![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/55/ea0e837599e49aaab900b0f000878b02.jpg)
先週、イタリア人シェフが、日本のそれも「ホテルのシェフ」にイタリア料理を教える。
と言う通訳をやりました。
でね、お互いシェフだからめちゃ勘がいいし、逆に私の知らない言葉もたくさんあるだろうとは思ってましたが、
灼熱地獄の厨房で、8時間以上連続でのレクチャーだったので、もう本当にヘトヘトになってしまいました。
でね、何が困ったって、本当にいつも使ってる物の名前が出てこなくなるんですよ。
たとえば、自分の中で、
木べらのことは「ターナー」
フードプロセッサーのことは「クルクル」
泡だて器は「まぜるやつ」
スクレーパーは、「すくうやつ」
レードルは「おたま」
ピーラー「皮むき器」
って普段思ってるわけですよ。
で、こういった名称は常日頃台所にあって、目の前にあるし、自分が使うのでわざわざ固有名詞で呼ぶことが少ないわけです。
だからイタリア語で聞いたものを、一旦自分の中の言葉にして、それをさらに本来の名称にする仕事って2段階の翻訳になるので、疲れてくるとどんどん言葉が出てこなくなるんです。
さらに、
クッキングペーパー、クッキングタオル、オーブンペーパー、クッキングシート
とかがもうごっちゃになっちゃうし、
あと、自分自身がその固有名詞を知らない道具がたくさんあるわけです。
ピッツァを切るあの丸い刃は、ピッツァカッターでに良いのかとか。
それの歯がナミナミになってるのはさらに名前わからなくて、思わず歯が波状のもの。
って言って持ってきてもらったり、絞り袋の先の口金の部分に線が入っているタイプとか、漏斗みたいな濾し器とかね。
もう最後の方は、自分の頭の中の回路がちゃんとつながらなくなって、「コレ」「ソレ」「アレ」の連発でした。
厨房の方はとっても優しくて、そんな私のとんでもない訳でもきちんと聞いて下さいましたけれど、30品目のレクチャーがすべて終わったときは、思わず全員で拍手しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/f4/6fa1c897b9b6974c3f02f1ce9b0f019d.jpg)
この日は、お天気が良かったので、青蓮院と知恩院へ。
円山公園の端にある「いもぼう」で・・・
えびいもとぼうだらの説明に苦労しました。
で、一方でイタリア人シェフと一緒に食事に出かけた中で、説明が難しかったもののベスト5が次の通り。
第5位
蒟蒻
今まで、こんにゃくをおいしいと言った、イタリア人に出合ったことがなく、みんな、ゴムみたいだ。っていうんですけれど、これがコンニャクイモと言う芋の一種から作られていると言っても、誰も納得しなくて、いっつも困った存在です。私は好きなんだけどなぁーーー。
第4位
山椒
辞書によると、pepe giapponese(つまり、ジャパニーズペッパー)とあって、もう東洋独特のスパイスの一種だと説明するしかないんですけれど、山椒の実のほうは、胡椒の実に似てるからいいんですが、葉も食しますでしょ? イタリアでは、いわゆるスパイスと香りづけ用のハーブは別のものなので、これまた説明が難しいのです。
第3位
紫蘇の葉
青紫蘇はてんぷらや刺身で登場し、赤紫蘇は梅干しや柴漬けの色付けとして登場したので、両方を説明することになり、難しかったです。
第2位
鰹節
海苔と並んで、乾物類は本当に手強いです。なにゆえこのような「かんなくず状」なのかと言うことを説明するまでにも時間がかかるし、それを出汁に使っている料理が数々あることとかを説明するのは困難を極めます。
そしてジャジャーーーン
第1位は、
じゅんさい
でございます。
「睡蓮の若芽の一種」だと説明することにしていますが、あの独特の「ヌルヌル感」がスルーできないシロモノでございましてね。
あんな小さなもので、大した量はないんですが、赤だしとかに入ってることがあって、必ず聞かれる一品でございまする~。
「オクラ」「なめこ」と並んで、ヌルヌル、ネバネバ系の食べ物って、たぶんイタリアにはあんまりない気がする・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/cb/cdeeb4c2f2699914cf3a3a7168c7cca5.jpg)
イタリア人と滞在最終日の夜行った、京料理のお店。
冒頭の炊き合わせもこのお店の料理です。
