ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

ハチヤ柿

2011-06-18 04:37:22 | 美味しい里山のお話
 朝起きて、自宅の坂道を降りていくと、足元にたくさんの幼い柿の実が落ちていました。
雨に濡れて、あられのように散らばっています。

 昨夜の小さな嵐で、枝先からぷつりぷつりと切り離され、コンクリートの坂道に落ちてしまった。

 落ちてもなお、早苗のように鮮やかな緑は、一瞬の宝石でもあるようです。

 花びらの痕跡を残すものもあり、果実のふくらみ宿すものもあり。
それぞれが、自然の造形美を伝えてくれています。
この瞬間まで生きて、成長していた姿そのままに。

 この柿は、ハチヤガキという渋柿ですが、実が面長でふっくらと大きく、完熟すると一転、自然の甘さを楽しめます。

 とろけるように柔らかく、蜜のように甘い、ユニークで豊かな味わい。
今ではめっきり少なくなりましたが、昔の笠間の農村では、普通に見られた伝統的な品種のようです。

 おそらく、百何十年も、この坂道に生きていたであろう、このハチヤ柿。
青葉の庭先では、薬剤散布も行わずに放任状態で、何年かに一度、伸びすぎた枝をおろすだけの管理。

 今ではもっぱら夏場の日陰確保の主役、鳥と虫達の楽園です。
今時の言い方をすれば、天空の大型グリーンカーテンさんでしょうか。

 一握りの実だけが、枝に残り成長を遂げ、完熟の秋を迎える。
それを頂けると言うありがたさ。

 日々の身近な自然の営みにも、厳粛な生命のドラマに満ちています。

 こうして、今朝も目覚めることができたこのわが身の幸運に感謝して、本日も有難く働かせて頂きます。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読みました。たのしく。 (福地kachiko)
2011-06-26 10:25:24
田中さんの御宅、5738さすがに有機栽培だったんですね。

返信する
ご訪問ありがとうございます。 (青葉)
2011-06-26 20:20:03
ふくちさん、
今、コメント拝見しました。ありがとうございます。
これからも、少しづつ楽しみの根っこを張って参ります。
返信する

コメントを投稿