戸外に出るには良い季節が巡ってきた。
NPO法人びわ湖トラストでは、朽木中牧にトチノキの巨木を見に行く会を開催する。
無料なのでぜひ参加してほしい。
親子で参加、というのが条件だ。
忙しいとは思うが、たまには子供と一緒にのんびり樹林帯を散策するのもよいものだ。
かの有名な青木先生が案内してくれるので、勉強になることこの上ない。
朽木の山の主のような人だ。
そう言えば、私は大学時代に山に登るサークルに所属していた。
京都北山や比良山を、自分の庭のように闊歩していたものだ。
朽木から山を挟んで西側に、芦生(あしう)がある。
芦(あし)が生える場所を意味すのだろう。
ここには京都大学の演習林があって、深い森がそのまま残っていた。
1970年の頃の話である。
長い道を辿って訪れた記憶がある。
長治谷には廃屋があり、生活をするには辛い杣(そま)であった記憶がある。
しかし、苔むし芦はえる川原には、深山という優しさと厳しさがあった。
今では京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林という長い名前に変わっている。
意味も不明になり、より無機質になったようだ。
京都大学も薄っぺらたくなり、味わいが乏しいみたいだ。
この国の文化は、自然と時間が作ってきたことを忘れたくはない。
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