ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2024年J2リーグ・開幕前の編成の雑感4 ~南端から唱える覇の中身は?

2024-02-08 16:00:38 | 雑記

その1 その2 その3

北方から発信されるのはパワーサッカー。それと対になるように、南方からはボールポゼッションの流れが……とはなるだろうか。
昇格した鹿児島が最南端に位置した事で、その流れは作られ易くなっただろうが、「ハイプレスに屈するポゼッション」という現在のJリーグの流れはJ2でも健在であり。徳島の欧州スタイルが頓挫するような格好となり、長崎の地上からのビルドアップが目を覆うような状態ななか、果たして「南から覇を唱える」機運を高められるかどうか。

<徳島ヴォルティス>

チームロゴを一新して新たなスタート……とは聞こえが良い(個人的にはそのデザインは好きでは無い)が、大きな動きは既に前年に行われているため取り立てて目立ったという印象は無く。その前年に締結したレアル・ソシエダとの業務提携は続けられているようであり、練習参加したという玄の覚醒はなるだろうか。
予想通り、大量に抱えた選手の整理が第一となったオフ。しかしその中で白井が個人昇格となったのは誤算と思われ、これにより手薄感が一気に強まった。彼含め櫻井・長谷川雄とボランチの退団が激しく、その穴埋めの手立てが出来なければ前年に輪をかけて苦戦は免れないと予想する。
逆に良い補強が出来たのはサイドバックで、橋本・柳澤の2人が定着し、(エウシーニョが離脱を繰り返す事もあり)本職が田向のみという状態を改善出来れば万々歳である。
加入選手の少なさや、欧州スタイルの挫折・吉田達磨監督のサッカー的な問題など色々言いたくなるが、育成力が行き詰っていないかというのが最大の懸念な気がする。登録選手の多さ故に、若手選手の殆どをあらゆる所にレンタルで出したものの、今季戻って来た選手は皆無でありその方策が実となっているかどうかかなり怪しい。「風呂敷を広げてみたものの、結局さしたる効果は無く……」という現状が覆されなければ、再度の上昇機運を起こすのは難しいであろう。

予想順位 9位~18位

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK スアレス 田中 長谷川 後東
CB 森 内田 石尾 カイケ
SB 田向(RL)橋本(L)柳澤(RL)エウシーニョ(R)(西野R)
DH 永木 杉本 島川 (玄)
OH 西谷(L)柿谷(C)児玉(CRL)杉森(R)中野(RL)玄(C)高田颯也(R)棚橋(RC)(西野R)(杉本C)
FW 渡 坪井 ブラウンノア (柿谷)

<愛媛FC>

2年間のJ3生活を経て、再び戻って来た蜜柑の国のクラブ。周囲のクラブと同様にボール保持の意識は強いものの、それ以上に勝負に拘る事に舵を振った結果のJ3優勝とあり、タフさを備えてのJ2での戦いぶりはどうか。
昇格の功労者という枠組みで見ると、松田・森脇・曽根田といった目立つ存在が残留した反面、矢田・佐々木・深堀が退団と明暗分かれる。松田の得点感覚はまだJ2でも通用する(と思われる)だけに、補強はサイドアタッカーを増やすという頷けるものとなった。
木村が抜けたのは非常に痛く、その所為で(山口を固定として)サイドバックの片方はベテラン選手(前野・森脇)に託すか、未知数の選手に賭けるかの二択を強いられる事に。未知数といえば、3人も入って来たコリアンDF(カンソンチャンは高卒故に↓に加えていない)もその要素の一つ。3人とも22歳以下で、チーム力を上げられる存在となり得るのか不透明だが、勝算はあるだろうか。
不安点を並べたが、センターラインは前年のレギュラー陣を使えばOKという編成なので、大混乱は起こらないと思われる。昇格組故に、それが通用しなかったら……という懸念は拭えないが。

