ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

オペラ 『蝶々夫人』 プッチーニ

2007-03-05 | 音楽

 

  

   舞台は長崎。主人公は純粋可憐な日本女性。

   その彼女の悲しい恋の結末を哀麗な音楽で描いた『蝶々夫人~マダム・バタ

   フライ』は、随所に日本の旋律も聞かれて、私達には、最も馴染み深いオペラ

   ともいえます。

   「ある晴れた日、海のはるかかなたに、煙が一筋見え、真白い船の姿が現れ

   る・・・」

   アメリカの海軍士官の夫、ピンカートンが、きっと帰ると信じて疑わず、その日

   を夢見ながら蝶々さんがうたうこのアリアは、全幕を通じて最大の聴きどころ。

   彼女の願いはかない、やがてピンカートンは帰ってきたが、その後ろには、妻

   ケートの姿があった。絶望した蝶々さんは自害して果て、オペラは幕を閉じま

   す。

   1904年2月にミラノのスカラ座で華々しく初演されましたが、予想に反して、

   スカラ座の歴史に残る大失敗を喫します。

   しかし、プッチーニは、傑作であると信じて疑わず、その日のうちに上演料を

   返却して、3ヶ月後に、あまりに長すぎる第2幕を2つに分け、大成功を博しま

   した。

   この成功により、一時、東洋的題材は作曲家の求めるところとなりました。

 

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2 コメント

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Unknown (takae)
2007-03-10 11:35:23
こちらにもコメントさせていただきます。
え~!その日のうちに上演料を返却したんですか?
凄いですね。
時々、映画の前ふりがあまりにもよく、
ワクワクして見に行ったら、予想と違って、
がっかり~なんて事があります。
『上映料返せ~』と、叫びたくなる事があります。
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takaeさんへ (yoshiko)
2007-03-10 21:30:48
takaeさん、こちらにもコメントありがとう!
現在、名曲と言われている作品も、初演が大失敗、ということはありますね。
プッチーニは、人生そのものが、ドラマティック。駆け落ちして結ばれた、妻も、気性が激しく嫉妬深く、女性にもてる夫と若い小間使いの娘の仲を疑って、彼女を自殺においやり、その裁判でもめるといったこともあったようです。
交通事故のあと車椅子での生活で、『蝶々夫人』を書き上げた。その信念はすごいですね。初演の失敗も、大きな打撃を受けたにもかかわらず、改訂版で成功する。自分の生きている間は、2度とスカラ座で蝶々夫人は上演しないなんて、ものすごい信念です。
『トゥーランドット』『蝶々夫人』『アイーダ』DVDお貸ししますよ。
ご自宅で、名作を堪能してください!
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