気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

行く春や  新宿御苑その5

2009-04-19 22:27:22 | 公園で



 ムラサキハナナ(紫花菜) アブラナ科。どこにでもあるけれど、新宿にもあるのがうれしい。この花を見ていると、ああ、私、紫色が好きだったんだ、という気がしてきます。別名、ショカッサイ(諸葛采)、花大根、オオアラセイトウ。子供の頃の愛読書「赤毛のアン」に出て来たアラセイトウは、ストックのことかと思っていましたが、この花のような気もします。


 



 サルノコシカケ・・・たぶん。水辺の朽ちた切り株に、セリや笹に囲まれて生えて(というより、へばりついて)いました。ここにも、桜の花びらがはらはらと散っています。


 



 ムラサキケマン(紫華鬘) ケマンソウ科。むずかしい名前を持っていますが、木陰などでよく見かけます。華鬘は、何か仏教系の飾りらしく、よくわかりませんが、ムラサキケマンという音の響きが好きです。


 



 シャガ アヤメ科。園内の水辺に沿って歩くとシャガがたくさん咲いていました。よくよく見るとなかなかおしゃれな花なのですが、花はそれほど話題になりませんね。葉を生け花に使います。古くに中国より伝来したそうで、人が植えた歴史を物語るように、今も里山に多いようです。


 



 ヤマブキ(山吹) バラ科。クレヨンの24色に、ヤマブキ色というのがあるので、花を知るより早く色の名前として有名ですね。あと、水戸黄門とかで、ワル家老様と、ワル商人の「ふっふっふ、おぬしもワルよのう。」「いえいえ、ご家老様こそ。」みたいな会話の時、「ヤマブキ色」といったら、小判のことです。時代劇ファンの常識!なるほど、山吹はやや日陰の場所に、輝くように咲いています。


 



こちらは八重の山吹。実はなりません。太田道潅の有名な話を思い出す方も多いかと思います。


七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき


この話は実話なのでしょうか。当時の農家の娘が、源氏物語の女性のような奥ゆかしい受け答えができるのか疑問です。たとえば民謡のように、こういう歌が伝わっていたとか(万葉集のように)考えると自然なのかも。その地域の人は、山吹を見かけるとこの歌を口ずさんでいたと考えるのが、私は好きです。優しいメロディにのせて。


 



 ハナニラ(花韮) ユリ科。Spring star flower という名がきれいです。花の美しいニラという命名ですが、葉はおいしくないそうです。プラタナスの並木の下にたくさん咲いていました。


 



 こちらは薄紫のハナニラ。どちらも、たくさん咲いていて、美しかったです。


 



 ユリノキ(百合の樹) モクレン科。私のあこがれの樹。大木なので、まず幹に触ってご挨拶。


 



 葉はまだ新葉が開いたばかり。


 



 そして、全体像。かなり離れないと、全身がはいらないのです。


 



 この花の咲く初夏に、是非また来たい新宿御苑でした。


 


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