Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

六月博多座大歌舞伎@玉さん

2006-06-19 22:31:03 | kabuki
今月の博多座は勘三郎さんの襲名披露興行ですね(博多座HP)。玉さんから博多座の様子をコメントで教えていただいたので、私が独り占めするのは勿体無いと思いUPします。勘太郎さんがご活躍の様子~☆
以下、玉さんの六月博多座大歌舞伎の記事です。


『熊谷陣屋』
朝一の一幕目は橋之助さんの直実、扇雀さんの相模の「熊谷陣屋」。七之助さんの藤の方は贔屓目で見ても線が細すぎる・・・普通この芝居の中の義経って相当嫌な奴って思うんですが、勘太郎さんの義経は気品もあってなぜか憎めない。亀蔵さんの梶原景時はもっと分かり易く殺されてほしかったなー。
『連獅子』
もちろん中村勘三郎さん父子の三人連獅子です。
毛振りは観ててもこちらが緊張するほどの迫力。
ここでも勘太郎さん、頑張ってたなぁ!七之助さんもよかったけどもう少し頑張ってもらいたいたかったなー。
『人情噺文七元結』
昼の部の襲名披露狂言。勘三郎さんお得意の笑いあり涙ありのお芝居・・扇雀さんとの掛け合いは熟練の漫才コンビのようなぴったりの呼吸。やっぱり勘三郎さんうまいっ!
文七役の勘太郎さんが身投げするところを勘三郎さんが助けて50両を投げつけ「死んじゃぁいけねーよ、死んじゃぁいけねーよ」って花道を去っていく場面、さすがにいい味出てます。
勘太郎さんは「身寄りのない孤独な手代」の哀愁がとても良く出ていて頼りなげで綺麗で素敵!
扇雀さんからは、名前が大き過ぎる父上とはまた違う自分の居場所を見つけて真剣勝負している清清しさが伝わって来ました。角海老女郎の小山三さんも存在感ありました。
『弁天小僧』
夜の部、襲名披露口上のあとの演目。勘三郎さんは江戸っ子のべらんめぇ台詞が小気味よくって、まさに錦絵の世界。富十郎さん稲川の勢揃いの場では一人、背の低さが目立ってました。
『雨乞狐』
夜の部のトリにこの「雨乞狐」とはナイスチョイス。勘太郎さんが、野狐・巫女・座頭・小野道風・狐の花嫁の五役早変わりで踊るまさにワンマンショー。提灯お化けの踊りは清水大希くん改め鶴松くん、大きくなったな~。最後の野狐の登場は意表を突いてのイナバウアーもあってお客さんは大喜びでした。「勘太郎狐の名を賜り~」と言ってましたね。

とにもかくにも今月の博多座は昼夜通して勘太郎さんオンステージ状態。勘太郎さん、また一まわりも二まわりも大きく成長されてました。

博多座はこれまで経験したどの劇場より観やすいし、スタッフも気持ちのよい対応だし、ノベルティーグッズも充実してるし、最高でした。


私自身は、歌舞伎のための旅行ってしたことがないんですが、なかなかステキな様子の博多座。2月のラインナップに注目してみましょうか。