ついでながら、書棚に並んでいる谷崎潤一郎さんに関する本を調べてみた。
新潮文庫、『春琴抄』『刺青・秘密』『痴人の愛』『卍』『吉野葛・盲目物語』。
旺文社文庫、『刺青・春琴抄』『細雪 上巻・中巻・下巻』。
中公文庫、『文章読本』『陰翳礼讃』『潤一郎訳源氏物語 巻三』『台所太平記』。
これらは少なくとも一度は全て読んでいる。
旺文社文庫『刺青・春琴抄』の本には、作品名「刺青」の下に正の字が印してある。刺青は5回は読んだことになる。
「吉野葛」には一、「蘆刈」には一、「春琴抄」には一で、それぞれ一度ずつ読んでいる。
本として所有していないけれど読んだことのある作品は、『蓼食う虫』『少将滋幹の母』『鍵』。
谷崎さんの作品は耽美と言うより、異常・異様な世界、特異な世界、変態的な官能で危険な世界と感じる。
高校時代にはそれにハマり貪るように読んだ。
その頃の若い自分には刺激が強すぎたように思うけれど。
危険だが甘美な世界に耽溺して、不思議な世界を垣間見たい好奇心が旺盛だったのだろう。
たくさん読んだけれど、今は作品の内容を殆ど忘れている。
どんなストーリーだったか、覚えていない。
再読したら、おそらく精神的に疲れるだろうと感じる。