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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 ファジアーノ岡山vsジェフユナイテッド千葉

2021-12-14 13:46:33 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(40節・京都戦、0-0)
※前回の千葉の記事はこちら(31節・群馬戦、1-0)
※前回の両クラブの対戦はこちら(13節、千葉 4-2 岡山)

ともに無敗を12戦続けているチーム同士の対戦と、昇格も降格も無関係なカードながら、最後を締めるに相応しいマッチングとなりました。
J.League Data Siteの出場記録で並べられた結果でも、黒い丸が全く見られないのは壮観であり。岡山 千葉 

そんな好成績を齎した、岡山・有馬賢二監督は既に今季限りでの退任が発表されている状態です。
2017~2018年オフの大幅な選手入れ替えから1年経った所での就任、チームに安定感を齎した末に1年目にいきなり昇格争いに絡むも、それで期待値が高まってしまった感もあり。
故障者続出に悩まされる中、辛抱を重ねて今季後半で強豪に引けを取らないチームへと持ち上げてきました。
しかしここで監督交代となる事で、再度やり直しになってしまう懸念が拭えずのオフを迎える事となり。
既に上門の個人昇格の噂で持ち切りとなるなど再編成は避けられず、果たして来季は現在の上昇機運を持ち越せるかどうか。

開始直後の前半1分、スローインからの流れでボールを収めたミッチェル・デュークが右からカットイン、中央まで流れた所で千葉・田口に倒され反則、早々に直接フリーキックを得ます。
中央右寄り・エリアからやや手前という好位置で、これをキッカー石毛が直接シュートを放つと、壁を掠めてゴール右へ外れるボールとなり。
好試合の予感をはらむゲームが、直接FKでの幕開けとなった事が全ての元凶だったでしょうか。
尚、続く右CKでもキッカー宮崎智クロス→ニアで河野フリック→中央で安部ボレーシュート(枠外)とフィニッシュに繋げた岡山。

上々の入りを見せた岡山がそのままペースを掴む試合展開となりますが、目立ったのが、千葉ディフェンスの削りを受けて岡山選手が倒れ込むシーン。
7分に上門がチャンミンギュに、9分に石毛が高橋に倒されるなど、目下反則ポイントで断トツトップをひた走る千葉らしい振る舞いに苦笑せざるを得ないという絵図になります。

一方の千葉も、12分に櫻川ソロモンのドリブルが岡山・パウリーニョにスライディングで倒されて反則、直接FKの好機を得ます。
ほぼ中央からですがエリアからかなり遠目という位置ながら、キッカー田口は直接シュートを放ち、ワンバウンドしてゴール左を襲うもGK梅田がセーブ。
ともに直接FKで見せ場を作った立ち上がり。

攻撃機会を多く作り流れを手繰り寄せていた岡山ですが、25分の攻撃。
右サイドで河野のスルーパスにデュークが走り込んで受け、カットインでエリア内を突くもチャンミンギュの伸ばした足に止められてこぼれ。(反則無し・これは妥当)
石毛がそれを拾おうとし、千葉・高橋のクリアをブロックする形になるも勢い余って高橋に削られてしまい。
さらにこぼれ球を拾いにいったパウリーニョが千葉・サウダーニャに倒されてしまうという、3連続で相手のチャージで倒れる流れが描かれる事となりました。
激しく削られた石毛が立ち上がれないまま、前半の飲水タイムに入る措置が取られ。
不安視されたものの、無事に以降もプレーを続けた石毛。

ピッチサイドから有馬監督が主審にクレームを付けるシーンも見られるなど、不穏な空気が流れ始める岡山。
第2クォーターは流れが見事に変わり千葉ペースとなり、千葉の姿勢に対抗せんとしたのも拙かったのか、岡山サイドの反則も顕著になり始めます。
そしてそのFKから好機を作る千葉、39分には左サイドからのFK、田口のクロスからのこぼれ球をチャンミンギュがボレーシュート。(ブロック)

そして前半終了間際に先制点に繋げた千葉ですがここもFKからで、44分に右サイドでのパスワークを経て、ボールキープするサウダーニャが岡山・安部に倒されて反則。
そして右サイド・エリアからやや手前でのFKとなり、キッカー田口の中央へのクロスをチャンミンギュが合わせにいき、左へこぼれた所に末吉が走り込んでシュート。
岡山・徳元のブロックでコースが変わったのもありゴールに突き刺さり、FKだらけの試合展開をモノにした千葉。

アディショナルタイムを迎え、スローインから好機を作り同点を狙う岡山。
左からのスローインを石毛が直接ヘッドでエリア内へ送り、その跳ね返りを自らシュートにいった石毛。(千葉・小林がブロック)
度重なる相手のチャージにも屈しない姿勢を見せましたが、ゴールは奪えないまま前半終了を迎えます。

