アトリエ 籠れ美

絵画制作、展覧会、美術書、趣味、その他日常の出来事について
平成27(2015)年5月4日より

「雑木林図屏風『伊年』印」俵屋宗達派

2016-12-21 06:04:30 | 画材、技法、芸術論、美術書全般、美術番組
 私にとっては衝撃の一枚。最初私はルソーが描いたのかと思ったくらい。そして驚きはこの六曲一双の屏風の制作年代で、何と17世紀。驚愕する他はない。

 非常にモダンで美しい。明治以降の日本画だと言っても通用する。稀にこうした作品と出合えるから美術ファンはやめられないと言っても過言ではない。

 一体どうするとこういうことが起こるのだろうか。狙ってできることではない。かと言って何も考えないでできるとも思えない。天の配剤と言ってしまえばそれまでだが、それにしてもである。

 私には名画の域を超えていると思えてならない。究極で、ある意味、狂気の世界とさえ言えまいか。絵画、つまり平面作品の持つ本質的な凄味を見せつけられた思いで、只々驚くばかりだ。


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