キクさんは、鳥澤晃氏の奥さんである。
この夏に、99歳で永眠した。
私の母親のいとこでもある。
ずいぶん長い間、親しくさせてもらった。
彼女は、いわゆる日系二世である。
国籍はアメリカで、英語と日本語のバイリンガルでもあった。
彼女の家に行くと、よく英語の発音の誤りを指摘された。
ひどく楽天家で、細かなことは何も言わなかったが、英語だけはうるさかった。
最期は、ロサンゼルスにあるケアハウスだった。
彼女のような日系人が、アメリカにはたくさんいる。
そこでお世話をしてもらいながら、愉快に過ごしていた。
訪米するたびに時間を作って訪ねていたが、これからはそれもなくなる。
少し寂しい気がする。
日本とアメリカの架け橋となって90年あまり、よくがんばってきた。
ごくろうさまでした。
世界には、このような日本人がたくさんいることだろう。
私たちは、日本という島だけで生きているわけではない。
太平洋の向こうにアメリカがある。
いつまでも放射性物質を太平洋に垂れ流すわけには行かない。
事実をきちんと認めて、制御に向けて最大限の努力をする必要がある。
それには情報の開示が何よりも大切だ。
10月に、福島第一原発の汚染水問題の担当者と会うことになった。
出来る限りの協力をしたいと思っている。
そのことが、いつも親身になって面倒を見てくれたキクさんへの恩返しでもある。
心からありがとうと言いたい。
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