「リオデジャネイロ五輪銅メダルで世界7位の錦織圭(26=日清食品)が力尽きた。 同3位のスタン・バブリンカ(スイス)から第1セットを奪ったが、途中から疲労で足が動かなくなり、6-4、5-7、4-6、2-6の3時間7分、4セットで敗れた。」
(日刊スポーツ)
動画ハイライト(WOWOW動画)
「少し疲れていた。特に最後は本当に疲れた。疲れて思考能力も低下した。」
「マリーと5セット試合をやった後に、3位とやるのは簡単じゃなかった。特に、湿気の多い蒸し暑い状況では大変だった。言い訳にはなるが、5セットじゃなければ、もう少し元気に戦えた。」
「最初から)足がかなり重かった。それに加えて、コンディションが(湿気などで)重かった。」
「第2セットは取るべきだった。できれば、2度、相手のサービスゲームを破っておきたかった。」
「前の試合で、あれだけやって、それでも、ここまで4セットも戦えた。大きな自信になる。」
「夏だけで言えば、1番、良かったかもしれない。結果も出て、トップ選手にも勝てて、ケガもなく終われた。いろんな面で自信になる。」
(日刊スポーツ)
QFのマレー戦と立場が逆になってしまいました。
本人のコメントを見る限り最後はガス欠、いっぱいいっぱいだったようですね。
錦織のような攻撃的なスタイルのプレーヤーは、いい時は手がつけられないようなテニスをするのですが、受けに回ると脆い面もあり、ミスが続くと修正するのが難しい。
コメントにもあったように連戦の疲労もかなりたまっていたのでしょう、第2セット以降は動きも好調時に比べて今ひとつでした。
マレーに勝ったことで達成感を味わい、次の試合のモチベーションも上げにくかったのかもしれません。
対してワウリンカは五輪をスキップしたこともあり、決勝に向けて着実にコンディションを整えてきました。
2週間の戦い方を熟知しているのは流石に全豪・全仏のタイトルホルダーです。
今のままではTOPシードを一人二人撃破することはできても、よほどドロー運に恵まれない限り、錦織がGSを獲るのは厳しいと思います。
これまでも指摘してきましたが、試合の流れが悪くなった時にサービスゲームをキープして辛抱することができないと今日のような試合になる。
サービス自体はかなり改善されてきたので、あとはポイントパターンの引き出しをどれだけ増やせるかでしょう。
今回も多用したサービス&ボレーはアクセントを付ける意味ではよいのですが、今はどちらかといえばストローク戦でポイントが取れなくなった時に苦し紛れでそれに頼っているように見えます。
錦織の一番の武器はやはりこの試合の第1セットのような速いテンポで自分から先に仕掛けていくストロークですから、それを更に磨いて最後はチャンスボールをオープンコートに叩き込んでウィナー、あるいはそこからネットに詰めてボレーで仕留めるという形を増やすのが理想です。
あとはGS以外の大会でも上位に入って、できれば常に第4シード以内に入れるところまでランキングを上げて欲しい。
そうなれば勝ち上がりも楽になり、優勝のチャンスも広がるはずです。
そもそもこのレベルで世界のTOPと互角以上に戦っているだけでも十分素晴らしいのですが、期待が大きいぶん私も含めファンの要求するレベルもどうしても高くなってしまいますね。
今年はこのままいけばツアーファイナル出場もまず大丈夫でしょうし、あとは無事に最後まで乗り切ってもらいたいです。
次は早速来週のデ杯(大阪)、来月の楽天OPENと日本での試合が続きます。
「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのアンディ・マレー(イギリス)が第6シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を6-4 7-6(3) 7-6(2)で下して3年ぶりの優勝を果たした。
(TENNIS DAILY)
「マレーは最初の2セットで、サービスからの65ポイントのうち50ポイントを取り、その間、一度もラオニッチにブレークポイントを握らせなかっただけでなく、デュースに持ち込まれることすら一度だけだった。」
「公式の試合統計によると、マレーのアンフォーストエラーは12本のみで、第2セットはわずか2本だった。」
(TENNIS DAILY)
プレーの完成度でマレーがラオニッチを大きく上回っていました。
特にサービスゲームの安定感は抜群で、タイブレークでも全く崩れる気配はありませんでした。
ジョコビッチとマレーの2強はサービスゲームのキープ力に加え、相手のサービスゲームをブレークできるリターンを含めた守備力を兼ね備えています。
男子のTOP選手はどちらか一つは持っていますが、両方を高いレベルで揃えないと世界一にはなれないというところまでテニスの質が上がっているということですね。
錦織もその2つを揃える選手になれる資質は十分もっていますが、彼らと比較するとサービスゲームのキープ力、ディフェンスの安定感などはまだ差がありますし、何より連戦を勝ち抜くフィジカルに課題があります。
