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『自然はそんなにヤワじゃない』―誤解だらけの生態系 (新潮選書)

2010年02月02日 | 本と雑誌

102002bookshizen 自然はそんなにヤワじゃない―誤解だらけの生態系 (新潮選書) (単行本)

花里 孝幸はなざと・たかゆき (著)

google

単行本: 175ページ
出版社: 新潮社 (2009/05)

発売日: 2009/05

amazon 内容(「BOOK」データベースより)

ブラックバスは排除し、サケの放流は推奨する。トキの心配はするが、そのエサとなっている稀少なカエルには冷たい。ご都合主義の生態系観には枚挙にいとまがない。人は、かわいい動物、有益な植物はありがたがり、醜い生き物、見えない微生物は冷遇しがちだ。人類が生き延びるには、生物の多様性を心配するより、公平な生態系観を確立することが大切なのだ。

ヒカンザクラの蜜を奪い合うメジロとヒヨドリは、自らが生き残るのに必死で、お互い相手のことなど、これっぽっちも気遣ってはいない。それでも自然の生き物たちは、人間よりはるか前からこの島で生息し、個体数は変動しながらもバランスをとりながら今日まで生きてきているのはナゼか。

自然はそんなにヤワじゃない。殺虫剤だって「生物多様性」を高める。人間の自然に対する活動だってそうだ。

うすうす、思ってはいても、素人がそんなことをいうとオコラレそう。

「生物多様性」とはなにか。

おもに湖沼の動物プランクトンの研究が専門も著者が、水槽を使った実験から実におもしろい結論を導き出す。生態系にかんする誤解や思い込みなどに疑問をなげかける。

「競争に強いものはストレス(環境変化)に弱い」という実験結果から、負けしらずのエリートの挫折や、朝青龍がマスコミなどの非難を浴び解離性障害になった事例などをあげ、わかりやすい。

人の活動による撹乱も「生物多様性」に貢献する場合もあると著者は言うが、しかし、人間による無条件の乱開発などが、許されると主張しているわけではもちろんない。

生態系保護・保全の問題はあまりにも複雑で奥が深い。生態系を見るときの、時間的、空間的な基準をどこに置くかによって結論は大きく違うものになるだろう、ということはよくわかった。

結局はバランスの問題ということになると、環境問題も、極まれるところを待つまでもなく、政治ありか?政治的にだまされないためにも、本書を読む意味はあるだろう。

最後の結論は、当初の、コロンブスのタマゴが倒れそうなほどの印象は崩れたが、一筋縄ではいかない生態系の問題を考える上で示唆に富んだ良書と言えるかもしれない。「大きさでことなる生存戦略」や「食物連鎖とエネルギー」などが、おもしろかった。


本茶峠 ヒカンザクラ

2010年02月02日 | 桜の観察

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今朝の本茶峠 ヒカン(or 寒緋)桜並木 ソクホー

毎年、今頃、この場所で撮ります。散ってもきれい、ヒカンザクラ。

2008年2月3日のようす

落花は、はじまったばかり?。一斉に散ることはありません。しばらくするとピンクのじゅたんを敷き詰めたように見えます。

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カラフルでボリュウームがある並木のポイント。

メジロのフィーディング・パーティ(集団での採餌ツアー)の群れに、右から一羽のヒヨドリ?が花の中を猛スピードで横切ってメジロたちを威嚇し、いったん谷下へ降りていきました。甘い蜜をメジロたちに占拠されヒヨドリ、わぢわぢして怒っているようです。また、メジロ同士がくちばしを鳴らして争うようすも観察できます。耳元でその羽音がきこえます。

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この並木で一番早く咲いているのが見つかった(年末)木のとなり。

枝打ちなど手入れがされているようで枝ぶりがよく、花見の人やカメラマンに人気が高い。

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やはり、似たような写真を並べてしまいます。

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きのうの水辺の広場 掲載忘れ。