオミちゃんのダイアリーの通りです、と書けば済むような
日が数日続きましたが、ホントにモエレ沼公園は素晴らしかった。実は遺跡好
きというややヲタな旦那と、海さえありゃ幸せなフナムシのような私らが特に
気に入っているメキシコのユカタン半島にあるマヤ文明のピラミッドを復元
したかのような巨大なオブジェ(小山?)のてっぺんに座り、視線と変
わらない高さで鳶が旋回するのを見る。涼しく乾いた北海道の空気を存分に吸
い込みながら素焼きに余念がない(またかよ)。しかしあれだけの公園がタダ、
しかもヒトもまばら、っていうのは凄いことだ。贅沢の極みだね、とナオミ嬢と
真顔で頷く。実家に戻ってからの話はナオミちゃんのダイアリーで(恥)。夜は
久々にゆっくり読書。『こんな夜更けにバナナかよ』等。かなりの話題作
だったらしいですね。自分からは食指が動かなかったであろう書籍
やおかずにありついちゃって、それが意外にイケてたりしてにんまり、ってのも
実家帰りの成せる技。ウチはなんだか面白そうな本が至る所にある家でして、
札幌の後は函館、そして東京と父親の転勤の度に本棚ごと引っ越し、何年
たっても割と変わらぬ配置のままで黄ばんだ表紙が並んでいる。20年近く
経っても未読のものが殆どなのだが、ほぼ刷り込み現象と化したその「題名/
著者名」の配列は結構強烈に脳裏に焼き付いているらしく、「○○の著作を
三点挙げよ」みたいな中高生時代の国語のテストでかなりのハッタリをカマ
すのに多いに役立った。読んでないのに。
 
 ところで明日はとある怪しいチェロ奏者が仕事で富良野に行く日。旨い豚の
サガリを入手してくる筈なのでナオミちゃん、週末晴れたらまたウチの庭でBBQ
しようぜ。

009:「里帰り2K4/KRS-Oneの電話取材」

2004-08-25 | ブルックリン横丁

それにしても朝から濃い一日だった。子守りピンチヒッターとしてわざわざ
ナオミちゃんに福住の実家まで息子の太陽を迎えに来てもらい、えへんと咳払
いをしつつカリフォルニアまで電話。本来なら10時40分にスタートする予定だが
正午近くまで延々とKRSを追い掛ける。途中心配になり
テンプル・オブ・ヒップホップへも電話するが、今日の取材用にと用意してある
直通電話にかけろ、の一点張り。初めて話したKRSは意外にも穏やか、
ゆっくりながらも確実、的確、まさしく「教鞭」ってコトバが似合う口ぶり。言
い渡された制限時間は20分、質問は2誌分20問。なのに1つ目の質問に対する回答
だけで15分(汗)。しかしKRSの説教を阻止してまでこちらの質問をぶつける
ガッツは無いっすよ、さすがに。どんな質問にも、隙のない多面的な回答。
政治を、社会情勢を、ストリート、ひいてはヒップホップという角度からメッタ
斬り。カニエ・ウェストの成功を例に挙げつつ、「実はあの路線は俺が
『スピリチュアル・マインデッド』で既に示したアプローチだ」といつもの
調子。強引ながら有無を言わさぬ説得力はもはや暴力ですらあるな。だけど我々
はKRSの前にただただひれ伏すのみ。今日のインタビューは9/10発売号のbmr
(ライターは小林雅明氏)か8/末発売号のblowで。肝心要のKRSの新作は
『キープ・ライト』。Pヴァインから発売中。ちなみにワシが好きなKRS/BDPの
アルバムはライブ盤の『ライブ・アット・ザ・ハードコア』。血中ヒップホップ
濃度を高めたい時は効果てきめん。ある意味ニトログリセリンみたいなアルバム
ですな。

