またもやみどの散歩にて

2010年11月23日 10時57分50秒 | Weblog
久しぶりの更新。
先日,このブログの愛読者のお一人であるN氏に
「最近筆が遅いんじゃないの」
とクレームをいただいた。
あ・・・あの・・・私,これを書くのは本業ではないので・・・
なにとぞお許しを。

でも,有難いことです。
こうして,更新を心待ちにしてくださる方々がいらっしゃるというのは。
遅筆のあさひですが,そのぶん中身を濃く書きたいと思います。
(って,どうでもいいことばっかり書いてるのが現実。)
基本スタンスは
「私の大好きな方々がクスッと笑ってくださるエッセイ」
を目指していますので,皆様今後ともご愛読をよろしくお願いします。

さて,本題。
またまた「みどネタ」で恐縮なのですが,引き続き。

この前の日曜日の夕方,みどの散歩に出かけた。
やはり忙しかったので,またもや義父にまかせきりになってしまっていた。
なので,散歩の距離が充分でない日も続いていたらしく,
みどは久しぶりの遠出を期待しているらしい。
散歩紐に繋ぎかえる時から,みどはそりゃあもう尋常じゃないくらいイキっていた。
あまりにイキるので,紐がなかなか繋げないほどで,
「コラッ,そんなに散歩に行きたいのなら,じっとしてなくちゃダメでしょうがッ
 アンタがそうやってイキるから,出かけたくてもなかなか出かけられないのッ」
と大声で怒鳴りまくる。

散歩紐に繋ぎかえるだけでかなりのエネルギーを消耗したものの,
なんとか出発した。
もう先日の事で懲りたので,車には乗せず,近所の土手をひたすら歩くことにした。

みどはやっぱりイキっていて,まっすぐ歩いてくれはしない。
あっちフラフラ,こっちフラフラ。
そのたびに私は振り回されてコケそうになる。
ここまで行儀悪くなかったんだけどなー。
今日のイキりようは,やはり尋常ではない。

すると,遥か向こうのほうで,
どうやら犬の訓練をしているらしき人が見えてきた。
おじさんと,シェパードのようである。
以前,このブログで書いたおじさんとシェパードではなく,
('09,9,23「憧れのシェパード」参照)
また別の人物のようである。

無類のシェパード好きの私は,じりじり近寄って行った。
おじさんはややコワモテの職人気質ふうの50代くらいの方。
土手にある広場にポールを刺し,そこをクネクネと犬を歩かせる訓練を
している様子。(上手く説明できていませんがわかります?)
歩かせては,ポールをまた違うように刺しなおしてまた歩かせる,
を繰り返しているようだった。

私は大変興味深く,じりじりと近寄りながら様子を見ていた。
というのも,小学生の頃の夢は警察犬の訓練士になることだったので
こういうことには凄く興味があるのだ。
余談だが,子どもの頃,エレクトーンのコンクールに出た時も,
弾き終わった後のインタビューで,
「あなたの将来の夢は?」と聞かれた他の子ども達が
「音楽教室の先生です」
「エレクトーンのプレイヤーです」
と答える中,私は
「警察犬の訓練士です」
と答え,場内がざわつく,ということがあったらしい。
(私は覚えていないが,先日母がそう言って笑っていた。)

おじさんがポールを刺しなおす間,シェパードはじっと待っている。
それも,おじさんが低く小さな声で
「待て」
と一声制するだけで,さっとその場に座り微動だにしないのだ。
もうこれだけで感動である。

もっとじっくり見たいと思い,おじさんが訓練している近くまで寄り,
ベンチに腰掛けて,見学することにした。

しかし,今日のみどが尋常じゃなくイキっていることを私は忘れていた!
ベンチに座り込んだ私に不満なのか,みどはその場をグルグルグルグルと
廻り始めた!

最初は放っておいたのだが,その廻りっぷりたるや,ものすごいものがあった。
ひたすら
グルグルグルグル
グルグルグルグル
グルグルグルグル
グルグルグルグル・・・
かたや,シェパードはおじさんの命令をひたすら守り続け一切動かず,
みどがグルグルグルグル,グルグルグルグル,しているのを見ている。

そんな視線にはお構いなしにみどは
グルグルグルグル・・・
グルグルグルグル・・・
グルグルグルグル・・・
グルグルグルグル・・・
を続けている。

私の頭の中には海老一染之助・染太郎師匠の
「いつもより多く回しております!!」
の台詞が浮かんだ。
みどのサービス精神とでも思わなければ,恥ずかしくていたたまれなかったからだ。

あまりに廻り過ぎてちびくろサンボの虎のようにバターになってしまうのでは
ないか,と思われた。
もう恥ずかしさがMaxになり,私はその場を離れることにした。
相変わらずシェパードは,こちらを微動だにせずにじっと見ているだけだった。

みどはそんな私の気持ちを知ってか知らずか,
また歩き出せた嬉しさを全開にして,
わっほわっほと歩いている。

家に帰り,夫にこのことを話した。
私が,
「あのシェパード,みどのこと,
『アホな子やな』
 って思って見てたんやろな・・・」
と言うと,夫からは意外な答えが返ってきた。
「いや,わからんでぇ。
 『あの子ええなぁ,あんなふうに自由にグルグルできて。
 俺なんかこのおっさんの言うことに絶対服従せなアカンからなぁ。
 ええなぁ,俺もあんなふうにグルグルグルグルしたいわぁ。』
 って思ってるんとちゃうの。」

なるほど!そうか!
アホにはアホゆえの「自由」というものがあり,みどはそれを満喫しているのだ!!
何ら恥じることも,臆することもないのだ!!

みど,あなたはそのままでいいのですよ。
アホ万歳!!である。

「出来の悪い子ほど可愛い」とはよく言ったもので・・・。

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