ウルルルルル～ッ
私とあんずはリビングで一緒に布団で寝ている。
ここ数日前から、あんずの朝鳴きで起こされる。
タオルケットから顔だけ起こし、こちらを見ながら「キュ～～～ン」と鳴くのだ。
初日は足が痛いのかと思って、飛び起きた。
なぜかまだ鳴き続けるので、そっとタオルケットをどけると『ヨッコラショッと！』という感じで起き上がり、素早くトイレで用を足し「アァ～～～～～アンッ！」と大あくびをして伸び伸び～。
今の鳴き声はどういう意味だったの？と唖然としている私に、『さっ！父さんを起こしに参りましょう！』と扉の前に座って待っている。
扉を開けるとスッタカタ～と寝室の前まで走っていって待つ。
私は姫に使える侍女のようにまた静々と扉を開けてやる。
最近長いままになっているで爪の音をカツカツたてながら首を上下に腰と尻尾を左右にぶりぶりと振り子人形のような動きであん父に近づく。
まるで何日も会ってなかったかのように嬉しさを表現しているのだ。
私達がぼ～っとした頭でノロノロと着替えたり窓を開けたりしてリビングに戻ると、あんずはすでにまた布団で寝ている。
一体何なんじゃ？
かなり早起きになるが、けたたましい電子音で起こされるよりいいかと思っている。