硬くなった筋肉のほぐし方

先日イベントで施術させてもらったときのこと。

そのときのお客さまは、強い刺激を求めておられました。

肘を使って押してほしいと希望されたのです。


「肩こりが楽になる」という結果だけを表現した場合、

お客さまは、一般的な、押す、揉むという施術のイメージをされる方がほとんどです。


強い刺激を繰り返し、硬くなってしまった筋肉。

手のひらセラピーは、引っ張ることもできない場合は、エネルギーワークと軽く擦る、揺するという方法をまず使います。

極端に言うと、ほぐすという目的だけを考えると、軽く触れるだけでほぐれてくれるのです。

引っ張ることも必要ないということになります。



張りや、違和感のある場所を刺激してほしいと思われる方がやはり多いです。


今回も、肩が盛り上がり、見ただけでも、強い刺激を繰り返してるということがわかりました。

その盛り上がりを肘で押し続けるとどうなるか・・・


押したとき、元の痛み以上の刺激を受けることになるので、元の痛みが楽になったような感覚になります。
これを続けていくとどうなるでしょうか。

筋肉がますます硬くなってしまいます。


最初行った左側の施術が、とても物足りない感じだったのだと思います。

それも、刺激してほしい場所ではなく、指を回したり、腕を回したり、求めていることではなかったのですよね。

肩、肩甲骨、そこの経絡は、指から始まります。
その経絡の流れを整えることで、肩の緊張がほぐれ、痛みが抜けてきます。

あまりの肩の硬さに、押すことも引っ張ることもせずに、その箇所を触りながら、気を流して左側をほぐしました。


右側を行うときも同じようにしようとしたのですが、

その盛り上がりのところだけを強く刺激してほしいと言われました。
慎重にゆっくり刺激をして、結局はほぐしきることができませんでした。


ほぐれた左側の感覚よりも、きっと張りが残った状態の右側の感覚にきっと意識はいくと思います。


最後に背中を擦りながら、深呼吸をしてもらいました。

お客さまの方から、

「強くするだけではだめなんやね」って、

その言葉に少しホッとして、

でもきっとお客さまに満足してもらうことはできなかったと思います。

納得していただけるような、ちゃんとした説明をすることができなくて本当に申し訳なかったです。

お金はいただきませんでした。


今回は、強い刺激を続けていることで筋肉が硬くなっているのですが、

筋肉が硬くなる、緊張する原因は様々です。

怒りの感情からくる場合もあります。

刺激で楽になる感覚を求められているお客さまの気持ちもわかります。

でも、それを続けていると筋肉の組織を壊してしまうこともあります。


その状態のときに、弱い刺激はとても物足りないものかもしれません。

実は脳は弱い刺激を感じ取り、筋肉を緩めようとします。

それを繰り返していくうちに、感覚が戻ってきてくれます。

軽くなる感覚、それが戻ってくれる頃には、きっと気持ちも楽になっているはず。


肩こりや腰痛は、ずっとつきあっていくものでしょうか。

痛みはがまんするものなのでしょうか。


痛みを取る方法があります。

治す力は、自分の中にあります。
痛みが出にくいカラダにする方法もあるんです。

できる限りの自分の技術もそう、学んできたことも、
しっかりお伝えしたい、


でもそれを伝える力がないこと、

このブログの文章でも、やはり伝えることができていないのでしょうか。

伝わらないことをいつも指摘されます。

伝えるのではなく、伝わる力が足りないと。


どういう言葉で表現することが、

どう動いていくいくことが、

正しい言葉って何なのか、


伝え続けて、それを見つけるしかないのでしょうね。

それとも、伝える、ということが違っているのでしょうか。