共に交代無く後半開始を迎え、千葉が今季から取り組んでいる、最終ラインからの繋ぎによる攻撃で岡山ディフェンスを翻弄しに掛かり。
後半2分右サイド奥でスルーパスを受けたサウダーニャから、細かく繋いで中央で受けた田口が前進する所を岡山・白井に倒され反則。(白井に警告)
中央右寄り・エリアからやや手前という、前半早々の岡山と似た位置からのFKで、キッカー田口は当然の如く直接狙い。
ゴール左を襲ったボールをGK梅田がセーブしますが、こぼれ球をさらに(高橋が?)シュートと蜂の巣状態に持ち込む千葉。
これをゴール寸前で岡山・徳元がブロック、跳ね返りが櫻川に当たってゴールに向かうも、またも徳元がかき出し。
しかし櫻川が今度はキッチリ反応したヘディングで押し込み、ゴールネットを揺らして2点目に辿り着き。
またもFKからと、この日を象徴するゴールとなりました。

すっかり良い流れを失ってしまった岡山。
相手の反則まがいのプレーに冷静さを失ったという展開で、このまま終わるのは余りにも格好が悪く。
8分に早くも動き、徳元→イヨンジェへと交代します。(上門がFW→左サイドハーフに回る)
千葉の、田口を中心としたクオリティ高いパスワークでの攻撃を掻い潜り、何とか反撃体制を作りにいきます。
17分には宮崎智彦をスライディングで倒してしまった福満が反則・警告を受け、再び千葉の反則が膨らみ岡山ペースとなる、という予感をはらませ。

しかしその矢先の18分、千葉のカウンターが炸裂します。
右サイドで福満の縦パスを収めた櫻川がボールキープ、彼から受けたサウダーニャがドリブルで前進し、そのまま中央方面へと流れてミドルシュートが放たれ。
GK梅田がセーブするも、エリア内左へこぼれたボールに末吉が走り込み中央へ横パスを出し、見木が合わせてネットに突き刺し。
ポストワークの櫻川・推進力のサウダーニャという、ストロングポイントがしっかり噛み合った末の追加点となりました。

ホームでの最終戦であり、何とか反撃したい岡山。
直後に宮崎智・パウリーニョ→木村・濱田へと交代、今季の定番である、濱田を中央センターバックとする3-4-2-1へとシフト。
イヨンジェとデュークが共存する中で、1トップにはイヨンジェの方が入り、流れを変えようとします。
しかし22分には再び千葉・サウダーニャが、3点目の場面と似た位置からダイレクトでシュートを放つ(枠外)など、変わらぬまま飲水タイムが挟まれます。

第4クォーターで3点差と、既に大勢が付いたともいえる状況。
千葉サイドも交代カードを切っていき、27分に末吉・サウダーニャ→安田・船山へと交代。
岡山の反撃に対し、フィニッシュシーンを作らせずいなしていき、36分には福満→米倉へと交代。
契約満了での退団が決まっている安田、サブからも外れる事が多くなってきた米倉を投入と、最終戦らしい雰囲気を醸し出し。

そんな千葉の隙を突かんと、39分に放たれた上門のミドルシュート(GK新井章)を切欠に、最後の反撃を試みる岡山。
41分にはGK梅田のフィードを左サイドでデュークが収めて前進、エリア内左へのスルーパスに走り込んだ木村から低いクロスが入ると、ファーサイドで走り込んだ河野が合わせますが枠を捉えられず。

0-3から動かないまま43分には双方選手交代、千葉が小林・見木→檀崎・矢田へと交代。
一方の岡山はGK梅田・河野→GK椎名・廣木へ交代と、GK交代も絡めての2枚替え。
椎名は13年間在籍した末の契約満了での退団、リーグ戦では7年ぶりの出場と、花道のような流れでピッチに立ちました。

千葉は小林が退いた事で、3-3-2-2(3-1-4-2)のような形へ移行。
この守備緩めのようなシフトが拙かったのか、岡山の攻勢が激しくなりATを迎える事となります。
そして左サイドのスローインから、クリアボールをヘッドで前へと運び、拾った石毛からのパスを受けたイヨンジェが中央へと流れシュート。
豪快にゴールネットを揺らし、1点を返した岡山。

その後も千葉を押し込み、最後のCKではGK椎名も前線に上がっての攻撃、キッカー石毛は中央にクロス。
椎名も跳ぶ中、その後ろで合わせた安部の叩きつけたヘディングシュートがボールを襲うも、バウンドしてゴールバーに当たってしまい。
その跳ね返りが椎名の方へ向かうも、倒れていたため収められず、GK新井章が抑えた所で試合終了の笛が鳴り。
無敗の流れのままシーズンを終えたのは千葉となりました。

勝利で締めくくった千葉ですが、本当の大団円はJリーグアウォーズ。
ぶっちぎりの反則ポイント(69でワースト、次点の京都は37)で終えた報いは、千葉以外の21チーム全てにフェアプレー賞が与えられるという結末となりました。
激しいデュエル・フィジカルコンタクトというのは、ストーミングスタイルの栃木や秋田の十八番ですが、それとは別な「足を刈る」というような反則が顕著だった千葉。
この日もそんな印象は拭えずの試合で、相手のペースを乱すという副産物は付いたものの、それがチーム成績好調の要因であるならばどう褒めて良いのか解らず。
尹晶煥(ユンジョンファン)監督の続投が決まっている来季、果たしてその針は何処へ振れていくでしょうか。

コメント
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