ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 流 」  東山 彰良

2016-04-03 22:34:38 | 
        「 流 」  東山 彰良

        

第153回直木賞 満票で受賞 『 これは読んどかなくっちゃ 』と図書館にリクエスト。 やっと図書館から借りてきました。
選者が「 20年に1度の作品 」と、べた褒めで レビューの評判もいいし、この本もすでに第7刷発行。
楽しみに読みかけましたが、主人公が、葉 秋生 ( イエ・チョウシェン ) 悪友が、趙 戦雄 ( ジャオ・ジャンション )祖父が、葉 尊麟 ( イエ・ヅゥリン )他。
数ページごとに、前に書いてある 主な登場人物 を確認しながらで、なかなか前に進みません。 作者には悪いですが、日本読みで読むことにしました。
プロローグから中国のびろうなトイレ事情の話でがっかり。 ダニ、南京虫、ゴキブリ、喧嘩、暴力、殺人の山で、最後まで読めるか心配でしたが、後半から引き込まれて、数日で読めました。

1975年、17歳の台湾の少年が主人公。 その年、蒋介石が亡くなり、何者かに祖父が殺されました。犯人は誰でなぜ殺されたのか?
葉 秋生の出生から小学生・中学生・高校生時代、軍隊生活から就職して日本に出張、のちに結婚するまでの出来事。 
恋や友情、祖父の犯人探しなど、台湾、日本、中国を舞台にする青春小説。

時代が現在・過去、また、場所があちこち変わリ、中国や台湾の歴史がよくわからないまま読みましたが、国民党と共産党のことや、中国と台湾の事や日本との関係が少しわかりました。
ともかく、戦争とはいえ皆殺しや暴力シーンが多く、喧嘩や親の折檻もひどく、母、祖母、父親から水で濡らした鞭で殴られ、軍隊では上官のいじめがあり、しんどかったです。
それでもみんな、たくましく生きているなと感心しました。

祖父を殺したのは意外な人物で、問題は解決して、妻とハッピーエンドで終わったかのようですが、先に本の途中でその後の妻との事が書かれていて、
秋生はこれからどうなっていくのかなと、私の中では少し消化不良で終わりました。
最初に書かれている言葉が印象的でした。 

    魚が言いました・・わたしは水のなかで暮らしているのだから 
         あなたはわたしの涙が見えません
                          「 魚問 」より

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  ありがとうございます
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