ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

成せば成るよとゴマがすくすく

2011-07-30 06:55:42 | 美味しい里山のお話
 ゴマの畑に出会いました。最近見ないと思っていたら、こんな身近なところに居たとは。手間のかかるゴマ栽培。雨のひととき、遠くの山とゴマの花を見ながら、栽培する人の心を思いました。

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 茨城・笠間でも雨が降り続いています。
傘をさして家の近くを歩いていきますと、珍しい風景がありました。
ゴマの畑です。
一斉に天に向かってすくすく伸びている茎の脇には、花が咲いています。

と、ここまで書いたら朝6時、町の方で花火が上がる音がします。
雨が降ろうが槍が降ろうがドンドコドンドン、八坂さんのお祭りの花火と推察されます。

 さて写真の風景は飯田の里の中ほど、鎮守さんを背にした位地からの撮影です。
遠方左側に笠間のシンボル・佐白山、手前には、古い歴史のある大井神社の杜が見えます。
このあたりには畑が多く、秋には一面のソバのお花畑も見ることができますが、ゴマというのは珍しい。

昔はどこにでもある作物でした。
私ですら、収穫後の乾燥風景の記憶があります。
アフリカ原産ですが、縄文時代にも栽培された痕跡もあるとか。
古くからのなじみの畑のメンバーだったのです。
現在では、国産ゴマは、わずかに0.1%、200トンのみとか。
ゴマは手間がかかるから敬遠されたのでしょうか。

 ゴマは鞘状の実を茎ごと切り取って収穫し、現在ではビニールハウスなどで雨を避け、乾燥するそうです。
茎についた葉を手で取り除いたり、実に混じった殻取りなど、今でもその手間は変わらないとか。
あの小さな、栄養満点のつぶつぶには、人の手間という、有難いエキスが一杯なのですね。

この畑の主さんのNさんは、勤勉で温厚な方です。
お仕事を勤め上げられたあと、農業に専念されて、毎日元気にお過ごしです。
確かにNさんの仕事というものは、田んぼでも草刈でも手間を惜しみません。
私よりも干支でふたまわりほど先輩にあたる方ですが、お仕事の質と量には、本当に頭が下がります。

 雨が長いです。
雨というものは、恵みにも災いにもなりますので、慎重に対応したいものです。
雨の日には傘をさす、晴れの日には傘を干す。
ただし日陰の風通しの良いところで、傘の素材が痛まないように・・・。
そういう、日々の小さい積み重ねが、美しい国土をつくるのだと思います。
このゴマの畑も風景も、そうして生まれています。

福島県飯館村の「までい」の心。
その心の働きこそ、この飯田の里も笠間も、茨城も日本も、これからは大切と感じます。
乾燥・高温を好むゴマにとって、この雨はどのように作用するのでしょうか。
お天気の影響の大きい農業ですが、きっとNさんならば、最善の作業を持続すると感じます。

 週末、笠間の町はお祭りでもありますので、雨の中の花一輪をお届けします。
我が家のコンクリートの坂道の割れ目に、プランターのこぼれ種のサフィニアが野生化しています。
植物はゆっくりですが、つねに前進あるのみですね。
私もブログも、少しづつ進んで参ります。



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