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DAZN観戦 2021年J2リーグ第41節 レノファ山口FCvsヴァンフォーレ甲府

2021-12-02 16:19:42 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山口の記事はこちら(39節・北九州戦、0-1)
※前回の甲府の記事はこちら(33節・琉球戦、1-0)

昇格の可能性をほんの僅かに残している甲府。
諦めの姿勢を見せるのは許されず、とにかくあと2戦を勝利するのが絶対条件と苦しい状況で、山口のホームに乗り込んでの試合となりました。

その山口も、残留という目標に向けての戦いを強いられており。
3連勝の後未勝利と、あと1勝が遠いとボヤきたくなる状況ですが、目前に迫っているのは変わらず。
落ち着いて最後のヤマを越えたい所。
そんな両クラブの状況が齎すものは、緊張感故の焦りか、ないしは緊迫した好試合か。

開始早々の前半1分にコーナーキックを獲得した山口、その二次攻撃で石川の右からのクロスを渡部がヘディングシュート(枠外)に繋げて先制攻撃。
山口とは違い敗戦は許されないという状況で、硬さが目立つ甲府を押し込むという展開になりかけます。
しかしその刹那の3分、今度は山口が最終ラインでパスミスを犯し、拾った宮崎がそのままエリア手前からシュートを放つ(枠外)シーンが生まれてしまい。
お互い硬いという印象を残した入りとなりました。

その硬さを突くように山口は6分左サイドで高井の前進から、戻しを受けた佐藤謙介が手前からクロス、と見せかけてゴールを狙うボールを蹴り込み。(ゴール上へ外れる)
甲府はプレッシングを嵌めて主導権を握るものの、そこから得たセットプレーでは振るわず。
12分の左CK、14分の左サイドからのフリーキックともにメンデスがオフサイドを取られて終わり、とフィニッシュに繋げられません。

立ち上がりの15分が過ぎると、ともに最終ラインから繋いでボールを握り、主体的な攻撃を展開しようとします。
山口は前監督・渡邊晋氏の残り香というべきか、最終ライン3枚+ボランチでパスを繋ぎ、甲府の守備意識を前に向けた所で裏へロングパスを送り込む攻撃。
一方の甲府も、普段通りに新井が一列前に出る形でのビルドアップを見せ。
双方ぶつかり合い、攻撃機会は山口に分があったものの、甲府は17分に山田陸が中央からシュート(GK関キャッチ)とフィニッシュでは上回り。
どちらも譲らないまま、22分に飲水タイムを迎えます。

ブレイク明け直後から、次第に地力で勝る甲府が押し込み、サイド奥を突く展開が増え始めます。
27分には荒木の左からのロングスロー、こぼれ球を宮崎が繋ぎ、受けたメンデスがシュート(GK関キャッチ)とロングスローからのフィニッシュを見せ。
この時間帯辺りから、プレッシングを強めて山口のボール回しを遮断しにいくなど、絶対勝利が求められている故の立ち回りを展開します。

しかし次第にそれに慣れを示し始め、好機を作っていく山口。
第1クォーターの裏狙いから、今度はミドルパスから1トップ・大槻のポストプレイという流れを多くする微調整を敢行。
甲府はやはり1トップのウィリアン・リラのチェイスの甘さもあり、相手を逃がしてしまう場面が増えていきます。
それでも39分に甲府はGK河田から繋ぎ、左サイドで野津田のスルーパスを受けた宮崎がカットイン、エリア内左からシュート。(GK関セーブ)

フィニッシュでは全体として甲府が上回りを見せていましたが、前半も終盤を迎えてとうとう山口が決定機を掴む流れに。
41分、左サイドで人数を掛けてのパスワークから橋本がカットイン→エリア内へパスという流れで中央を突き、大槻のポストプレイを経て高井がシュート。
しかし甲府・メンデスのブロックに阻まれてしまいます。
アディショナルタイムに突入し尚も攻め立てる山口、今度は右サイドで田中渉のスルーパスに石川が走り込んで低いクロス、中央で大槻が受ける絶好機。
トラップが大きくなった所をGK河田がブロックするも、こぼれ球を池上がシュート、しかしゴール寸前で今度は甲府・新井のブロックに阻まれ。
直後のCKからも、こぼれ球をヘナンが奪って二次攻撃、クロスの右往左往を経て最後はエリア内左から高井がシュート。
しかしこれも甲府・浦上がブロックと、3バック全員がブロックでゴールを守るという甲府の凌ぎの前に、先制はならず。
スコアレスで前半終了、後半を迎えます。

その後半の前に、ハーフタイムで宮崎→鳥海へと交代した甲府。
リラが居る以上積極的なハイプレスを掛けられないにも拘わらず、状況が状況故に掛けざるを得ないというサッカーで、負担増となっていたでしょうか。

