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レベルスイング

2021年07月18日 06時58分28秒 | 少年野球

野球のスイング軌道には、大きく分けて3種類存在します。

1つめはアッパースイングで、ボールの軌道より下からバットを入れる打法です。

2つめはダウンスイングで、ボールの軌道より上からバットを入れる打法です。

3つめはレベルスイングで、ボールの軌道と同じ軌道でスイングする打法です。

 

一部の指導者の方は「ボールは上から叩け!」と言われていますが、間違ってはないとは思いますが、正解でもないと私は思っています。

ボールを打ち上げ(フライになる)キャッチングされればアウトになるが、ゴロを転がせばキャッチとスローの2アクションになるので、フライと異なりアウトになる可能性が低くなります。

だから指導者もゴロを転がせるために「ダウンスイング」を推奨している指導者が多いです。

ゴロを転がせる「ダウンスイング」は正で、フライを打ってしまう「アッパースイング」は悪でしょうか?

じゃあ、レベルスイングって何なの?っているところを、今回説明していきます。

 

先に述べた「ダウンスイング」も「アッパースイング」にも共通点があります。

それは、バットとボールの交差する範囲が狭い事です。

ボールは投手の手元からリリースされ、キャッチャーミットまでを軌道を線でたとえると、その線に対して「うえ」からボールをたたくか「した」からボールをたたくかですので、ピンポイントでしかとらえることができません。

しかし、先に述べたレベルスイングは、ボールの軌道と同じ軌道でスイングさせるので、ボールの交差する範囲は広くなります。

ですので、私は選手には「ボールを上から見る」のでなく、「ボールの後ろ側」から見る感覚で指導しています。

そういった事で、高めのボールの判断も行える(ボールを真後ろから見れなければ高めのボール)と思っています。

 

じゃあみんなレベルスイングすれば!と、お思いですが、レベルスイングにも欠点はあります。

レベルスイングは、ライナー性の鋭い打球は打つことができますがその分、打球が上がらないというデメリットがあります。

逆を言えば、放物線を描くホームランの可能性も低くなるという事です。

ですので、メジャーリーグではこのレベルスイングを行っている選手もあまり多くはないです。

また、近年のフライボール革命もあって、メジャーはアッパースイングに近いスイングする選手も多いですね。

話を戻します。打球が上がらないということは、当然ゴロも多くなり長打も出にくいスイングと言えます。

しかし、先に述べたように、レベルスイングにはバットに当たる可能性が高いので、私はレベルスイングを推奨します。

 

じゃあ、そのレベルスイングの方法を教えろ!って言われそうですので、私なりのレベルスイング練習or指導方法です。

構えは今まで通りでOKだと思います。恐らく大体の指導者は耳の横当たりで構えさせているかと思います。

次にスイングです。よく「バットは最短距離で出しなさい」と言われていますが。これは私もあっていると思います。

若干異なる所は、耳から出すのでなく、「後ろの肩(右打者であれば右肩)から始動する感覚」です。

いわゆる、ボールの軌道に予め近づけておきたいスイングです。

よく「バットの重さを感じながら始動しなさい」となると、ボールを上からしか叩けないスイングになります。

よって、テイクバックをしながら徐々にグリップを下げつつ、トップでは肩上部で待機してスイング時に右脇(右打者は)を絞りながらボールの軌道までもってくる方法が理想だと思います。

次にその練習ですが…やっぱり素振り以外には無いと思います。

長年積み重なってきた自分のバッティングフォームを変更することは中々難しく度胸がいります。

ですが、この打法を極める事ができれば打率の向上と高めのボールの選球眼が身に付きます。

簡単なイメージは

①トップを深めに作り、肩または肩より下の位置から、ボールの軌道に入るように振る

②真後ろから叩くというよりは、下から若干すくうような軌道のクセ(決してアッパーではありません)

を身に付ける必要があります。

 

レベルスイングは、標準的なスイングでメジャーとは異なり日本では、比較的多く取り入れられています。

私は決して「全スイングはレベルスイングをしなさい!」という指導はしていません。

選手にメリット・デメリットや理論を説明して、最終判断するのは選手です。そのお手伝いをする役目だと思っています。

中学・高校野球をしてくると、もっともっと悩む事があるかと思いますが、自分で試行錯誤していい結果を導いて下さい。



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