蝸牛の歩み

「お話」を作ってみたくなりました。理由はそれだけです。やってみたら結構面白く、「やりたいこと」の一つになっています。

地名について

2016-01-15 20:13:29 | 日記
 私が生活している町に、交差点の陸橋の地名が「球場橋」と言うところがある。もと、ここには球場があったんだという印である。地名は、歴史と風土を刻んでいる。
 土石流があったところの旧地名が「蛇流」であったという事を記憶しておられる方もあるかと思う。住宅開発業者にとっては、決していい地名ではない。だから、山を削ってできた新興住宅地には、「緑ヶ丘」とか「紅葉谷」と言った地名が付けられる。しかし、自分がこれから住もうと思っているところがどんなところであるのかと言う事を知る必要があるのは、住宅を購入したり、建てたりする側の権利ではないかと思う。
 台東区千束というところは、昔、「吉原」といったところだそうだ。「吉原」は、以前は「葭原」であったようで、遊郭ができてから「吉原」と改められたという。これを大変に残念がっておられたのが、六代目三遊亭圓生師匠。私も、いいじゃないか、歴史的な地名なんだから、と思うのだが、この地名に価値を置かない人の方が多い世の中らしい。
 「百舌鳥古墳群」というのがある。一番有名なのが、「大山(だいせん)古墳」なのだが、その中に、「ドンチャ山古墳」、「グワショウ坊古墳」、「東酒呑古墳」、「西酒呑古墳」と言う名前の古墳がある。
 「なんでこんな名前がついたのでしょう?」と博物館の人に訊ねたが、「昔からそう呼ばれていまして・・・」という答えが返ってきた。
 この地名を付けた人たちってどんな人たちだったんだろう。逢ってみたい。
 地名は面白い。合併とか何とかで勝手に変えないでほしいなと思う今日この頃であります。