もちろんこれら以外に、
春菊、大根、白菜、蓮根、百合根、銀杏、牛蒡、水菜、長芋、小芋、蝦芋・・・、
さまざまな野菜でイタリアにないもの、同様に魚類もイタリアでは食べない。または(地中海では採れない魚介類)がたくさんあって、説明に難しいことっていうのは数々あるのですが、それはお互い様っていうか、逆にイタリアにあって、日本にないもものたくさんあるので、「〇〇の一種。」(だいたいイタリアでは、マグロもカツオもtonnoだし)そういうことでごまかすんですけれど、自分自身、原材料はわかってるけれど、その製法はよくわからなくて、でもすごくよく使うもの(片栗粉とか)がとっても説明に難しいのです。
めずらしいものと言えば、「納豆」だろ?
と言われそうですが、がっちゃんが関西在住のせいなのか、納豆って、回転すしで納豆巻きを見るぐらいで、そうそう外国人と連れ立って出かける店では登場しないので、食べる機会がないし、あっても、わざわざ注文しないので(なんとなく外国人が好みそうにないものは注文しないから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/20/304854f593b048587bea08a8b07409d4.jpg)
こちらは、厨房でのヒトコマ
そうそう、最後にキクラゲなんですが、
イタリアでは、
orecchio di Giuda
「ユダの耳」っていうそうです。
正式には、Auricularia auricula-judae
と言うそうですが、同じ意味です。
このきのこは、木に寄生するように生えるから、漢字で『木茸』と書くけれど、食感がクラゲに似てるから「キクラゲ」と読むのよ。って説明をしたところ、ヨーロッパではユダが自殺した木から生えたことに由来するのだそうです。
なんかちょっと縁起が悪いなぁ~。
とにかく、無事終わったし、素敵なシェフに出合えて大満足な一週間でした。
と言う通訳をやりました。
でね、お互いシェフだからめちゃ勘がいいし、逆に私の知らない言葉もたくさんあるだろうとは思ってましたが、
灼熱地獄の厨房で、8時間以上連続でのレクチャーだったので、もう本当にヘトヘトになってしまいました。
でね、何が困ったって、本当にいつも使ってる物の名前が出てこなくなるんですよ。
たとえば、自分の中で、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_ang2.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_yodare1.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_cry.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en2.gif)
って普段思ってるわけですよ。
で、こういった名称は常日頃台所にあって、目の前にあるし、自分が使うのでわざわざ固有名詞で呼ぶことが少ないわけです。
だからイタリア語で聞いたものを、一旦自分の中の言葉にして、それをさらに本来の名称にする仕事って2段階の翻訳になるので、疲れてくるとどんどん言葉が出てこなくなるんです。
さらに、
クッキングペーパー、クッキングタオル、オーブンペーパー、クッキングシート
とかがもうごっちゃになっちゃうし、
あと、自分自身がその固有名詞を知らない道具がたくさんあるわけです。
ピッツァを切るあの丸い刃は、ピッツァカッターでに良いのかとか。
それの歯がナミナミになってるのはさらに名前わからなくて、思わず歯が波状のもの。
って言って持ってきてもらったり、絞り袋の先の口金の部分に線が入っているタイプとか、漏斗みたいな濾し器とかね。
もう最後の方は、自分の頭の中の回路がちゃんとつながらなくなって、「コレ」「ソレ」「アレ」の連発でした。
厨房の方はとっても優しくて、そんな私のとんでもない訳でもきちんと聞いて下さいましたけれど、30品目のレクチャーがすべて終わったときは、思わず全員で拍手しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/f4/6fa1c897b9b6974c3f02f1ce9b0f019d.jpg)
この日は、お天気が良かったので、青蓮院と知恩院へ。
円山公園の端にある「いもぼう」で・・・
えびいもとぼうだらの説明に苦労しました。