ラオニッチも含め、若手グループが彼らに追いつくにはまだ時間と経験が必要のようです。
イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(6月27日~7月10日)の第12日。女子シングルス決勝で、第1シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が第4シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を7-5 6-3で破り、ウィンブルドン7回目、グランドスラムで22回目の優勝を飾った。
(TENNIS DAILY)
34歳でもまだ他の選手とは圧倒的な差があります。
それは彼女が強すぎるのか、それとも他の女子のレベルが追いついていないのか…。
時代は彼女を止める、あるいは超える才能の出現を待っているのですが、まだ現れてはいないようです。
眠れない夜を越え、女王セレナが22回目のグランドスラム制覇を達成
(TENNIS DAILY)
ケルバーは確かに強い。
特に今年はここ数年来セレナ以外ではもっとも高いレベルのパフォーマンスを見せています。
それでもかつてのシャラポワと同様、守備型のプレーは従来の女子の枠内に留まっていて、それからはみ出している、むしろ男子に近い攻撃的スタイルのセレナとは決定的な差があります。
男子のジョコビッチやマレーのように守備力が高く、かつ攻撃的なスタイルに切り替えられるようなプレーヤーが女子にも現れれば、そこではじめてセレナを超え、女子テニスのレベルがさらに上がるのではないでしょうか。
一昔前にはエナン、クライシュテルス、モーレスモ、ダベンポート、姉のビーナスといった、セレナ(それも20代)と互角に争っていた選手も少なくありませんでした。
もちろんセレナのレベルも上がっているでしょうが、フィジカルはすでにピークを過ぎていますから、今のケルバー、或いは他の若手選手達は彼女らよりもレベルが低いとは思いたくないのですが…。
近年ではシャラポワ、アザレンカ、クビトバがグランドスラムで複数回優勝していますが、いずれもセレナとの対戦成績は圧倒されているので、残念ながらライバルと呼ぶのはふさわしくないでしょう。
若手に候補がいるかもしれませんが、現状を見る限り、私達がそういった選手を見るのはもう少し先になりそうです。
雨で狂った錦織圭のペース 「決勝狙える自信あったので残念」
(WOWOW TENNIS ONLINE)
http://www.wowow.co.jp/sports/tennis/news/detail_160530_03.html
私も今回はマレー戦がヤマ、勝てれば決勝までいけるのではと希望的観測込みで予想していたので、ここでの敗戦は想定外でした。
クレーで連勝して苦手意識はなくなったと思っていましたが、ガスケ&ブルゲラコーチが錦織対策を徹底していました。
本人は雨の影響でボールが重くなったことでミスが増えたことを敗因とコメントしていますが、ガスケに「ミスをさせられた」というのが実際ではないでしょうか。
高く弾むボールを深く打って錦織をコートの外へ追い出し、浅い球がくれば先に仕掛ける。
特に第2セットは焦った錦織が強引に攻めようとしてアンフォーストエラーを繰り返し、何もできないまま失ってしまいました。
昨年のツォンガ戦序盤のVTRを見ているようでした。
ああいう時はまずサービスゲームをしっかりキープしてペースを取り戻すのが定石ですが、それができないために無理してブレークを狙ってミスをするという悪循環。
第3セットで立ち直ったかに見えたものの、第4セットも先にブレークを許して結局追いつくことができませんでした。
やはりグランドスラムタイトルを取るには安定したサービスキープ力は必須です。
5セットマッチは試合の中で必ず流れが何度か変わりますから、相手のペースになった時にサービスゲームだけはしっかりキープして、流れが戻ってくるまで耐えなければなりません。
錦織に相手のペースに合わせるような試合が多いのもそこがまだ弱いからだと思います。
確実にレベルが上がっているのは間違いないとはいえ、グランドスラムを取るには、あるいはジョコビッチやマレーに追いつくには、そこを克服することが必要だと改めて確認できたのではないでしょうか。
今回はガスケが素晴らしかったということもありますし、シードは守れませんでしたが、ベスト16ですからランキングが急降下することもないでしょう。
最後を除けば怪我なく好成績でクレーシーズンを終えられたことも収穫でした。
ウィンブルドン、リオ五輪、USオープンとまだまだチャンスはありますから、残りのシーズンに期待したいですね。
(Twitterより転載)
