琵琶湖を撮る。
一羽のカワウの向こうに、多数の鴨が泳ぎ、さらにその向こうに観光船のミシガンが浮かぶ。
いかにも象徴的な風景だ。
この数年間、滋賀県は害鳥として多数のカワウを殺処分した。
竹生島に棲みついて木々を枯らすとともに、琵琶湖のアユを食べるのだという。
人間にとって害するものは駆除する、過去から我々が行ってきた所作だ。
このことは、ブラックバスやブルーギルでも言える。
さて、どの段階で排除しどの段階で保護するのか、考えさせられる眺めだ。
人類の場合でも同じことが言える。
既得権を持つ人間は、それを脅かす人間を排除しようとする。
それは死活問題に直結するからだ。
時には迫害にもつながる。
人類の歴史は、人権の保護と言う方向に変化しながらも、時々差別や虐殺を繰り返している。
ましてや、動物に対してはもっと殺伐としている。
一羽のカワウを見ながら、僕らはいったい何をしているのか、と考えさせられた。
人間は、とても残酷な生物であることを実感する。
救いはないのだろうか。
だから時々、神は怒りの刃を人間に向けるのかもしれない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます