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映画『22年目の記憶』2014年 韓国

2024年04月29日 | 映画

わかりやすいのはいいのだが、ストリーにはなじめなかった。ストリーの着眼もいいと思う。1972年、南北共同声明のその後の現実の紆余曲折が物語にも影を落としていると感じで、思いっきりフィクションにしたほうがよかったのではないか。

ソル・ギョングの演技がよく、たとえば物まね番組に大統領※閣下が特別出演するかのような期待感で、まあ最後まで飽きずに見ることができた。

※韓国では大統領を「閣下」と称していたが、権威主義の象徴との声が上がり、金大中(キム・デジュン)政権から使っていない。

映画はあくまでフィクションなので大統領の名前は明示されない。朴 正煕(パク・チョンヒ)大統領であることは俳優の演技ですぐにわかる。

Wikipedia 1972年、南北共同声明により、南北統一のムードが高まる朝鮮半島。韓国中央情報部(KCIA)は南北首脳会談に備えて様々なシナリオとその結果を用意し、そのためのリハーサルを行うべく極秘のオーディションを開催する。そのオーディションの目的は、北朝鮮の指導者である金日成の代役を演じる俳優を探すことだった。

 

22年目の記憶
나의 독재자
監督 イ・ヘジュン
脚本 イ・ヘジュン
パク・チョルヒョン

出演者 ソル・ギョング
パク・ヘイル

配給 ロッテエンタテインメント

公開  2014年10月30日
日本 2019年1月5日


映画『天命の城』2017年製作 韓国  原題:The Fortress

2024年04月29日 | 映画

明が衰退し清が朝鮮にも攻め込んできた丙子の役(1636年)。苦悩する絶体絶命の朝鮮王仁祖。

仁祖(じんそ、インジョ、1595年12月7日 - 1649年6月17日、在位:1623年4月12日 - 1649年6月17日)は李氏朝鮮時代の第16代国王

1636年12月14日 清の大軍が鴨緑江(アムノッカン 北朝鮮)を超え朝鮮に侵入した。後金は国号を清と改め朝鮮に臣従するよう強要した。という字幕から始まった。

ある程度のネタバレはあってもよいと、昔ネットを使い始めた頃よく使っていた「世界史の窓」というサイトを久しぶりに訪れた(今もけっこう人気なサイトらしい)

清王朝は、17世紀半ばから1912年まで中国全土とモンゴルを支配した。 その母体は、中国東北部の満洲で、1616年に満洲人(女真族)が建国した「後金(こうきん)」である。 後金はその後、中国全土とモンゴルを手中に収め、国名を清と改めた。

天命の城とは、南漢山城(なんかんさんじょう ソウルの中心部から東南に25km)のこと。

副題はないが、天命のとは、よいタイトルだと思う。原題:The Fortress 要塞はやや味気ない。

進も地獄退くも地獄。
すぐに、半藤一利『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日』1985年を思い出した。映画1967

小中華思想. 事大主義など、
歴史問題、日本統治、日韓基本条約等現在の日韓関係を考える上でも非常に大切な歴史の問題な問題だと思う。(南島暮らしの歳寄りには朝鮮の厳しい自然、寒さにも身にしみる)

またしても、王・仁祖役がパク・ヘイルと気づくまで時間がかかった。多彩な役で繊細な演技、とくに三跪九叩頭の礼のシーンは、カメラとともに気合がかんじられたクライマックス。

庶民の視点もしっかり取り入れた映画作りはさずがだ。リアルすぎる戦闘シーンもあったが映像的にも秀逸だとおもう。

丙子の役は47日間後1637年1月30日に集結。春にはいつもようにタンポポの花が咲いた。

ソウル 景福宮(キョンボックン)のタンポポとスミレ 23年6月


映画『アンストッパブル』 UNSTOPPABLE 2010年 アメリカ

2024年04月20日 | 映画

偶然とミスで走り出した列車はドラマのほぼ全編で暴走をつづける。
次第に大きくなる列車の轟音は、もはや耳を離れない。
時間とともに緊迫感は増し、もはや視聴離脱はできない。
大惨事回避のためのミッションスタッフの技術と判断を祈るように見入る。
住民の安全か、損害回避も回避したい会社は重大に決断を迫られる。
画面に見入る間も轟音とブレーキ音が耳の中でせめぎ合う。
その間にもスタッフの、離婚、失業など人生の話もあって時間を忘れて楽しめる作り。
悪役はいない。敵は、鉄道システムにおけるミスと偶然だ。

 

ーーーーー

BS 4月12日(金)午後1時00分〜2時56分. 4月15日(月). アンストッパブル. UNSTOPPABLE 2010年 アメリカ. BS 4月15日(月)午後1時00分〜2時40分. 4月16 .


映画『マルモイ ことばあつめ』2019年 韓国

2024年04月16日 | 映画

映画『マルモイ ことばあつめ』予告編

盗みなどで生計をたてていたお調子者のパンス役のユ・へジン
親日派の父親を持つ裕福な家庭の息子ジョンファン役のユン・ゲサン
は物語上の人物象も役者の雰囲気も著しく対照的で、それだけでおもしろい。
 映画のエンタメ性を無視しない映画作りはさすがで、史実云々の議論を吹き飛ばしてしまう。

日本統治時代の朝鮮半島で実際に起きた朝鮮語学会事件(1942年に日本統治時代の朝鮮で起きた朝鮮語弾圧事件)を基に、朝鮮語の辞書を出版するために奮闘した人々の姿が描かれている。

創氏改名(皇民化政策の一つで、朝鮮人の固有の姓を日本式の名前に改めさせようとした政策。1939年(昭和14)公布)が推し進めらている時代。この映画の製作年は、1919年(大正8年)日本統治下の朝鮮で起こった民族独立運動三・一運動(さん・いちうんどう、サミルうんどう)から100周年の年にあたる。
映画の時代はそれから約20年、韓国併合(朝鮮併合、日韓併合、日韓合邦)は1910年(明治43年)からは30年。

むかし島の学校でも体験した方言撲滅(標準語励行運動)だいぶ事柄の性格がちがう。

偶然だろうが、NHKドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」がきのう最終回だったらしく、最期の部分だけみた。

 

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映画」『舟を編む』石井裕也監督 原作、三浦しをん 2013年
2021年11月27日 | 映画


『いつか家族に』 2015年 韓国 2時間 4分 ハ・ジョンウ監督・主演

2024年04月12日 | 映画

朝鮮戦争終戦(休戦)直後の1953年。韓国の貧しい田舎町。
現場仕事で食いつないでいる主人公サムグァン(ハ・ジョンウ)はポップコーン売りの女性に一目ぼ・・・ところが、といういう始まり。

味わい深い映像のおかげで、序盤のやや荒っぽい話の展開も我慢できた。

いつかB級に転落するのではないか、という不安も子役たちの名演で持ちこたえた 。

じわ~っとにじむようなコメディがいくつか配されていて、泣けるシーンではそれが再び滲んでくる、という具合にきちんと回収され、涙増幅。たんなるお涙ちょうだいではない。

主人公役のハ・ジョンウがメガホンもとったという。

タイトルの『いつか家族に』の’’いつか’’でも分かるように、売血と血縁が滲むブラックユーモアで包まれている。

2015年製作/124分/G/韓国
原題:Chronicle of a Blood Merchant
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2018年12月22日

 

Wikipedia「いつか家族に」 中国の作家・余華のベストセラー『血を売る男』を、舞台を韓国に移し、「チェイサー」「哀しき獣」のハ・ジョンウの監督・主演で映画化した家族ドラマ。朝鮮戦争休戦直後の激動の時代の中で、貧しいながらも家族と幸せに暮らしていた主人公が、病気の息子を救うために奔走する、血よりも強い家族の絆を描く。共演にハ・ジウォン。1953年、韓国。ある日、貧しい労働者のサムグァンは、村一番の美女オンナンに一目惚れ。しかし彼..