008:「里帰り2K4/エイプ」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁
諸事情により最近頻繁に連絡を取っていたジャスト・ブレイズに「日本
にいるならエイプの服買ってきて!」と頼まれているので狸小路のエイプまで
行ってみた。ジェイZもファレルもジャスト・ブレイズも、個人的にNIGO
さんから貰えない時はあるバイヤーから買うしかないらしく、たまに他のヒトと
被っちゃうんだって。なのでまだNYに入って来ていないスタイルは喉から手が出
るほど欲しいんだってさ。東京に住んでいた頃、いわゆる裏原宿系っつーノリで
大流行していた時はエイプのエの字も知らんかった私ですが、こういうカタチで
ヒップホップ畑での人気が出るとやや張り切り気味という節操の無さ。前に
ナオミちゃんがNYに来た際に限定発売されていた尻ポケットに猿の刺繍のある
ジーンズをうちの旦那のためにオーダーして
持ってきてもらったことがあったのだが、たまたま今日エイプにいたイケメン
店員はその時ナオミちゃんに接客したそう。しかもストフレのリスナー、ワシの
阿呆丸出しトークまで聴いて覚えてくれていた、という奇特な方でした。
ちなみにその時の猿顔刺繍ジーンズはかなり注目を集めたらしいよ。ソーホー
あたりのブティック店員系にはどこで仕入れたのか、とかかなりしつこく聞
かれたらしい。元々はバギーなジーンズばかり穿いていた旦那ですが最近は
ヒップホップにしても小綺麗なファッションが流行っているため不必要にデカ
いのは辞めたらしい。そういう意味でもエイプはちょうど良かったのかもね。
ジェイ-Zが『ブラック・アルバム』の1曲でエイプのスニーカーについて
ライムで言及してましたが、リリース日の翌日にはブルックリンの
フルトン・モールにあるSDアンダーグラウンドやジミー・ジャズの
マーケティング・マネジャーから電話が入り、「お前日本人ならエイプの仕入
れ先くらい知ってるだろ?」と鼻息荒かったっすよ。知らんけど。
エビス・ジーンズはブルックリンでもバッタもんが大流行中ですが、そのうち
エイプもそうなっちゃうのかね~。そしたらうちの旦那もあの猿顔ジーンズを
調子ぶっこいて穿いたりとか出来なくなっちゃうんだろうね~。イキ
がっとくのも今のうちかね。私も早速今日ゲットしたTシャツをイキがって着
てみることにします…ってかなり今さらジローなんですけどね。

007:「里帰り2K4/3連休は浦河で」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁

ちょいとご無沙汰しましたがようやく札幌も暑くなってきましたね!東京
は40℃近いみたいですが、もうそういう日は学校も会社も休みにした方が世
のため人のためだと思うんですがどうでしょう?先週金曜はストフレにお邪魔
しちゃいました。数時間の差でナマ岡村靖幸を見逃したとあって残念無念!
だって、「へぽたいや~」っすよ!(分かる人には分かるネタ)しかも
デフ・ジャムとは…。かなりドクトクな路線ですね。番組が終わってからナンと
か45というクラブ(名前忘れました)でウォーリアー・キング。アーティスト達
はみんな日本にいるという事実を心から喜んでるっぽかった。それからススキノ
の某バーでナオミちゃんと夜明けまでダベり上げ、数時間の仮眠の後平和に
家族旅行。ワケあって浦河に2泊。門別~浦河にかけてのウマだらけの
ロケーション、競馬好きにはたまらんだろうな。襟裳岬でアザラシの観測
をしていた学生の望遠鏡をジャックして夢中で覗く。襟裳牛は死ぬ程旨かった。
百人浜で貝殻を拾い、温泉はアエルの湯とアポイ山荘。海岸線を走る単線列車が
キッチュでカワイイ。夜は地元の漁港へ繰り出し親子兄妹で久々の釣り。思
いがけずコマイが入れ食い、ちびちび引っ掛けようと思ってた梅酒も飲む暇
ナシ。いやー、満喫しちゃったよ。素焼きにも磨きがかかっちまった。今後は
道東方面にも行ってみたいね。

