さて、続きの話をしよう。
相変わらず、びわ湖の底の溶存酸素濃度は低い。
今年は暖冬らしいから、この厳しい状況はしばらく続くのかもしれない。
酸素の多い水面の水を湖底に送り込む新しい方法を思いついた。
一度動き出したら、自然がエネルギーを供給してくれる。
実用化できたら夢のような話だ。
海で同じようなことを考えた人がいる。
Perpetual salt fountainと言うのだそうだ。
日本語では永久塩泉と訳されている。
こちらは栄養塩の豊富な深層水を自動的に組み上げる方法だ。
ちょっと聞くと眉唾な話のように感じる。
しかし、これはストンメルという著名な海洋学者による提案だから、あながち夢の話ではない。
Perpetualというのは永遠に続くという意味だ。
永久機関のようにも思えるが、エネルギー源は自然だから、元を辿れば太陽エネルギーということになる。
太陽と地球が存在する限り、この噴水は動き続ける。
私が提案しているのも、同じような原理だ。
種を明かすと何だと思われるだろうが、世の中というのはそんなものだ。
この仕組みで、びわ湖の全循環が回復できるのなら、こんなハッピーな話はない。
ということで、来年は忙しくなりそうだ。