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DAZN観戦 2020年J2リーグ第25節 V・ファーレン長崎vsレノファ山口FC

2020-10-14 18:16:22 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の長崎の記事はこちら(21節・町田戦)
※前回の山口の記事はこちら(21節・千葉戦)

同節の四国ダービー同様、昇格争いを繰り広げるクラブvs最下位争いに苛まれるクラブの構図。
しかし近況の勝敗は、過去5試合で見てみると長崎の1勝2分2敗に対し、山口は3勝1分1敗。
下位の山口の方が良いという一種のねじれ型となっています。

それに追い打ちをかけるかの如く、前節・栃木戦は勝利した(1-0)ものの、試合終了後にフレイレが蛮行に出てしまい退場処分に。
その後追加処分を受け、この日から4試合出場停止と相成ってしまいました。
二見・角田のセンターバックが最適解なものの、層の薄さに拍車が掛かった状態で休ませる事も儘ならず。
しかしこの日は鹿山を起用。
これが3試合目の出場と、信頼度は前回出場時の結果(23節福岡戦・1-3)から低めと推測出来ますが、果たしてこの日はどうなるか。

立ち上がり、長崎が普段通り強者の振る舞いを見せるかの如くペースを掴みます。
しかしその中身はというと、普段よりもロングボールが多めの攻撃。
またグラウンダーでの繋ぎも、サイドに1トップの富樫を開かせての組み立てを見せていきます。

一方の山口、毎試合立ち上がりビルドアップに難儀しているというのが今季の印象。
この日も長崎のポゼッションに後れを取る展開でしたが、田中パウロ淳一を左サイドバックで起用した事で、SBを前に上げる事に迷いが無くなっていたのが救いだったでしょうか。
ヘナン・高のどちらかが最終ラインに落ちるのに躊躇無く、かつ流動的。
これまで観た試合とは一線をなしていたと思いました。

それでもぶつかり合った結果、長崎有利の様相に。
特に敵陣でのボール奪取からチャンスに結び付けるシーンが目立ちます。
11分、一旦はルアンのスルーパスがカットされたものの、山口・ヘニキから奪ったルアンがエリア内に進入してシュート。(DFに当たって枠外に)
19分にはカイオ・セザールのパスカットからルアン→澤田と繋がり、エリア内左から澤田のシュートが炸裂するもGK吉満がセーブ。
防戦一方の節が見られた山口も22分に左サイドをパスワークで前進、高の縦パスを受けた池上が中央へ運び、浮田がペナルティアークからシュート。(枠外)

ここで飲水タイムが挟まれ、ゲームを支配するも得点出来なかった長崎。
最近の勝敗的にも嫌な雰囲気が漂い始める所ですが、27分。
右サイドからのフリーキックで秋野のクロスが跳ね返されるも、その後山口のクリアボールをルアンがバイシクルで跳ね返し、このボールを受けた毎熊が右サイドから低いクロスをゴール前へ。
GK吉満が跳び出すも弾いてしまい、これを富樫が悠々と詰めてゴール。
先制点を挙げ、暗雲を振り払った……と思われましたが、それは試合終了の時点までお預けとなりました。

先制された山口、30分頃から最終ラインでパスを繋ぎます。
一旦はパウロのドリブルによる左から攻撃しかけたものの、戻されてヘニキのロングパスから右サイドで攻撃すると、エリアやや手前で池上が長崎・秋野のバックチャージを受けて反則。
絶好の位置からのフリーキック、キッカー池上はクロスを選択すると、跳んだイウリの頭を越えたボールは走り込むヘニキの頭にドンピシャ。
勢い持って放たれたヘディングシュートがGK高木和の手を弾き、ゴールに突き刺さり同点となります。

これで長崎は浮足立ったか、パスが乱雑になっていき流れを掴めずに推移します。
チャンスエリアで近距離から強いパスを送って収められなかったり、最終ラインでのパスがズレて押し込まれたり、といったシーン。

それを尻目に、39分山口が再び攻め上がり。
最終ラインから高を中心に左サイドで組み立て、高井が奥へ進入してクロスが上がると、中央で浮田がヘディングシュート。
再びのヘディングでゴールを揺らし、短い時間で逆転に成功。
これが順位とは裏腹の、最近の勢いの差だったでしょうか。

その後は一進一退ながら、良い流れを失った長崎はシュートを放てず。
逆にアディショナルタイムに、山口は左からパウロのクロスをファーサイドでイウリがヘディングシュート(右サイドネット)と、ヘディング攻勢は止まず。
1-2で前半を終えます。

このままではいけない長崎は、ハーフタイムでルアン→畑に交代。
ハッキリとした4-4-2へシフト(前半はルアンがトップ下の4-2-3-1)するという意図の下の策でしょうか。

