君看双眼色
不語似無憂
良寛和尚がよく書にしたという白隠禅師の有名な句。
千峯雨霽露光冷
君看双眼色
不語似無憂
三句でワンセットに考えることもあります。
大燈国師の句(千峯雨霽露光冷)に、
白隠禅師が 君看双眼色 不語似無憂 をつけたと言われています。
千峯雨霽露光冷
千峯(せんぽう)雨霽(あめはれて)露光冷(ろこうすさまじ)。
意味は、見渡す限りの山々、雨が晴れて、露が光輝く 、となるのでしょうか。
君看双眼色
君看(きみみよ)双眼色(そうがんのいろ)
不語似無憂
不語(かたらざれば)似無憂(うれいなきににたり)
合わせて読むと、より味わい深いものがあります。
禅と関係ある意味が込められているのでしょう。
上記の読みは、定説であり通例ですが、
敢えて、自分なりに新しい読みを試みました。
千峯雨霽(せんぽうのあめはれ)露光冷(ろこうつめたし)
君看(きみをみる)双眼色(そうがんのいろ)
不語(かたらずして)似無憂(うれいなきににたり)
その解釈は、
見渡す限りの山々に降った雨が上がり、
したたる露が冷たく光る。
君を見ると、遠くの山を見詰める目の輝き。
語ることはない、何も憂いがないように(清々しい)。
やわらか頭にして考え、自在に読んでみるとこんな感じになりました。
「君を見ると」言っても、自分自身を客観的に観察しているのでしょう。
勝手な解釈なので間違っていても構わないかなと思い記事を書きました。
思考することに楽しさを感じます。
いろんな漢詩を勉強したいですね。