書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

顔真卿・争坐位帖(764)

2006-08-25 07:15:45 | Weblog

百家集会の席で席次を乱した者に抗議した書だが、
いかにも顔真卿の一徹振りを物語る。
懇々と義を説き、滋味、人間味に溢れる書だ。
字形、線質が自在に変幻し、リズムを刻みながら流れる。

王羲之が書の造形美を完成させたのに対し、
顔真卿は外形よりも内容的な、
人間性を書に盛り込むことを大成した。
この書がその典型と言われる。