で、一方でイタリア人シェフと一緒に食事に出かけた中で、説明が難しかったもののベスト5が次の通り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
蒟蒻
今まで、こんにゃくをおいしいと言った、イタリア人に出合ったことがなく、みんな、ゴムみたいだ。っていうんですけれど、これがコンニャクイモと言う芋の一種から作られていると言っても、誰も納得しなくて、いっつも困った存在です。私は好きなんだけどなぁーーー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
山椒
辞書によると、pepe giapponese(つまり、ジャパニーズペッパー)とあって、もう東洋独特のスパイスの一種だと説明するしかないんですけれど、山椒の実のほうは、胡椒の実に似てるからいいんですが、葉も食しますでしょ? イタリアでは、いわゆるスパイスと香りづけ用のハーブは別のものなので、これまた説明が難しいのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
紫蘇の葉
青紫蘇はてんぷらや刺身で登場し、赤紫蘇は梅干しや柴漬けの色付けとして登場したので、両方を説明することになり、難しかったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
鰹節
海苔と並んで、乾物類は本当に手強いです。なにゆえこのような「かんなくず状」なのかと言うことを説明するまでにも時間がかかるし、それを出汁に使っている料理が数々あることとかを説明するのは困難を極めます。
そしてジャジャーーーン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
じゅんさい
でございます。
「睡蓮の若芽の一種」だと説明することにしていますが、あの独特の「ヌルヌル感」がスルーできないシロモノでございましてね。
あんな小さなもので、大した量はないんですが、赤だしとかに入ってることがあって、必ず聞かれる一品でございまする~。
「オクラ」「なめこ」と並んで、ヌルヌル、ネバネバ系の食べ物って、たぶんイタリアにはあんまりない気がする・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/cb/cdeeb4c2f2699914cf3a3a7168c7cca5.jpg)
イタリア人と滞在最終日の夜行った、京料理のお店。
冒頭の炊き合わせもこのお店の料理です。
もちろんこれら以外に、
春菊、大根、白菜、蓮根、百合根、銀杏、牛蒡、水菜、長芋、小芋、蝦芋・・・、
さまざまな野菜でイタリアにないもの、同様に魚類もイタリアでは食べない。または(地中海では採れない魚介類)がたくさんあって、説明に難しいことっていうのは数々あるのですが、それはお互い様っていうか、逆にイタリアにあって、日本にないもものたくさんあるので、「〇〇の一種。」(だいたいイタリアでは、マグロもカツオもtonnoだし)そういうことでごまかすんですけれど、自分自身、原材料はわかってるけれど、その製法はよくわからなくて、でもすごくよく使うもの(片栗粉とか)がとっても説明に難しいのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_cock.gif)
と言われそうですが、がっちゃんが関西在住のせいなのか、納豆って、回転すしで納豆巻きを見るぐらいで、そうそう外国人と連れ立って出かける店では登場しないので、食べる機会がないし、あっても、わざわざ注文しないので(なんとなく外国人が好みそうにないものは注文しないから)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/20/304854f593b048587bea08a8b07409d4.jpg)
こちらは、厨房でのヒトコマ
そうそう、最後にキクラゲなんですが、
イタリアでは、
orecchio di Giuda
「ユダの耳」っていうそうです。
正式には、Auricularia auricula-judae
と言うそうですが、同じ意味です。
このきのこは、木に寄生するように生えるから、漢字で『木茸』と書くけれど、食感がクラゲに似てるから「キクラゲ」と読むのよ。って説明をしたところ、ヨーロッパではユダが自殺した木から生えたことに由来するのだそうです。
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