006:「里帰り2K4/石狩浜で素焼き」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁

待ってましたスカ天!張り切って石狩浜初見参。海なのに湖みたいに波がな
い!水が透明!魚もいるしカニもいた!浜とくりゃBGMはサザンかTUBEか(トシ
ばれる?)ってなモンだが何故かナズ、ビー二ーマン、ブランディと意外に
アーバンなあそビーチ。ネーミングセンスも秀逸ですな。月見軒も激ウマ。息子
も塩ラーメン1杯平らげたぜ。5月頃から殆ど山下清のようなタンクトップ
生活を続けメキシコの炎天下で焼き上げたワシの肌に北海道の太陽は素焼きが
気持ち良し。あそビーチ気に入った!浜だけにハマりました。お後
がよろしいようで。

005:「里帰り2K4/なのに仕事しまくり」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁


5月にあまり仕事せず家族でメキシコに行ったりして惚けていたツケっすね。
里帰りしてまでシコシコ内職してます。今やってるのはトシ・クボタの対訳。
先月インタビューしたアンジー・ストーンが「トシ・クボタのアルバムに5
曲参加した」と繰り返し話していた作品。実は小学校の頃久保田利伸(とあえて
日本語で書く)は愛聴していて代々木体育館まで見に行った覚
えもあるんですが、今こうして彼の作品を対訳することになるなんてホント人生
わかんないっすね。残念ながら音はまだ聴いていないんだけど、多分彼が書
いたと思われるリリックの世界はミュージック・ソウルチャイルドのそれを彷佛
とさせますね。好感度高し!それから突如舞い込んだ話でKRS・ワンの電話
インタビューをすることになりました。自分のヒップホップ感にかなりの影響
を与えてくれた人物なので楽しみ。あとは札幌にも来るという噂の
イグジビットの新作の対訳。程よくギャングスタ、程よくコンシャス。人柄を感
じさせますな。優れたアーティストの選択基準って色々ありますが、「顔の見
えるリリック」っていう要素は凄く大事だと思うんだよね。何か政治家の
キャッチコピーみたいですけど。対訳を色々やって思うのは、2パックなり
ビギーなり、ジェイーZなりナズなり、偉大だと呼ばれる人物のリリックには
求心力があります。その人のキャラが色濃く現れてて。借り物じゃなくて自分の
コトバ、ありがちじゃない比喩、メタファーね。ここ赤線引いといて下さい。
技巧的に韻を踏むとか、トラックがイカすとか、そういうのももちろん重要
かもしれないけどやっぱりヒップホップはリリックありき、なのだなとつくづく
思う。ジェイーZが引退したのも、あれだけのハイ・ペースで量産し続けた後
でもう言う事が無くなったんじゃないかなーとも思ったり。ネタ切れの状態
から気の利いたことをヒネり出すなんてしみったれたことはショーンさんには
似合わなかったんじゃないかと。とか言ってバリバリ客演
はこなしてるみたいだが。ま、他人のアルバムでテキトーにやる分には良
いのかもね。なんてものすごい憶測ですが。今回も思わず長文だ。いい加減に
仕事しろよ(セルフ突っ込み)。

004:「里帰り2K4/エアロスミス@札幌ドーム」の巻

2004-08-25 | ブルックリン横丁


ただいま里帰りで札幌は福住に帰省中です。ナオミちゃんの粋な計らいで7/10の
エアロスミスは最前列、「エアロ命!」みたいなロック魂溢れる筋金入りの
ファンに紛れてアタクシみたいないーかげんなのがちゃらちゃらしててエラ
いすんませんでした。だけど中高生の頃はけっこーロックも聞いたのよ。
アルバムだって何枚か持ってるし、カラオケで泥酔したら2、3曲くらいは
歌っちゃうよ、エアロスミス。高校時代の彼氏が好きだったしね~。あー、甘
酢っぺぇ。それにしてもスティーヴン・タイラーはやっぱり口デカかった!
サングラス取った目とか結構ちっちゃくて(つーかあまりにも口がデカ
いのでそう見えるのかもしれないが)びっくり。個人的な好みで言えばギターの
ジョー・ペリーの方がいいカラダをしてましたがね。ってSFのリスナー
にはどうでもいいかもしれん。しかし良い音楽は良いし、エアロはラン・DMC
とあのクラシック「ウォーク・ディス・ウェイ」だって演ってるワケで。イカす
ロッカーっすよ。iPod の片隅には必ず入れておきたいアーティスト
のひとつですな。

