ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 夢幻花 」  東野 圭吾

2015-12-12 21:39:42 | 
       「 夢幻花 」  東野 圭吾

      

プロローグ1の酷い出来事は、東京オリンピックの2年前。 それからプロローグ2に移り、その後、現在に。 いつもの東野作品での例のごとく話の舞台が飛びます。
1での出来事は何だったんだろうと思いながら読み出し、途中から引き込まれて一気に読みました。
「 黄色いアサガオだけは追いかけるな 」のキャッチコピーに、 最後まで、動機も犯人も分からず、興味が沸き面白く読めました。
~~~~~~
蒲生蒼太は、大阪の大学で原子力工学を学ぶ大学院生。 実家は東京で、母・志摩子と警視庁に勤める兄・要介がいる。
父の3回忌のため東京に戻っている。

秋山梨乃は、大学3年生。水泳でオリンピックを目指していたが或る日急に泳げなくなる。
いとこの鳥井尚人が自宅から飛び降り自殺した。彼は、アマチュアバンド「 ペンデュラム 」で、キーボードを演奏していた。
葬儀の日、祖父の秋山周治に誘われ、時々1人暮らしの祖父の家を訪ねるようになり、花の好きな周治にブログを勧め作成を手伝う。
祖父が珍しい花を育てたが、ブログに載せてはいけないと言っていた数日後、梨乃が訪ねると周治は何者かに殺されていた。
所轄の西荻窪署の刑事・早瀬亮介は、以前、息子・祐太が万引きの疑いをかけられたとき助けてくれた恩人の老人が殺人事件の被害者だと知り、息子に犯人を捕まえると約束する。

祖父の家から持ち出された黄色い花をめぐって、警視庁の蒲生要介が偽名で個人的に梨乃に接近してきて、訪ねた家で、弟の蒼太と知り合い一緒に花の謎と、祖父を殺した犯人を捜す。
早瀬と、要介も独自の捜査で花の行方と犯人を追いかける。 黄色い花の秘密とは? 果たして犯人は?
~~~~~~~
江戸時代にはあったが現在にはない黄色いアサガオの謎と、それをめぐる蒲生家と伊庭家の秘密が明らかにされて行って、蒼太の母の過去が最初のプロローグ1につながっていきます。
意外な尚人の自殺の原因と、周治が殺された理由が明らかにされますが、犯人は思いもよらない人でした。
蒼太の中学の時の初恋の人伊庭孝美との別れの理由が明らかになり、これからの梨乃との新しい関係が予感されます。
負の遺産という言葉が心に残りました。 引き継いでいかなければならないもの。

蒼汰が就職で悩んだ末、原発の関連会社で働こうとするのも、負の遺産の後始末の1つです。 
原発は、廃止しても廃炉の際の放射性物質の管理など、もろもろの問題が残り、安全な値に下がるまで、何万年もかかるそうです。
いろいろ考えながら、東野作品を堪能しました。


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  ありがとうございます


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2 コメント

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おっ。 (はなこころ)
2015-12-14 16:00:23
読みましたね。

http://blog.goo.ne.jp/raruraru2003jp_1955/e/607dc52d90391c2b92f47cae0f803020

東野さんの手腕には
慣れているはずなのに
冒頭の出来事が
いつ、本編につながるのか
はらはら
しましたよね~~~

・・はなこころ
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はなこころさんへ (ウエスティー)
2015-12-14 16:55:29
はなこころさんの本の紹介は、改めて読み直しても的を射てます。

私のは、自分の備忘録として主人公の名前や出来事を書き留めています。
でないと、読んだはしから内容を忘れていきますから。

東野作品は、話の繋がりが知りたくて引き込まれますね。 面白かったです。

黄色い朝顔は、鹿児島大学とサントリーグローバルイノベーションセンターとの共同開発で、
キンギョソウの遺伝子を組み入れて実現したそうですね。
実用化は、まだまだでしょうが、いつか庭先にも黄色い花がなんて。  種は大丈夫なのかな?

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