孫可愛さ

2009年02月02日 10時49分08秒 | Weblog
前回のブログで書いたなっちゃん,昨日ステージを終えました。

なっちゃんと同じクラスの,ゆいちゃんとふみ君も
それぞれステージに立ち,演奏した。
みんな,どの子もよく集中することができ,
よい一日だった。

この仕事をしていると,協力してくださる保護者の皆さんへ
本当に感謝の気持ちでいっぱいになる。
雨の日も風の日も,暑い日も寒い日も,
レッスンへ連れてきてくださり,
我が子が,私に鬼のような顔をして叱られようとも
じっと耐えて,こどもを励まし続けてくださる。

昨日のステージでの,他の先生の生徒さんのダイスケ君の演奏中のこと。
ダイスケ君のおばあちゃんは,一番真ん前の席で「かぶりつき」の状態で
ダイスケ君を見つめていた。

このおばあちゃん,本当に愛情深いかたで,
家業で忙しいお母さんに代わり,ダイスケ君の面倒を殆どみているそうである。
それだけ手塩にかけて育てているダイスケ君の演奏である。
それは「かぶりつき」の席で聴きたくもなるのもうなずける。

おばあちゃんが,曲に合わせ(というか,正確に言うと合っちゃいないのだが),
グラグラと揺れている。
もうおばあちゃんの中では完全にシンクロしちゃってるのであろう。
大きなフレーズの時には大きくゆらりゆらりと,
そして,アクセントの効いたベースの音が鳴るところでは
力強く,グイグイと前へ傾斜していく。

これは,知らない方が後ろから見ていたら,
「あのお年寄りは,ご気分がすぐれないのではなかろうか!?」
とすら,思わせるほど,動きが尋常ではない。
ヘタしたら
「誰かこの中にお医者様はおられませんかー!?」
と叫ばれちゃいそうな。

私は,ダイスケ君の演奏そっちのけで,おばあちゃんをじっと見ていた。
面白い。面白すぎる。
おばあちゃんに目が釘付けである。

しかし,面白くてたまらなかったのに,次第に胸が熱くなってきた。
おばあちゃんが孫を愛する,その「無償の愛」の深さに
なんだか,とてつもなく感動を覚えている自分がいるのである。

ダイスケ君が演奏を終えると,
おばあちゃんは,何やら顔をぬぐっているように見えた。
そして,その光景を一部始終見ていた私も,顔をぬぐった。

今日は寒かったけれど,心はポカポカのいい一日になった。
コメント
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