朝の日課、掃除機がけをしていると大きな音がした
ガガッ、何かを吸い込む音だ
そうか、豆か!
我が家では節分の日には、ささやかな豆まきを毎年行われている
(と言っても自分は知らないでいるのだが)
去年も掃除中に同じ経験をした
もっと前には、畳に残った豆の写真を撮った
節分の魔除けのイワシと柊の組み合わせは
数年前からイワシとアセビに変わった
ある時、知り合いが庭のアセビを見て
その組み合わせを教えてくれたからだ
どうやらその人の故郷の長野方面では
アセビとイワシの組み合わせが一般的らしい
子供の頃、節分の日は床の間のある8畳の部屋に
姉も妹も集まってその時を、今か今か!と待っていた
時が来ると部屋の明かりは全て消されて部屋は真っ暗になる
母や父は用意したお菓子をその暗闇の中に投げる
それを子どもたちは競って自分の懐に抱え込む
豆を家の内にも外にも投げた記憶はあるが
はっきり覚えているのは真っ暗にされたこの部屋の出来事の方だ
子ども時代は一番幸せな時期かもしれない
ちょっとたミスや失敗は笑って見過ごされる
いつも誰かに見守られているという実感がある(今にして思えば)
だから自分の接する子どもたちにも幸せな時間を味わってほしいと思う
しかし、みんなに内緒で「お母さん離婚して、お父さんは今いない」
と小声で教えてくれた子や
理由はわからないが、不登校気味にになっている子が近所にいる
そうした辛いことが子どもの身の上にあると、こちらも悲しい
どの家庭も乗り越えていかねばならない問題はあるもので
自分の力で乗り越えるしか無いというものの
時に彼らと接するにはどういう態度で向かい合ったら良いのか
少し考えてしまう
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