予想順位 12位~19位

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 辻 徳重 牧口 黒川
CB 森下 小川 パクゴヌ ユイェチャン 尾崎
SB 山口(L)前野(L)三原(R)(浜下R)(森脇R)
DH 深澤 谷本 森脇 石渡?
OH 石浦(C)茂木(LR)曽根田(R)佐藤(LR)菊地(C)浜下(R)窪田(R)(藤原?)
FW 松田 ダンカン 曽田 藤原 (菊地)

V・ファーレン長崎>

ファビオ・カリーレ監督の二重契約(ブラジル・サントスFCとの)という、訳の判らない事態に襲われたオフ。クラブは既にFIFAに提訴する、違約金を得るかどうかというフェーズに入っており、必須となった新監督への備えとして前大分監督の下平隆宏氏をヘッドコーチに迎える事に。
マイナスイメージが強いはずの事象だが、サッカー的観点で見ると、前年は上位に着けたとはいえマンパワーに頼りがちな内容なのは拭えず。特にビルドアップの硬直ぶりは目を覆うものであったので、下平氏が監督を務めるのならばその改善の期待は大きく、干天の慈雨となるだろうか。フアンマが前年並みのパフォーマンスを維持したうえでの弱点改善となれば、当然成績上昇の可能性は高まる。
そんな訳で当面の課題は既存戦力との兼ね合いで、前年搔き集めた助っ人勢はそのサッカーの落とし込みに耐えうる存在となれるかどうか。その板挟みの影響か、一旦は退団の扱いとなった秋野が再契約を果たす等、監督問題の余波は甚大といった感じ。それでもピンチをチャンスに変えられる人材(下平氏)は確保したので、後は果報を待つ他無い。秋には待望の新スタジアムも開場する事であるし……

予想順位 2位~11位

予想フォーメーション 4-4-2

GK 富澤 原田 若原
CB 櫛引 ヴァウド 白井 新井 田中 (岡野)
SB 米田(L)増山(R)岡野(R)飯尾(LR)
DH 加藤 ジェズス 中村 秋野 安部 山田 瀬畠? 西村?
SH 名倉(LR)澤田(RL)ギリェルメ(L)松澤(L)笠柳(L)五月田(?)(増山R)(ジェズスR)
FW フアンマ エジガル セリンサリウ 七牟禮 (松澤?)

<ロアッソ熊本>

主力選手の大量流出という瀬戸際のシーズンを何とか凌ぎ、今オフは平川・島村の2人のみに留まった個人昇格。それでも層の薄さは変わらないようで、2年連続でユース選手を飛び級で陣容に加える事に。(前年は道脇)
補強の方も、島村を獲った柏との交換トレードのような形で岩下を再獲得。(但しレンタル)ただ引き抜かれるのみならずという反発力は確実に上がっているようで、これを成績に繋げたい所。
何とか前年のメンバーの大部分を保ち、控えの若手も着実に成長しているであろうが、名前を並べて見るとやはりアンカー・トップ下の代えの利かなさは浮き彫りに。特に平川の抜けたトップ下が深刻で、未知数の選手にいきなりこのポジションを任せる訳にもいかず、大ベテラン・伊東に無理もさせられず。大木武監督の選択は如何なるものだろうか。
今季も苦戦が予想されるものの、石川・三島ら故障者の復帰が為されれば……という期待もあるので、前年開幕前よりは見通しは明るいか。

予想順位 8位~16位

予想フォーメーション 3-3-1-3

GK 田代 佐藤優也 佐藤史騎
CB 黒木(RC)江﨑(C)大西(L)酒井(LC)岡崎(C)(阿部R)(岩下R)
WB 竹本(L)三島(R)大本(RL)阿部(R)豊田(L)岩下(R) 
DH 上村 
IH 伊東 (竹本)
WG 松岡(L)東山(LR)(大本R)(三島R)(大崎L?)
CF 石川 大崎 道脇 (伊東)