映画『ラスト・プリンセス―大韓帝国最後の皇女―』原題:덕혜옹주) 2016年公開の韓国映画。

2024年04月09日 | 映画

ラスト・プリンセス―大韓帝国最後の皇女―』原題:덕혜옹주)
2016年公開の韓国映画。

李氏朝鮮国王・大韓帝国皇帝高宗の王女である徳恵翁主の生涯を、フィクションを交えつつ激動的に描く。韓国では2016年8月3日に公開、日本でも2017年6月24日に公開された。

主役は「私の頭の中の消しゴム」2004年公開
「四月の雪」2005年公開 のソン・イェジンと、紹介される。
ソン・イェジン2019年12月から 2020年2月「愛の不時着」で知った。

彼女の演技が、これほどみごとだったとは。
また、衝撃的で面白く見せる韓国の映画作りにも感心した。最後に泣かせる手法は想像以上だった。疑問に思える脚色もいろいろあるがフィクションであると冒頭でうたっていし・・・。(いわゆる徴用工の人たちに演説するシーンで聴衆の中には大人たちにまじり幼い子供たちの姿も写っている。

主人公である徳恵翁主(とくけいおうしゅ/トッケオンジュ、1912年 - 1989年)は
韓国でも、よく知られている人物ではない、らしい。

大韓帝国皇帝高宗について調べると日本の近現代史の勉強にもなった。

徳恵は1912年に日本統治下(1910年(明治43年)韓国併合から1945年)の朝鮮で高宗と側室の間に誕生。

本作は2016年の公開だが、2019年は日本による植民地時代の1919年に起きた【三・一独立運動】と※大韓民国臨時政府発足から100年を迎えたことも押さえておきたい。

※大韓民国臨時政府 wikipedia1919年(大正8年)の日本統治時代の朝鮮で起こった三・一運動後、海外で朝鮮の独立運動を進めていた活動家李承晩・呂運亨・金九らによって、中華民国の上海市で結成された朝鮮民族の組織

父高宗は、1919年(大正8年)、徳恵が満6歳の歳に崩御。 高宗の死を契機に独立の機運が高まり朝鮮では大日本帝国からの独立運動【三・一運動】が始まったことをふまえて見るとこの映画はより深く味わえるだろう。

父高宗の正妃は明成皇后閔氏(閔妃)。子に純宗、李垠らがいる。
閔妃は映画には登場しなかったと思うが、乙未事変(いつびじへん閔妃殺害事件)わりと知られている。

李 垠(り ぎん、イ・ウン)は、大韓帝国最後の皇太子で皇族の梨本宮守正王・同妃伊都子夫妻の方子(まさこ)女王と結婚し、本作では(英親王)として登場する。

高宗の在任中は近代化競争時代だったが、近代国家への改革ではなく王権拡大に予算を費やした。独立後には、専制君主憲法を公布したり親露政策をとったりと、国際情勢に反する行動をしたため英米の不信を招き、結果日本に併合された。

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高宗の晩年と評価
高宗は1919年に亡くなりましたが、彼の死後、1919年の三・一運動などを通じて独立運動が活発化しました。
彼の治世は外国の圧力に苦しめられた時代でありながら、韓国の近代化や独立への願望を象徴するものであったと評価されています。
高宗の治世は、朝鮮半島の歴史において、外国の干渉と抗争の激しい時期でした。彼は朝鮮の近代化と独立を目指した一方で、日本との関係悪化と併合を避けられない結果に直面しました。


映画 『群山』 劇場公開:2022年12月 韓国

2024年04月07日 | 映画

売れないアマチュア詩人のユンヨンを演じるパク・ヘイルを先日「ラストプリンセス」で観たばかりだったので
ついみて、最後まで見てしまった。
わかりやすいとも、おもしろいとも言えない作品。


