午前10時頃の気温3℃ 小雪が舞い風も結構強く吹くときがあるが日がさす天候。
3名のメンバーが、一度農場まで来てみたが今後の雪や路面凍結を心配してUターンした。
参加者
赤井、辻、中尾、西岡、前川、村山 6名
作 業
〇 田畑と石田宅間の溝法面の石済み補修。
〇 定尺切り杉檜丸太の樹皮剥き。
〇 大谷川縞鋼板付近の砂利浚渫。
この浚渫砂利はオオムラサキ飼育用ネットハウスまで運びハウスの基礎に使用した。
〇 ネットハウスをその基礎の上に据付した。
収 穫
赤キャベツ(ムラサキキャベツともいう。Tさんの新作農作物)
残った3名は午後3時頃まで各々の仕事をこなし、ほぼ時を同じくして帰路に着いた。
文:赤井 写真:赤井
この写真は 「”梅岩の里”に舞えオオムラサキ」 プロジェクトのオオムラサキ飼育用ネットハウスです。
サイズ:間口2.2m、高さ2.2m、奥行き3.6m 鉄パイプと樹脂ジョイントで組み立てる製品を購入した。
前々日、前日と本日の3日仕事でこのビニールハウスを組み立てた。
キットのビニールは使わず、1ミリ目のポリエチレンネットを掛けて使用する。
今後、ハウス内部に エノキ苗木4本を定植します。ハウス外にもエノキ苗木を定植し、一部は食樹の予備として鉢植えエノキも用意する。
15周年記念の記念樹として生育中の「エノキ」もその一環として育てましょう。餌不足など緊急時には幼虫の餌として葉を与えてください。
2月中ころに, 現在A自宅にて飼育中のオオムラサキ幼虫をハウスのエノキの株元に置きます。
オオムラサキ幼虫はエノキの枯れ葉等に潜り込んで春を待っています。幼虫は新芽が出るまで絶食中です。
絶食しながらオオムラサキの幼虫は新芽が出るのを待っているのです。
芽吹きとともに食樹に登り新芽を食べて育ってくれることを心待ちにしています。
上手く行けば6月中旬頃、羽化が見られるかもしれません。
羽化すれば、このハウス内で交尾産卵を経て、新しい幼虫が生まれてくるでしょう。
卵の孵化から1年を掛けて幼虫は成長し、来年6月頃の羽化を待って一部は念願の梅岩の里生誕地公園への放蝶 (今から18ヶ月後) となり、以降、このサイクルを繰り返すのがプロジェクトの目標です。
「”梅岩の里”に舞えオオムラサキ」 プロジェクトの進行に関して少し心配なことがありました。
このプロジェクト活動開始と共に、オオムラサキを飼育する上での心配事が解決できて、それぞれ明るい見通しが開けつつあります。
①この地域の自然環境でオオムラサキの成虫が生育できるのか?
ans.生育できると思われる。
〇昨秋にこの地で夏越した堆肥からカブトムシ幼虫が100頭以上見つかっている。
〇という事は昨年夏にカブトムシが飛来して産卵した事になる。
〇カブトムシ成虫が生きていける餌場、樹液近くにある。
〇カブトムシ成虫と同じ樹液を吸うオオムラサキ成虫が生育できる。
②この地域の自然環境に自然のオオムラサキがいるのか?
ans.生育している証拠を掴めたので居る事はほぼ確実である。居ても個体すうが少なく、更に不慣れなため蝶を確認できていない。
〇北斜面の竹藪に続く山中に数本のエノキ大木があり、内4本の樹の根元50cm以内の落葉を
それぞれ2000枚程を他と混じらないように別々に採取し、数日をかけて一枚一枚葉の表裏を精査して幼虫を探した。
どの樹の株元からも複数頭のオオムラサキ幼虫を採集できた。(それら幼虫をプロジェクトとして飼育している。)
エノキを食樹とするゴマダラチョウもオオムラサキの2~3倍の率で混ざっておりその見極めが難しい。
〇オオムラサキ幼虫はエノキの落葉時期に自食樹から下り、その根元の落葉に潜り込み、
翌年春の芽吹きを待つ。数m離れた他の樹の根元まで移動するとは考えにくい。
〇という事は、これら4本のエノキのどの樹にもオオムラサキが育っていたと考えられる。
③この地域内でオオムラサキ幼虫が得られたことは、それを飼育して数を増やし放蝶しても地域固有変異が守られ安心である。もしこの地域で自然に育ったオオムラサキが得られなければ、他所から幼虫を持ち込むことになり、地域固有変異を混乱させる恐れがあった。
飼育指導協力していただいている方には他地域産幼虫を継続飼育していただいている。当地産オオムラサキ飼育が困難になった際の保険として意義は大きいと考えています。
以上の疑問が解けたので、 「”梅岩の里”に舞えオオムラサキ」 プロジェクトの大きな心配事が無くなり、
安心してプロジェクトを進まられる見通しです。 赤井記す。