大昔、男性週刊誌プレイボーイで「ブリーフ派vsトランクス派」の特集が組まれ興味深く読んだ記憶がある。こうした男性下着の対立構造は江戸~明治期にあった「六尺ふんどしvs越中ふんどし」に根差す日本の伝統文化によるものと推論した。つまり、日本男児の股間、タマキンをキリリと固定させる六尺ふんどし=ブリーフ派に対してタマキンをブラブラさせ解放感を味わう越中ふんどし=トランクス派の争いである。
ところがフィリピンでは上記のような男性下着の対立構造はなくブリーフ派が多数を占める、と妻が指摘した。つーことはピノイ(フィリピン男児)のは多くがタマキンをキリリと固定させることを好むのか。
個人的にはタマキンキリリに違和感を感じ、タマキンブラブラの自由なトランクス派なのだ。
さて奥さん、妻の実家がある集落では大人のピノイは日中、上半身裸で過ごす。シャツを着ているのはオートバイの所有者もしくは町のセンターへ行く者。シャツを着ることがお出掛け、よそ行きのスタイルなのだ。このことに気付いて普段は上半身裸で過ごすことになった。それから集落のピノイはショートパンツもしくはハーフパンツが普段着、ジーンズやズボンがよそ行きのスタイルとなる。であるから上半身裸でブリーフ+ショートパンツもしくはハーフパンツでゴム草履が普段集落で目にするピノイのファッションつーことになる。
さてさてトランクス派にとってハーフパンツは問題ない。しかしトランクス+ショートパンツとなると同じデザインであるがためトランクスがはみ出る危険が生じる。これは非常にカッコ悪い。そこで上半身裸のショートパンツが一般的なら、集落の人にとって男性の下着姿はブリーフ1枚ではないのか、ならばトランクス1枚でもいいのではないのか、と考えた。妻に相談したところ「問題ない、大丈夫」という回答だった。
そうしてトランクス1枚姿で過ごすことになったワケだが、そう長くは続かなかった。
朝、いつものように家の前にあるベンチに腰かけコーヒーを飲んでいるとロースクールに通う子供たちの背の低い子ばかりがトランクスを見てクスクス笑い何やら小声で話すではないか。気になってその理由を妻に聞いたところ、少し考えて笑い出し、「イトログ」と言った。で、トランクス1枚姿をヤメることになった。
トランクスの持つ形状的な弱点が思わず露呈してしまったのだ。
イトログは卵のことでタマキンを意味する。つまり背の低い子だけタマキンが見えていたのだ。以前、妻も同じ経験がある。その日、集落で日本人のタマキンがチスミス(噂話)のネタになったのは想像に易い。
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