4月26日の日曜日、私たちはびわ湖にささやかなプレゼントをした。
沖島の漂着ゴミの清掃だ。
この島は、我が国の湖で唯一、人々が生活をしている島だ。
昨年、離島指定を受けている。
八幡浜に集合した私たちは漁船に分乗し、沖島の集落から離れた湖岸に向かった。
びわ湖トラストでは、毎年1回、このような取り組みを行っている。
思う心と行いを一致させること。
陽明学の教えだ。
老若男女100名が集まった。
中でも驚いたのは、中国湖南省からの留学生が20人も集まったことだ。
みんな非常に熱心で積極的だった。
中国では、ごみのポイ捨てがひどい。
この若者たちが帰国して、かの地の環境保全に少しでも貢献してくれれば、と心から願った。
誰かが言った。
中国の若い人はこんなに積極的なのに、日本の若者はどうして消極的なのだろうか。
もちろんすべてがそうだとは言わない。
しかし、確かに、この国の若者たちの社会に対する無関心ぶりは、将来への不安さえ感じさせる。
「日本の人たちに望むことはありますか」
そう問いかけると
「もっと日本の人たちと触れ合いたい」
という答えが返ってきた。
ゴミ拾いをきっかけとしたささやかな日中交流。
期待を持って日本へやってきた中国の若い留学生たちは、日本人とどうやって付き合ってよいのか、戸惑っている。
少しでもびわ湖の恵みに感謝しようと思って始めたゴミ拾いだが、思いがけない成果もあった。
日常の生活からはわからなかった、ふれあいの欠如に気がついた。
参加者たちへの、びわ湖神様からのささやかなプレゼント。
晴れ渡った青空と、澄んだ空気と、小さな幸福感だった。
http://wwcf.blue/?page_id=41