イタリア・ローマで開催されている「BNL イタリア国際」(ATP1000/5月8~15日/賞金総額374万8925ユーロ/クレーコート)は14日、男子シングルス準決勝が行われ、第6シードの錦織圭(日清食品/6位)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)に6-2 4-6 6-7(5)のフルセットの接戦の末に敗れ、決勝進出はならなかった。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=116034
内田暁「錦織圭とジョコビッチ、2人が語る「勝者と敗者を分けたもの」
(web Sportiva)
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/2016/05/17/post_569/
結果論ですが、最後のタイブレークでのダブルフォルト、その1ポイント差でした。
第1セットでのジョコビッチの状態からして「今日はもらった」と思ったのですが、第2セットの中盤以降、少しだけ守りに入ったところを見逃してくれませんでした。
第2セット4-4から最終セットのような攻めのテニスができていれば押し切れたかもしれません。
鉄壁の守備力を誇る世界1位を相手に常に攻め続けるのは精神的にも厳しかった。
ジョコビッチはここぞのポイントを取り切るのは流石、最初はケガの影響で明らかに守備範囲も狭かったのですが、最後はいつもの彼でした。
とはいえギアを上げきった状態の打ち合いで互角以上に戦えたのは収穫。
今シーズン対戦4試合目で初セットも奪い、全仏への手応えも十分得たと思います。
あとは1週間で疲労を取って、上手く調整して欲しいですね。
もちろんドロー運もありますが、今の状態なら上位4シードの一角を倒してベスト4以上を期待したいところです。
できればジョコビッチ以外のヤマに入ってほしい(笑)。
(Twitterより転載)
スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月1~8日/賞金総額477万1360ユーロ/クレーコート)は男子シングルス準決勝が行われ、第6シードの錦織圭(日清食品/6位)は第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)に、3-6 6-7(4)で惜敗した。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=115944
前回の対戦とは見違える錦織のプレーでしたが、それでも負けないジョコビッチの強さ。
両セットとも錦織は1ブレークしかされませんでしたが、それが命取りになります。
サービスをキープし続けることの難しさ、重要性を改めて思い知らされました。
それでもジョコビッチが5-4で2回ダブルフォルトしたのにつけ込みブレークし、タイブレークに持ち込んだのは収穫です。
タイブレークもチャンスはあったのですが、どれだけ攻めていても一本ショットが甘くなるとジョコビッチはそこから切り返してくる。
球足の遅いクレーで彼を破るのは本当に難しい。
ただ「これが5セットマッチで、あそこから3セット目に入ればいけたかも」という希望を持たせる試合内容でした。
次のローマもあるので連戦の疲労が少し心配ですが、全仏オープンに期待せずにはいられません!。
(Twitterより転載)
スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月1~8日/賞金総額477万1360ユーロ/クレーコート)は5日、男子シングルス3回戦が行われ、第6シードの錦織圭(日清食品/6位)が、フランスのリシャール・ガスケ(12位)を競り合いの末、6-4 7-5のストレートで下し、準々決勝に駒を進めた。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=115909
スコアこそ競り合いだったものの「どうしてこれまで勝てなかったのか」というくらいの完勝。
ガスケのプレーも素晴らしかったですが、錦織のパフォーパンスがそれをも上回っていました。
ガスケは片手バックハンドのストロークでラリーを組み立てるという、プロでも珍しいタイプのプレーヤーなので、これまではそれに慣れていなかったのが勝てなかった一番の要因だと思います。
今回も序盤は対ガスケ戦の定石通り相手のフォア側にボールを集めていましたが、ストロークの威力で明らかに優位に立てていたことを実感していたのでしょう、途中からはバックハンドのクロス、或いは回りこんでのフォアハンド逆クロスでガスケのバックハンドとの打ち合いに挑み、そこでも圧倒しました。
サービングフォーザマッチでいわゆる「勝ちビビリ」になったのかミスを連発してブレークされた後もポイントでした。
あのまま第2セットを取り返されたらガスケのコメント通り流れが変わったかもしれませんが、すぐにブレークバックし、最後はキープで試合を締めたのも成長の証です。
このプレーができれば準決勝で対戦が予想されるジョコビッチ戦が楽しみになってきました。
