若い講師さんへの研修の一環で，
彼女達のレッスンを見学させてもらい，アドバイスをする，
という「巡回レッスン」なるものがある。
先週はつま恋への仕事の前後にいくつも巡回レッスンをした。
そのうちのあるレッスンでのこと。
土曜日のレッスンだった。
土曜日というのは，お母さんだけでなく，お父さんがレッスンに
ついてきてくださることも多い。
そのレッスンでも，ある女の子がお父さんと来ていた。
そのお父さんを見て私はすぐにピピッと反応した。
「戦場カメラマン」に似ている・・・！！
今人気の渡部陽一さんにそっくりだ！
顔が激似とか，そういうことではないのだが，
ヒゲ，帽子，ベスト，と３つもアイテムが見事に揃っちゃったんだなー，これがー。
もう，私には，どこからどう見ても「戦場カメラマン」にしか見えなくなってきた。
もう彼に目が釘付けでレッスンを見学するどころではなかったのだが，
そんなことを言っていてはいけない。
きちんとお仕事をせねば，と，レッスンをしっかりと見学し始めた。
先生が出席を取り終え，今日のひとつめの項目の歌を歌い始めた。
この曲，パレードの曲で子どもにステップを踏ませて，
２拍子で等速感を感じてもらうのだが，
その先生は教室中の親子全員を巻き込んでステップをし始めた。
タッタッターッ
タッタッターッ
タッタッスタラタタッタッタッ
と，スネアドラムのイントロが軽快に流れ出した。
すると，クラス全員，子どももお母さんも「戦場カメラマン」も
一列縦隊になり，教室をぐるぐるとパレードし始めたのだ！
正直言うと，この年齢のクラスでは，親子ともども教室を練り歩くスタイルは
あまりお見かけしないので（もう少し小さいクラスだとあるけど），
そのことにも驚いてしまったのだが，
とにかく，そのことよりも何よりも，
「戦場カメラマン」の姿が気になって気になってしょうがなかった。
もう私は，彼をガン見し続けた。
「戦場カメラマン」は，嫌がる様子もなく，
かと言って決して喜んでいる様子ではなく，
先生の指示に従って両手をワイパーのように振りながら
黙々と教室中を２拍子で歩き続けた・・・
たまらん
レッスン開始１分で，ノックアウトされた。
笑いをこらえ過ぎて，こめかみのあたりがズキズキした。
この事を，何人かに話したら，ある方に
「しかし，あなたは何処へ行っても手ぶらでは帰ってきませんね。」
と言われた。
はい，神様が，必ず行く先々でプレゼントを用意してくださっています。
神様，今日もありがとうございました。
と，神様に感謝せずにはいられない，「戦場カメラマン」との楽しい遭遇の日でした。