アマチュア詩人のユンヨンは、先輩の元妻ソンヒョン(ムン・ソリ)と、曖昧な関係を続けていたある日思い付きで、ユンヨンの母の生まれ故郷の小さな港町・群山へ旅に出ることに・・・。

おもしろくなりそうで最後まで面白くはならかった。
文学性が高いのか、そうではないのか最後までわからない。
わかりやすく、おもしろい作品があまり好きでない人向けの作品なのだろうか。

舞台の群山(ぐんさんkunsan)は韓国南西部全羅北道に属する黄海沿岸の港町。
日本統治時代の面影を色濃く残す家屋が多くのこっているというほかは、物語は統治時代との直接の関連はなかったと思う。(監督の作風からしてみれば、あるのかもしれない)群山で二人が泊まった民泊の主人は、福岡で生まれ育った韓国人)

見てしまったことを悔やむほどではないのは、パク・ヘイルの幅広い演技うまさ、独特の雰囲気を感じられたからかな。

パク・ヘイルは「王の願い ハングルの始まり」2019年 でソン・ガンホと共演していた。
王に見いだされ、共にハングルを創る下層の僧侶役の独特の演技が印象に残っている。


『お嬢さん』아가씨、The Handmaiden)2016年 韓国

2024年04月03日 | 映画

ウェールズの作家サラ・ウォーターズの小説『荊の城』を原作、
舞台設定がヴィクトリア朝から日本統治時代の朝鮮に変更されている、
というし、評価も高いようだし、途中までは期待でのめり込み過ぎたせいか、見終わってみると
焦点がぼやけてしまった印象。韓国俳優の日本語が聞き取りにくいのも難点。映像はよかったとおもう。


wikipedia『お嬢さん』아가씨、The Handmaiden)は、2016年に公開された韓国のサイコスリラー映画
。監督はパク・チャヌク、主演はキム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
ウェールズの作家サラ・ウォーターズの小説『荊の城』を原作
舞台設定がヴィクトリア朝から日本統治時代の朝鮮に変更されている。

第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門ノミネート作品であり、プロダクションデザイナーのリュ・ソンヒが同映画祭で韓国人初のバルカン賞を受賞。第71回英国アカデミー賞で非英語作品賞、第53回百想芸術大賞で大賞を受賞した。


映画『金子文子と朴烈(パクヨル)』2017年の韓国映画

2024年04月03日 | 映画

日本統治時代を背景にした韓国映画(韓国または日本を舞台)をいくつか観ている。
今まで見た中では一番面白い。

本作も「反日」ととられがちだが「史実」どうりの映画なんてありえない、と割り切れば逆にいろいろな要素があって見どころは多い。日韓両国で物議、大ヒットだそうだ。

日本側への配慮もかなり感じられる(じつは気遣いなどないのかもしれないが)が、そのさじ加減はぜつみょうだ。
タイトルからしてそれはうかがえる。

制作側の主張は控えめでその代わり主人公の朴烈(パクヨル)と文子の主張は鮮烈で半端ない、そんな感じ。
実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語、と理解すれば・・・。

Wikipedia『金子文子と朴烈(パクヨル)』(かねこふみことパクヨル、原題:박열(→朴烈))は、2017年の韓国映画。朝鮮と日本で活動したアナキスト(無政府主義者)の朴烈(パクヨル)と、朴に共鳴した日本人女性アナキスト金子文子を描いた歴史映画、伝記映画で、1923年の関東大震災朝鮮人虐殺事件や朴烈事件がとりあげられている[2]。

2017年6月28日韓国で劇場公開され、1週間足らずで観客動員数100万人を記録した。日本では2018年3月9日に第13回大阪アジアン映画祭にて『朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト』の邦題で初公開後、2019年2月に『金子文子と朴烈』と改題されて一般公開された。


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2024年04月03日 | ツイートまとめ