蝸牛の歩み

「お話」を作ってみたくなりました。理由はそれだけです。やってみたら結構面白く、「やりたいこと」の一つになっています。

みなさんご存知の通り

2016-01-13 19:30:56 | 日記
 「半身浴が良いと聞いてやってみたのですが、鼻からお湯が入ってきます」と言う質問が、ネットであったらしい。「半身浴」の「半身」を右半身・左半身と取り違えたのだろう。
 笑いを予想しての質問かもしれない。
 以前の勤務校で、第二次世界大戦を教えていて、「B29ってなんだ?」と質問したら、「むっちゃ濃い鉛筆」と言う答えが返ってきて、10分ほど授業にならなかった。
 ただ、これはまだ笑いが出てきたからよかった例で、国語の同僚から聞いたところによると、「夏目漱石の代表作は?」と質問して、「吾輩は犬である」と言うのが出てきて、誰も笑わなかったという。同僚は、かなりショックを受けていた。
 なぜか覚えているのだが、受験生の時に深夜放送を聞いていて、「松尾芭蕉の有名な紀行文、どれでしょう?A『裏の路地道』、B『奥の細道』、C『田舎の田圃道』」という質問コーナーがあった。次の日聞いていたら、AとCを正解としていた視聴者がいた。えっ!!!と言う驚きがあったから、50年経っても憶えているんだろう。私のような受験生にとって知ってて当たり前という内容だったから。
 ただ、その後、講演などを聞いていて、「皆様ご存じのとおり」と言う前置きで、その業界の大変に細かいことが続く場合(たとえば、ゲルマン鋤の歯は何本かとか)、「ああ、この人は自分が知っていることは社会の大半の人も知っていて当然なんだ」と思うようになった。なので、人前でしゃべるとき(授業も含めて)、「みなさんご存知の通り」と言う前置きは使わないようにしているという事は、みなさんご存知の通りである。