<大分トリニータ>

再就任となった片野坂知宏監督。片野坂→下平→片野坂という監督リレーを経たものの、去ったはずの下平氏が急転直下的に近隣の長崎でライバルとなった事で、九州の戦国ぶりを醸し出すのに一役買った……とは言い過ぎか。
左サイドをごっそりと抜かれ(高畑・藤本)、再構築を強いられる事に。同じく近隣の鹿児島から薩川を獲るという具合に周囲の反骨心を招きながらも、新人・既存戦力の突き上げも必須な状態と、早くも片野坂氏の手腕に多大なウェイトが掛かりそうだ。居なかった間の大分も、得意手である疑似カウンターによる得点を何度か見せていただけに、戦術浸透にそれ程苦労しない(と思われる)のも強み。
全体的に動きが乏しいなかで、前年並みの成績はデフォルトでも保ちそうだが、昇格を目指すには得点源が欲しい。その主要因となり得るFWのポジションでは、サムエルの故障発生という凶事が起こるや、その数日後にすかさず長沢と再契約。長身ポストプレイヤーが肝となる「カタノサッカー」だけに、カバーリングは素早く確実にという動きとなったが、吉と出るか否か。

予想順位 4位~11位

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 西川 新井 ムンキョンゴン 濱田
CB ペレイラ(L)デルラン(R)安藤(C)香川(R)藤原(L)高橋(?)(羽田C)
WB 松尾(R)野嶽(R)屋敷(?)薩川(L)(香川R)
DH 弓場 保田 羽田 池田 小酒井
IH 梅崎 野村 町田 渡邉 中川 鮎川 茂 宇津元 (池田)
FW サムエル 長沢 伊佐 キムヒョンウ (鮎川)

4-4-2の場合

GK 西川 新井 ムンキョンゴン 濱田
CB ペレイラ デルラン 安藤 藤原 高橋
SB 香川(R)松尾(R)野嶽(R)薩川(L)屋敷(?)
DH 弓場 保田 羽田 池田 小酒井 (野村)
SH 渡邉(R)町田(R)野村(L)梅崎(L)茂(R)(中川R)
FW サムエル 長沢 鮎川 中川 伊佐 宇津元 キムヒョンウ

<鹿児島ユナイテッドFC>

愛媛が3年ぶりなら、こちらは5年ぶりのJ2。とはいってもJ2経験はその1年のみとあり、今度こそという意気込みを強く感じると同時に、残留の難易度も(当時同様に)高いであろう。
早速薩川・山本が引き抜かれるという祝辞じみた事例を受ける事に。既に5年前を知る人材はベテランばかりとなりかつ少数で、端戸・木村はじめ「昇格のため」のベテラン選手も多くあった選手編成。そこに若手が抜かれるとあっては厳しいのは当然で、短期的には中堅選手の獲得でバランスを獲りつつ、世代交代は長期的な課題として乗りきる算段か。
補強選手の中身は中々趣深い。長年金沢を支えながらも降格の憂き目に遭った藤村に、その守備力も清水では猫に小判的な存在となっていた井林、徳島のスタイルに順応できなかった外山。そして山形でトップ下の争いに敗れた田中と、彼らの反発力が結集すれば面白い事になりそうである。
逆に次世代への期待が薄く(強いて言えばンドカ・チャールスの獲得か)、持続可能な陣容とは言い難いので、残留が第一という意識が強く表れる格好に。2度目の挑戦は文字通りの岐路となりそうだが、賭けに勝つ事は出来るか。

予想順位 15位~20位

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 泉森 松山 大野
CB 岡本 戸根 広瀬 井林
SB 星(RL)渡邉(R)外山(L)西堂(R?)
DH 中原 野嶽 山口 木村 千布 藤村
OH 五領(R)米澤(LR)端戸(C)圓道(LR)福田(L)武(R)河辺(?)田中(C?)
FW 有田 藤本 鈴木 ンドカ

 


人気ブログランキング

にほんブログ村


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2024年J2リーグ・開幕前の編... | トップ | DAZN観戦 2023~24AFCチャン... »

コメントを投稿