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DAZN観戦 2022年J1リーグ第16節 ヴィッセル神戸vs北海道コンサドーレ札幌

2022-05-30 16:03:47 | サッカー視聴記(2022年J1)

<神戸スタメン> 4-2-3-1
GK 前川
RSB 山川 CB 菊池 CB 小林 LSB 酒井
DH 橋本 DH 大﨑
RSH 汰木 CH アンドレス・イニエスタ LSH 小田
FW 武藤
<札幌スタメン> 3-4-2-1
GK 中野
RCB 岡村 CCB 宮澤 LCB 中村
RWB ルーカス・フェルナンデス DH 深井 DH 荒野 LWB 菅
IH 金子 IH 青木
FW 駒井

未だに勝ち点が唯一の一桁と、残留争いの事を常に考えなければならない立場にある神戸。
しかし相手の札幌は神戸の倍以上の勝ち点(20)とはいえ、得失点差がワースト2位のマイナス8と、中位にしては悪すぎる数字となっており。
3敗しかしていないにも拘わらずの失点数という事で、それを象徴するように前節(柏戦)は1-6の大敗。
正GK菅野を含めたディフェンス陣に故障者が大量発生した挙句、福森ボランチ起用という奇策が、早期の一発退場で完全に裏目に出てしまっての結果となりました。
悪い流れを払拭する暇を与えられずの、中3日での試合。

神戸は一悶着あった低迷を受けての人事(ここで書いたので二度は書かない)を経て、ミゲル・アンヘル・ロティーナ氏を正規の監督に迎えて建て直しを図り。
そのロティーナ氏の初陣が古巣のセレッソ戦(8節・0-1)となったのは運命的でしたが、既に彼の行うサッカースタイルは周知されている状況であり、果たして彼と心中する覚悟がクラブにあるかどうか問われる事でしょう。
代表招集をコンディション不良を理由に辞退した小田がスタメンと、道理から外れたような選択が採られつつもキックオフを迎えます。

ロングパスを送り続けるお互いの入りを経て、札幌が好機を演出していく流れに。
前半5分、宮澤ロングパス→駒井落としののち右へ展開し、ルーカスのダイレクトでのクロスをファーサイドで菅が合わせボレーシュート。(ブロック)
このロングパスでの組み立てがこの日の、というか最近の札幌のファクターとなりつつありますが、その割には前線にターゲットとなるべき選手が不足がち。
そのため前回観た時もそうでしたが、右ウイングバックがフリーの状況を作ったうえで、そこにロングボールを送るという流れがパターン化されつつあります。
9分にも、最終ラインからサイドを変えるミドルパスの連続で前進ののち、荒野の左→右のミドルパスを受けた右WBのルーカスがクロス。
そして駒井がヘディングシュートを放ちますが枠を捉えられず。

しかし16分、神戸は反則を受けてのフリーキックを素早く始め、右サイドを突いた汰木のクロスがブロックされて右コーナーキックを獲得。
キッカー・イニエスタのクロスが跳ね返された所を、中央で山川がミドルシュート。
グラウンダーの軌道でゴール左を襲ったボールは、札幌のブロックを掻い潜って見事に突き刺さり。
セットプレーから先制点に繋げた神戸がリードを奪いました。

この日もビハインドの展開となった札幌、19分には中央を荒野がドリブルで前進してパス、青木ポストプレイ→駒井エリア内右へパス→金子奥からグラウンダーでクロスとパターンを変えての好機。
中央へ走り込んだ駒井が足で合わせるも、神戸・山川にブロックされてこぼれ、GK前川がキャッチと惜しくもモノに出来ません。
この決定機を逃したツケは大きく、以降パターン通りの攻撃ばかりになり、上げられるクロスもターゲット不足が響く格好となります。
その間の神戸も攻撃機会は少なく、停滞感が露わになりつつある中、反則が目立つようになり。
22分にはボールキープする神戸・武藤に後ろからチャージした札幌・岡村が警告を受け。
25分には逆に札幌・菅がワンツーで前進する所、リターンパスを出した札幌・青木を神戸・菊池がアフターチャージで警告を貰い。