こういう圧勝の次の試合はなかなか難しいもので、しかも相手は曲者キリオスと一筋縄ではいかない難敵ですが、ここはしっかり格の違いを見せて勝ち上がってほしいですね!。
(Twitterより転載)
スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月1~8日/賞金総額477万1360ユーロ/クレーコート)は4日、男子シングルス2回戦が行われ、第6シードの錦織圭(日清食品/6位)が、ファビオ・フォニーニ(イタリア/31位)を6-2 3-6 7-5のフルセットの接戦の末に下し、3回戦に駒を進めた。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=115888
第2、第3セットは完全にフォニーニのペースで、どう見ても負け試合だったのですが、それでも負けなかったのが今の錦織の凄さなのでしょうか。
最終セットの5-4、5-6で自滅したフォニーニに救われました。
特に最後はポイントペナルティでマッチポイント→負けとはいかにも彼らしい(笑)。
途中から見たのであの前に警告を取られていたんですね。
私も審判資格を持っていますが、もしあの場面で私が主審だったらポイントペナルティを取れなかった、あるいは取らなかったかもしれません。
「よく取ったなあ」というのが正直な感想です。
フォニーニは試合中にキレることが多々あるので、審判から「要注意人物」としてマークされているのかもしれません。
いずれにしてもあんな終わり方は初めて見ました。
結果的にはラッキーな白星でしたがそれもそこまであきらめずポイントを積み重ねていた結果ですから、やはり錦織の実力ですね。
次は苦手のガスケ戦ですがそろそろ勝ってもおかしくないはず。
この勢いで初勝利といきたいですね。
同じ山のワウリンカもキリオスに破れていますし、ここを突破すれば上位進出のチャンスです!。
(Twitterより転載)
アメリカ・フロリダ州マイアミで開催された「マイアミ・オープン」(ATP1000/3月23日~4月3日/賞金総額613万4605ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝は、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第6シードの錦織圭(日清食品)を6-3 6-3で破り3連覇、6度目の優勝を飾った。錦織は初のマスターズ制覇はならなかった。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=115557
ジョコビッチとの力の差を見せつけられた試合でした。
マスターズ準優勝は素晴らしい結果ですが、本人も周囲も満足していないのがスゴイですね。
「ノバクとのプレーはいつでもタフになる」
「今日は自分のプレーが悪すぎたが、同時に彼が素晴らしいプレーをした。彼はとても我慢強く、そしてミスがなかった」
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=115556&page=1&code_s=
ハイライト動画
この試合を見る限り、ジョコビッチは錦織対策をきっちり実践していたように思いました。
ベースラインからやや下がり目の位置から深いストロークを左右に散らし、早い展開に持ち込みたい錦織のラリーを封じる。
強引に攻めてくればカウンターを叩き込み、繋いで守りに入ったと見るやすかさず自分から先に仕掛ける。
攻め手がなくなった錦織はより厳しいコースを狙わざるをえなくなり、最後は足の痛みもあり、ミスを重ねていました。
それがジョコビッチの基本的なプレースタイルなのですが、特に錦織のような攻撃的なテニスには有効です。
あれだけ守備力が高い上に攻撃への切り替えも早い。
おまけにフィジカルもメンタルも強いとなれば、今年も王者の座は揺るぎそうにありません。
今やTOP4からから完全に抜け出した感があります。
彼を倒すとすれば錦織世代やその下の若手の中から一気に伸びてくる選手ではないでしょうか。
もちろん錦織も有力候補の一人でしょう。
課題のサービスキープ力を磨けばチャンスは十分あります。
今後に期待です!。
(Twitterより転載)
2016全豪オープン◇男子シングルス準々決勝
世界7位で第7シードの錦織圭は同1位で第1シードのノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)に3-6、2-6、4-6で敗れ、日本男子84年ぶりの4強入りを逃した。
(ニッカンスポーツ・コム)
http://www.nikkansports.com/sports/news/1597024.html
4回戦でジョコビッチがシモンにハメられていましたが、この試合は錦織がジョコビッチにハメられてしまいました。
1Stセットに全てが現れていたと思います。
TOP選手同士の試合で必須のサービスキープができませんでした。