後半の入りも、前半の流れそのままに山口がペースを掴みます。
左サイド奥のエリアすぐ脇でFKを得た後半3分、キッカー池上はシュート気味のクロスを低いボールで入れますがクリアされモノに出来ず。

山口の時間を凌いだ長崎は、4分に二見のロングパスから、途中出場の畑がエリア内左でシュート。
ブロックされてここからコーナーキック攻勢を掛けますが、報われたのは意外な形ででした。
2本目の左CK、ファーサイドへのクロス(キッカーは秋野)が上がると、カイオがボールと無関係な所で山口・ヘナンに倒されたのを反則が採られます。
エリア内の反則で、ヘナンは納得出来ないという表情を見せたものの当然判定は覆らずPKに。
キッカーを務めたカイオがしっかりとGK吉満の逆を突き、ラッキーともいえる形で同点にした長崎。

ところがこの幸運をもってしても、長崎の暗雲は依然として滞在したままだったようです。
9分の山口、左サイドからヘナンが中央へ縦パス、高井のポストプレイを経て受けたイウリは再び左サイドへ展開。
この奥へ出されたボールにパウロが走り込んでクロス、クリアされたボールを高井がダイレクトでミドルシュート。
GK高木和が何とか弾くも、ゴールポストに当たった跳ね返りをイウリが詰めてゴール。
オフサイドとも思われましたが、パウロに憑こうとしていた長崎・毎熊が残っていたため問題無く、これで再び山口がリード。

反撃に出たい長崎、秋野のロングパス攻勢で攻め上がるも今一つ。
その後はサイドバックが躍動を見せ、16分にはカウンターから亀川がエリア内左からシュート(DFに当たり枠外)、18分には毎熊がエリア内右からシュート。(ブロック)
21分には毎熊が、前述と同じぐらいの位置で今度はパスを選択、中央で澤田がダイレクトでシュートするもふかしてしまいます。

好機を連発するもモノに出来ないシーンが続いた所で、名倉・富樫→氣田・玉田へと2枚替えを敢行した長崎。(22分)
当然注目は大ベテランの玉田で、単なる2トップの片割れに留まらない引き出しの多さで、苦境を跳ね返す救世主として期待されます。

その後飲水タイムを挟み、山口に攻撃の隙を与えず一方的に攻め続ける長崎。
玉田は28分、エリア内での畑のポストプレイをダイレクトでミドルシュートしますが枠を捉えられず。
しかし30分、亀川の左サイドの突破により再びシュートチャンス、エリア内左奥からのマイナスのクロスに合わせた玉田。
今度はゴールを捉える事に成功し、期待に見事に応え再び同点とします。

振り出しに戻した後も奮闘する玉田。
33分はCKから、クロスがエリア内にこぼれた所をカイオ→玉田と渡ってシュート。(ブロック)
34分にはエリア内で受けた澤田の戻しをシュート(ゴール上へ外れる)と、積極的に得点を狙いにいく姿勢を披露。

一方リードを失っての終盤戦となった山口。
最後の力を振り絞るかのようにハイプレスを敢行、ショートカウンターを狙いにいく姿勢を取ります。
37分にプレスを連動させて安在(パウロと交代で出場・19分)がカットに成功するも、その後のパスが繋がらず。

そして39分双方同時に交代、しかもともに2枚替えとなります。
山口は高井・池上→森・清永。
長崎はカイオ・毎熊→加藤・米田。

尚もプレスを掛けにいく山口でしたが、かわされ続け有効打とはならず。
長崎は加藤が秋野らと三角形を作りにいき、パスワークで貢献します。

そして45分。
二見からGK高木和へと戻されると、高木和の縦パスで山口のプレスを打開。
その後は氣田ドリブル→玉田スルーパス→澤田エリア内左へ走り込んでシュート、という流れるような攻撃が炸裂。
澤田のシュートはGK吉満の右を抜き、とうとう勝ち越し点に辿り着きました。

逆に終了間際にビハインドとなった山口。
しかしATでも安易なパワープレイは見せず、パスを繋ぐ事で反撃を試みます。
左サイドのスローインから、浮田がエリア内左へスルーパスを送ると、走り込んだ清永のシュート気味のクロスが襲いますがGK高木和が弾きます。
直後のCKでもヘナンがヘディングシュート(枠外)と、最後まで攻めの姿勢は見せましたが追い付けず。

点の取り合いとなった試合でしたが、最後は逃げ切りに成功した長崎。
上位の貫禄、というよりは、意地を炸裂させての泥臭い勝利という表現が正しいでしょうか。
既に序盤戦でロースコアでの連勝を果たしていた姿は消えかかっていますが、勝利こそが最善の良薬という状況なのは疑いようが無く。
チームを覆う暗雲は完全に晴れたのかはまだ不明ですが、次節で証明する事が出来るでしょうか。


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