31分の札幌、左サイドで青木のスルーパスに走り込んだ菅がクロスを入れると、ファーサイドでGK前川が何とか弾いた所にルーカスがシュートに行き。
放たれたシュートは枠外に終わるも、やはりパターン外での攻撃の方が好機を生み出す流れは続きます。
しかしルーカスの存在がストロングポイントの一つであり、かつ後方から組み立てる福森が出場停止とあっては、偏らざるを得ない状況だったでしょうか。
一方の神戸も、札幌の「オールコートマンマーク」の守備の前に、キラーパスを出せるイニエスタが潰されて中々機能せずに攻撃権を支配され。

終了間際に札幌はセットプレーの流れを掴み、CK攻勢のなか菅が2本シュートを放つもゴールを奪う事は出来ず。
結局1-0のまま折り返しとなりました。

ともに攻撃の流れは良くないといった状況で、双方ハーフタイムで動き。
札幌は青木に代えてドウグラス・オリヴェイラと、前線のターゲットを加える手を採り。
一方の神戸は小田→郷家に代え、汰木が本来の左サイドへシフト。

キックオフの攻撃をいきなり好機に繋げた神戸(シュートは撃てず)が、前半とは打って変わりペースを掴む入りに。
後半4分には右サイドから郷家がカットインでエリア内を突き、札幌・中村に倒されるも笛は鳴らずという際どいシーンを作り。
一方の札幌、9分にドウグラスが敵陣で奪って右へスルーパス、受けたルーカスがカットインを経て中央に横パス。
走り込んだドウグラスがシュートするも枠を捉えられず。
待望のターゲット役として君臨するも、シュート精度の低さという問題を抱えるのは相変わらずで、「当たるも八卦」といった感じのドウグラス。

共に交代選手が見せ場を作った立ち上がりを経て、神戸はさらにポジションを移した汰木も躍動。
10分に大﨑とのワンツーで左サイド裏へ抜け出した汰木、そのままカットインでエリア内を突き。
戻しを受けた大﨑が中央へ、後はシュートするだけといったボールが武藤に送られるも、札幌・宮澤が武藤の振った足を受けつつもクリアで何とか防ぎます。

良い流れを得ていたのは神戸の方でしたが、ミスから傾いてしまう流れとなるのは「敗者のメンタリティ」がチームを覆う状況故か。
14分の札幌の攻撃、荒野のミドルパスを左サイドで受けた菅、カットインを経て左ハーフレーンからクロス。
このゴールへ向かうボールに金子が走り込む所、前に出たGK前川はキャッチにいくも弾いてしまい、エリア内でドウグラスに拾われてシュート。
ゴールに吸い込まれ、同点に追い付いた札幌。
尚このシュートも、神戸・小林のブロックもありポストを叩いた末のゴールインと、ドウグラスの決定力不足は払拭ならずといったものであったのを付け加えておきます。

さらに続く16分にもGK前川はスローでのパスをミスして奪われ、ルーカスが前進する所を大﨑が反則で止めてしまい警告を受け。
この直接FKはキッカー菅の直接シュートが外れて救われたものの、ミスからの失点で動揺する姿が露呈する苦しい状態となります。
直後にベンチはイニエスタを諦め、大迫を投入して2トップ(4-4-2)へとシフト。

しかし直後の17分に郷家が右サイド奥で札幌・深井に反則を受け、FKの好機。
イニエスタが退いた事でキッカーは汰木が務めましたが、その汰木のニアサイドへのクロスを合わせた武藤のヘディングシュートがゴール左へ突き刺さり。
暗雲を振り払うセットプレーからの一撃で、再びリードした神戸。

再び追う展開となった札幌ですが、神戸・汰木の躍動を受けてか、守備意識故にルーカスの推進力が目立たなくなり攻撃機会は激減。
逆の左サイドから組み立てんとするも、そこで奪われるという悪循環となります。

