気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

オオキンケイギク   大金鶏菊

2012-06-19 20:09:07 | 野山で

 オオキンケイギク  キク科ハルシャギク属

 重信川の下流の河原に、濃い黄色の花が無数に咲き乱れています。きれいな光景なのですが、このオオキンケイギクにはつらい呼び方があるのです。外来植物、特定外来生物、侵略的外来種ワースト100・・・。丈夫で繁殖力が強いということで、この植物は今各地で目のカタキにされています。もとはといえば、30年ほど前、高速道路の法面緑化のために、北米からわざわざ日本に連れてきた植物です。丈夫で美しい花なのですが、あまりに丈夫で増えすぎて、日本の貴重な在来植物たちが減ってしまったのです。各地で、この花を駆逐する運動が繰り広げられています。

 もともとあった植物を守ろうとするのは、当然の流れだとは思いますが、外来植物たちを忌み嫌うのもどうなんでしょう。特にこの植物のように、偶然こぼれ種で増えたわけではなく、人間が意図的に導入したような場合、考え無しの行動を反省するべきは、人間です。自然の摂理に、余計な手を加えたことを、私たちはいろいろな局面で反省していくべきだと思いながら、黄色いお花畑を眺めました。


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