戦争には愚行が目につく
ドイツと日本の国民はヒトラーの本質を見抜けず、世界大戦へと突き進んだ。
両国民は戦争を望んだわけではなく、天才的な嘘つきのヒトラーに騙された被害者に過ぎないのか。
両国民は今も昔も平和を愛する民族だったのか。
第一次大戦後、ドイツは過大な戦後賠償と経済失策、日本は二度の金融恐慌と東北の飢饉に苦しんでいた。
さらに29年に世界恐慌が襲った。
両社会は一気に疲弊し不満が充満した。
そして指導者が現れ、隣国への領土拡大こそが生き残る道だと自尊心と敵愾心を煽った。
ドイツにはかつての帝政ドイツの領土、日本には半世紀に亘り拡大した東アジアの領土があった。
ドイツの敵は共産主義とユダヤ、日本の敵は遅れた文明に甘んじる大陸民族だった。
こうして両国は国内で追い込まれ、隣国に活路を見出した。
この思想を支えたのは保守的な人々だった。
これは既に得た富なり地位を失いたく無いために、社会改革よりは外部に解決策を求めた結果でした。
特にドイツはこの傾向が顕著だった。
こうして両国は侵略されたわけではないが、世界を相手に無謀な侵略戦争を始め、世界は無残な廃墟と化した。
これが愚行でないとしたら。
次回に続く
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