それを尻目に神戸はさらに攻撃を重ね、23分には橋本の縦パスを入れ替わって受けた郷家が右ハーフレーンからミドルシュート。
GK中野がセーブするも右CKとなり、キッカー汰木の中央へのクロスを、今度が菊池が合わせヘディングシュート。
GK中野が再度セーブするも乱戦となり、大迫の落としを札幌・深井が防ぎこぼれた所を詰めた菊池が再度シュート、ゴールネットを揺らします。
貴重な追加点で勝利を手繰り寄せ、沸き上がるホーム・ノエビアスタジアム神戸。

あっという間にセットプレーから失点を重ねてしまった札幌。
やはりディフェンスラインの離脱者続出の影響は大きいといった流れですが、それでも戦いを止める事は許されず。
破綻を防がんと選手は必至に走り回るも、それ故(双方とも)荒さが目立つ場面も増えていき。
26分にはパスを受けた荒野が神戸・橋本の激しいスライディングを受け、痛んでのたうち回るシーンが作られてしまい。(橋本に警告)

28分に中村に代えてガブリエル・シャビエルを投入した札幌。(菅が左センターバックに回り、金子が左WBに回る)
何とか反撃のカードを切りにいきましたが、齎されたものは終戦を告げられるシーンでした。
直後の29分、ロングパスを橋本がカットした神戸が左サイドで素早く攻撃、汰木がドリブルからカットインと持ち味を発揮してグラウンダーでクロス。
ニアサイドに大迫が走り込み、札幌・深井が防ぎにいくも、足に当たってコースが変わったボールがゴール右へと転がり。
オウンゴールという形で決定的な4点目が入ると、さらに札幌の崩壊は止まらず。
キックオフ直後にあろう事かプレスを受けて奪われ、抜け出した大迫を必死に止めにいったシャビエル、後ろからのチャージとなってしまい反則。
そして主審から赤いカードが突き出され、決定機阻止で退場というジャッジとなり、僅か3分のプレーとなってしまいピッチから退いたシャビエル。
奪われたシーン然り、試合に入る事すら出来ずに終わってしまう事となりました。

数的優位となり余裕も出来た神戸、34分に橋本→井上、39分に大﨑→ボージャン・クルキッチとカードを切っていき。
ロティーナ監督になって以降、毎試合のように起用されているヴェルディ時代の申し子である井上(それまでは出場無し)と、逆に途中出場のみとなっているボージャン。
監督によって変わる起用方針という要素が色濃く表れているのは面白くあり。
その間にも札幌は何とか反撃せんとしますが、37分の駒井のエリア内でのシュートは神戸・菊池にブロックされてモノに出来ず。

終盤を迎え、やはり数的優位の神戸が攻撃面でも上回り。
40分に左サイドからパスワークで前進、エリア内で受けた汰木がシュート、GK中野がセーブするもオフサイドディレイ。
41分には武藤のミドルパスを収めた大迫がエリア内中央からシュートするもGK中野がキャッチと、ゴールを脅かしていき。
着実に、僅かに残された札幌の気持ちを折るような攻撃を見せていきます。
札幌にとっては前節と違い、10人となった後に失点しなかったのがせめてもの救いでしょうか。

アディショナルタイムの最終盤に、菅の左手前でのクロスから、ファーサイドで岡村がヘディングシュートを放った(枠外)のが最後の一矢といった札幌の攻撃。
そして試合終了の時を迎え、ようやく勝ち点を二桁に乗せる2勝目を挙げた神戸に対し、痛みだけが残る結果となった札幌。
敗戦はいずれも4失点以上という負の成績は継続され、得失点差はマイナス二桁(11)に昇る事となりとうとうリーグワーストの数字に。
これで3週間の中断期間に入るのは後味が悪いのも当然ですが、果たしてどう切り替えていくか。


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