パシャ、パシャという音に目が覚めた。
そうだった、僕はのぞみの車両でふと微睡んだのだ。
多くの乗客が、快晴の富士にレンズを向けている。
今日の天気は抜群だ。
きれいな富士は、僕の心をいつも明るくしてくれる。
きっと何か良いことがあるに違いない。
そう思うと、うれしくなってカメラを向けた。
最近は嫌なことが多かった。
トランプが、アメリカの環境予算を大幅に減額するそうだ。
環境関係機関からの情報提供も制限しているらしい。
気に食わない言論を統制し、多くの研究者の職を奪おうとしている。
いよいよヒットラーのようになってきた。
単一の価値観は、急激な膨張を生むかもしれないが、破滅するときも早い。
いったい誰が、裸の王様に首輪をつけることができるのだろうか。
経済の発展は、いつの時代も犠牲を伴う。
犠牲を最小にするために、環境保全が必要だ。
そんなこと僕たちは、50年前に学んだではないか。
50年前の価値観を持った、巨大なモンスターがアメリカに現れた。
大変だ、大変だ。
私の友人であるブライアン・ウィリアムズはこう毒づいている。