尚後半に入るにあたって、13時キックオフであった相模原vs松本が引き分けに終わった(1-1)ため、この時点で山口の残留が確定となります。(松本は逆にこれで降格が確定……)
そして文字通りプレッシャーから解放された事で、後半立ち上がりから攻撃権を掴む山口。
後半4分、最終ラインでのボール回しから渡部が裏へロングパスを送ると、右から走り込んで来たのは石川。
甲府ディフェンスは中央の大槻をケアしていたため通れば1点ものでしたが、GK河田が判断良く前に出て足でクリア。
8分には左サイド後方でのパス回しから、橋本が中央裏へミドルパスを送ると、エリア内で高井が足で合わせシュート。(枠外)
前半から、シャドーとウイングバックが何度もレーンチェンジを行っての攻撃を展開していた山口。
その結集ともいうべき、クオリティ溢れる攻撃で甲府ゴールに迫りを見せました。

しかしその流れも、12分に眞鍋が甲府のアタックを受けつつボールキープするも、転倒してしまいボールを両足で挟み固定したという事で反則を採られて終了。
この甲府の左サイドからの間接FK(キッカー長谷川クロス→ニアで新井フリックもクリア)以降、一転して甲府ペースの展開となります。
ポジションの流動性では甲府の攻撃もひけを取らず、2シャドー(長谷川・鳥海)が左右を頻繁に入れ替え、山口サイドに的を絞らせずにパスを繋ぎます。
17分、リラのポストプレイから浦上がラフに左サイドへロングパス、走り込んで受けた長谷川の戻しを経て野津田が左ハーフレーンからシュート。
これをゴール目前で鳥海が跳び込み、コースを変えにいったもののオフサイドを取られてしまい。(触れず)

17分に山口が動き大槻→梅木へと交代。
それでも流れは変えられず、甲府のプレッシングの前にあっさりとロングボールでボールを手放してしまうシーンが目立ち。
少し前までのような、意図的な狙いを持ったロングパスとは雲泥の差でした。
しかしその意図されたパスが出ると強く、22分に佐藤謙介のエリア内へのロングパスに高井が抜け出して受け、エリア内でシュートチャンスを迎え。
右へと流れてシュートと変化を付けた高井でしたが、GK河田の足でのセーブに防がれてモノに出来ず。

スコアレスが続いたまま後半の飲水タイムを迎え(24分)、甲府は明ける際に2枚替え。
リラ・野津田→三平・中村へと交代し、何としても1点を取らなければならない第4クォーターへ突入。

その立ち上がりも山口の攻撃機会が続きますが、転機は28分、その山口の右CKから。
クロスがクリアされ二次攻撃に入る所をボール奪取した甲府、カウンターになりかけるも繋がらず、再度山口が前進を図らんと最終ラインで繋ぎに入り。
しかし田中渉のパスがズレてしまい、拾った中村が中央エリア手前からシュートを放つと、ゴール右へと突き刺さり。
セットプレーの好機が一転、2度のネガトラを強いられてしまい守れなかった山口。
その隙をキッチリモノにした甲府、待望のリードを奪いました。

山口は失点直後もめげずに攻め上がり。
しかし31分に再度CKを得たものの、またも甲府のカウンターを浴びてしまいます。(シュートには繋がらず)
ようやく緊張の糸が解けたかのように、敵陣で細かくパスを繋ぎ時間を使う立ち回りを見せる甲府。

行き詰まった山口は37分に選手交代、佐藤謙・田中渉→佐藤健太郎・草野へと2枚替え。
ドイスボランチを揃って退かせる思い切った交代策を採りました。(池上がシャドー→ボランチへシフト、梅木がFW→シャドーへシフト)
以降、再度ボールを握って攻勢に入る山口、42分には再度2枚替え。(ヘナン・石川→菊地・高木)
しかしクロスの精度を欠くシーンが目立ち、フィニッシュには繋げられず時間も押し迫ります。

ATへと突入し、渡部を前線に上げてパワープレイの体制に入る山口。
マイボールとなっても、スペースへ蹴り出すだけとなる甲府に対し、何とか好機を掴みたい状況。
左サイドから橋本がロングパスを送り、中央で渡部が落とした所に高井がボレーシュートを放つも、惜しくもゴール左へと外れてしまい。
結局これが唯一のシュートシーンとなり、健闘及ばなかった山口。

0-1で甲府が勝利となりましたが、同時刻の千葉vs京都が引き分けに終わり(0-0)、勝ち点1を積み上げた京都が2位を確定させます。
つまり甲府の昇格の可能性は潰え、4連勝で追い上げたものの及ばないという結果に終わりました。
5位→4位→3位と3年間後一歩という順位を続けているだけに、精神的にキツいものがあるでしょうが、まずは来季に向けて英気を養ってもらいたいものです。

コメント
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