003:「フォクシー・ブラウンに因縁つけられる」の巻

2004-08-10 | ブルックリン横丁

最近ちょっとビビった話がありまして。
今私が住んでいる家って、ブルックリンのパークスロープっていうエリアにあるんですけど、実はうちの数軒隣がフォクシー・ブラウンの実家
なんですよ。ひと頃はニュージャージーの豪邸に住んでたっていう噂の
フォクシーですが、破産したとかその家を売っただかでここ数年は実家に戻って来てまして。家の前の階段とかで頭爆発したまんま、スリッパ履きで電話してたりすることもあったりして。で、うちの旦那はここのブロックで生まれ育ったってことで、フォクシー(地元の人は彼女の本名=インガって呼んでますが)とは幼馴染みなんですわ。なので4才になるうちのコドモもインガさんには頭撫でられたりして可愛がってもらってるんですけど。私もこんな職業なので、以前たまたま取材した時にも「あらーアンタこんな仕事してたのね」とか言われ。以来行き着けのネールサロンで会ったり、道で会った時とかも適当に挨拶とかしてたワケですな。ご近所さんとして。すっぴんでも滅茶滅茶キレイだし、お母さんもそれはそれはナイスな人だし、今まではぜーんぜん問題なく近所付き合いしてきたワケなんですが。しかーし!最近デフジャムを離れ
ワーナーに移ったリオ・コーエンの下でジェイーZが新たにショーン・カーターっていうレーベルを設立し、フォクシー・ブラウンが契約を結んだ、っていう噂を聞きつけたのを良いことに、「これは!」と思って俄然アプローチしちゃったんですよ、インガさんに。「日本の雑誌で取材したいからマネージャーの連絡先おせーて!」って。彼女が所有する白のレンジ・ローバーの座席で快くドン・プー氏(メアリーJのマネジメントもしてたハズ)の携帯#をメモしてくれたインガさん、その時は「オーケー!」ってぜーんぜんご機嫌だったのに。。。

ああそれなのに。それから数回彼女を見かけた時は、カノジョやカノジョと同じ家に住む兄弟の取り巻き連中らに囲まれ、歩道がごった返す程の混み様だったので道路の反対側を歩かざるを得ない状況が何度かあったりして、ついつい挨拶をしそびれてたワケですよ。こっちも子連れだし、コドモがあっちこっち走り回ってるのを追っかけ回したりしてて手を振る余裕が無かったのかもしれないんだけど。で数日前、誰か他の取り巻きのクルマに乗っていたフォクシーさんにまたまたうっかり気付かず通り過ぎようとしていた矢先、にゃんと彼女、クルマから降りて来て「ちょっとアンタ!」って凄い剣幕。ビビった私が振り向くか振り向かないか、っていう物凄い短い間に、「アンタねぇ、アタシにお願いごとがある時だけ挨拶してくんのってどういうことよ?」だって…。ひぇ~。あんたはスケバンか?こっちはもう唖然としちゃって、「えっ?」て感じで。だって知らないヒトの、スモークばりばりきかせたクルマから突然出て来られたってわっかんないっすよ、それはさすがに。で誤解を解こうにもそのまま「プイっ」と踵を返して家の中に入っていってしまったインガさんの後ろ姿を見つつ、こっちもさすがにムカついてそのまま立ち去ってしまったんですが。旦那や彼女を昔からよく知っている家族には「インガは気分屋だからしょーがないよ」とは言われたものの、エクスクルーシヴ・インタヴューが取れるか取れないか、って瀬戸際だけに痛恨の一撃!ってカンジですわ。その後何度か見
かけた時もまたホームボーイズ15人くらいに囲まれてて声かけるチャンスも無かったし。辛いなぁ。どうしよう。でもめげないっすよ。何としても取材してやるぜ!その前に和解しなきゃだけど。つーかどう考えても私、一方的にインネンつけられたっぽいんだけど。ってカンジで最近は家の外に出る度にフォクシーの姿を探しつつちょっとビビってる私でした。和解した時はまたお知らせします。乞うご期待~。