ジョコビッチの鉄壁の守備を破ろうと攻める意識が強すぎるあまりか、自分から小さなミスを繰り返して先にブレークを許す。
そうなるとブレークバックしないといけないので余計に無理をしてまたミスが増える。それをジョコビッチが見逃すはずはありません。
2セットを奪われてようやく先にブレークしたものの、それがいっぱいですぐにブレークバックを許して万事休すでした。
サービスゲームを安定してキープ出来て、はじめてリターンゲームをブレークできる余裕が生まれます。
ジョコビッチも、苦しくても何とかサービスキープをつづけていったからこそシモンに負けなかった。
そこが今のジョコビッチとの最大の差であり、錦織の一番の課題がサービスキープ力のUPだと改めてわからされた試合でした。
4回戦までを見る限りサービスゲームでのポイントパターンは出来上がりつつあるので、あとはそれを磨き、ミスをどれだけ減らして攻撃できるかでしょう。
どちらかと言えば技術よりフィジカルとメンタルの問題のようにも思いますので、トレーニングを積んで自信をつけていけばこの差は埋まると思います。
今大会でもシードを守ってノルマはクリアしていますし、現時点でもTOP3以外の相手にはそれほど苦しむことはないでしょうから、あとは№1を目指すだけですよね。
今年は去年以上の活躍を期待してもいいのではないでしょうか。
(Twitterより転載)
「楽天ジャパンオープン」(ATP500/予選10月3~4日、本戦10月5~11日/東京・有明テニスの森公園コート/賞金総額 126万3045ドル)のシングルス準決勝で、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードの錦織圭(日清食品)はブノワ・ペール(フランス)に6-1 4-6 2-6で敗れ、大会連覇はならなかった。
(THE TENNIS DAILY)
http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=113028&code_s=100010011001&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
セット数の違いはありますが、全米OPENと同じような敗戦でした。
2連敗ですからまぐれではない。
錦織は苦手選手を作ったかもしれません。
全米の時にも言ったように「苦しい時にきっちりサービスをキープして流れが変わるのを待つ」ことができないとこういう試合を落としてしまいます。
サービスゲームの安定が最大の課題ですね。
厳しい状況でもサービスをしっかり入れてポイントを積み重ねていけるよう攻撃の引き出しを増やして欲しいです。
(Twitterより転載)
ニューヨークで31日に開幕した全米オープンの男子シングルス1回戦で、第4シードの錦織圭がブノワ・ペール(フランス)に4-6 6-3 6-4 6-7(6) 4-6で敗れた。
(ニッカンスポーツ・コム)
http://www.nikkansports.com/sports/news/1531474.html
松岡修造「本当にペールは曲者だった!あまりにも常識外テニスだったので、圭はまったく自分のリズムをつかむことができなかった。」「心のジェットコースター、UP DOWNの激しさにより、自然と体にも負担がかかってしまっていたのだ。」
(修造コラム)
http://www.shuzo.co.jp/blog/2015/09/column_1039.html
TV観戦していましたが、確かにペールのテニスはトリッキーで、調子も良かった。
それでもジョコビッチ、フェデラー、マレーなら問題なく勝ち切ったはずです。
やはり敗因はどんな相手でも自分のテニスをすることができなかった錦織自身にあると私は思います。
それを引きずって結局最終セットも先にブレークを許しそのまま立ち直れませんでした。
全仏のツォンガ戦もそうでしたが、錦織は試合中にガクッとテニスの質が下がることがあり、下がるとなかなかペースを戻せないことがあります。
あの時は中断で息を吹き返しましたが、神風はいつも吹くとは限りません。
またTOPクラスの選手にランク下位の選手が挑戦する際には「失うものは何もない」という気持ちで一泡吹かせてやろうと向かってきます。
だからペールのように実力を出し切る、或いはそれ以上の力を発揮することもある。
それを堂々と受けて退ける力を備えてこそ真のTOPだと言えます。
状態が悪くなっても辛抱強くサービスをキープし続けて耐える、流れを引き寄せる力がまだTOP3に比べて劣っているということだと思います。
今回の敗戦で昨年準優勝のポイントも消えるので世界ランクも下がることになります。
まだ真の意味でTOP5の選手の実力が備わっていないということです。
体調もよく、最近の成績からも本人もすこし自信を持ちすぎていたようでしたし、関係者や私を含めたファンも期待しすぎていた感がありましたが、この敗戦で甘くはないことを痛感しました。
今年は年間を通せば安定した成績でしたが、ケガで欠場を余儀なくされた試合もありますし、課題も残りました。
まだ楽天OPENもありますし、ツアーファイナル出場のチャンスも残っています。
もちろん来年以降のGSタイトルを狙うためにも、この敗戦を糧にして、さらに一回り大きくなって欲しいですね。
先日の世界柔道でも山下泰裕さんが「一流は負けをなかったことにできる」とおっしゃっていました。
(Twitterより転載)
テニスの全仏オープン第10日は2日、パリのローランギャロスで行われ、男子シングルス準々決勝で第5シードの錦織圭(25=日清食品)は第14シードで地元フランスののジョーウィルフリード・ツォンガ(30)にフルセットの末、1―6、4―6、6―4、6―3、3―6で敗れ、日本男子として1933年の佐藤次郎以来82年ぶりの4強入りはならなかった。
(スポニチアネックス)
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/06/02/kiji/K20150602010467090.html
2セットダウンからよくぞ巻き返した、と言いたいところでしたが、あそこまでいけば勝って欲しかった、いや勝てた試合でした。
最終セット1-2からのサービスを40-15からブレークされた、あのゲームだけ集中を欠いてしまいました。
もちろん本人が一番悔しいでしょうが…。
最初の2セットもそうでしたが、TOPの4人(ジョコビッチ、ナダル、フェデラー、マレー)は試合の流れが相手にあって苦しい時でもサービスゲームをしっかりキープし反撃のチャンスがくるまで辛抱してついていくことができます。
錦織は今シーズンからサービスの威力が格段に上がったとはいえ、その「辛抱してキープ」する力がまだ彼らに及ばない。
そこが明確なTOP4との差であり、そこを克服しないとGSタイトルは難しいのではないかという印象を残した試合でした。
そういう意味では今回の敗戦もある意味実力であり、「相手がよかった」ではなく「まだレベルアップの余地がある」というふうに捕らえた方が良いと思います。
最終セットのツォンガの戦い方がまさに「サービスキープを続け流れが来るのを待つ」というテニスでした。
2セットUPから追いつかれ苦しい中でも集中して1stを入れブレークを許さず、逆に錦織が自滅気味に与えてくれたチャンスで勝負をかけブレーク。
そこからまたキープを続けセットを奪いました。
もちろん強力なサービスがあるからこそですが、これが「王道のテニス」であり、その意味では彼が勝利に値するプレーを最後までやったということでしょう。
錦織がGSタイトルを獲るためにはその「安定したサービスキープ力」が最大の課題だと思います。
今回は上位進出の大チャンスでしたが、シードを守って最低限の仕事はできましたし、昨年より大幅にポイントも加えたのですから一歩前進というべきでしょう。
期待が大きい分どうしても厳しい見方になりますが、次回のウィンブルドン、USオープンでもうワンランクアップの結果を見たいものです。
(Twitterより転載)
世界5位で、4大大会初優勝を狙った錦織圭(25=日清食品)が力尽きた。14年全米準々決勝の再現となった前年覇者で同4位のワウリンカ(29=スイス)に、3-6、4-6、6-7の2時間4分で敗戦。
(ニッカンスポーツ・コム)
昨日は定休日でツイッターも更新しなかったので、今更ながら錦織戦の感想です。
今大会を通じて私が一番感じたのは、「ひょっとして新しいラケットがまだ完全に使いこなせていないのではないか」ということです。
確かにサービスの威力は上がったことは間違いないのですが、前哨戦を含めてベースラインからのストロークをネット、そしてコートの中に入ってウイニングやアプローチショットではアウトするシーンが目立ちました。
一般的にラケットのフレームが硬くなると反発力が上がるので、その分コントロールは難しくなります。
前のラケットと同じイメージでスイングすると、ベースラインからのストロークではスピンがかかりすぎてネットが増え、前に出た時にフラット気味に叩くと今度は飛びすぎてアウトするのではないかと…。
ラケットの特性を意識して打っている時は問題ないのですが、試合中無意識の内に前のラケットのイメージで打つとそこでミスが出ているような気がしました。
ラケットを変えたらストリングのテンションも微調整するはずですが、そのあたりがまだしっくりきていないのかもしれません。
まあこれはあくまで私の個人的な感想で、錦織クラスの選手になるとそのあたりの課題はきちんとオフシーズンの間に完璧に調整しているはずですし、ラケットよりもむしろプレースタイルをより攻撃的に変更していることの方が影響しているのかもしれません。
しかし毎試合同じようなミスが目立っていたので、職業柄どうしても道具の問題が気になった次第です。
その辺りは慣れも大事ですし、試合をこなしながらラケットの材質やストリングの微調整も詰めていくでしょう。
もし私の推測が当たっているとすれば、全仏までには完璧に仕上げて欲しいと思います。