田舎のエプロンおばさんのエッセー集(アキのあしあと集)

日常の生活記録や認知症の主人を抱え奮闘する私の日々の記録をエッセー風にしました。

2 天国のとうちゃんへ

2004-06-13 07:08:27 | 身内とペット
昭和58年8月29日 毎日新聞 女の気持ち 掲載

父ちゃん今も天国で人を笑わせていますか?人1倍明るくユ-モアを愛した
父ちゃん!初盆は貴方の子供8人とその家族総勢30人で賑やかに済ませました。 
精霊流しは花火をどんどん打ち上げて「じいちゃん、さよなら」と孫達が声を
からして叫び続けました。お気に召しましたか?明るくほがらかに人生の幕を
閉じた父ちゃん!あなたの偉大さと教えは子から孫へと僅かでも受け継がれる
事でしょう。お酒を愛した父ちゃんが酔ったときの自慢話は小学校PTA副会長
をした事と選挙投票日の1番乗りだったわね。1度だけ床屋の平田さんにして
やられたと悔やんでいたっけ。2人は実にいいライバルでした。4年毎に午前
4時頃からいい年の男2人が遅れてはならじと小走りで投票場へと向かう姿は
男のロマンだったのかしら。私が娘達をつれて実家へ行くと父ちゃんは
「ハロー」と言っては握手をし土産を貰っては「サンキュー」を連発して皆を
笑わせていましたね。5年間寝たっきりで床ずれやオムツかぶれで悩ませられて
いただろうその時までも!父ちゃんの部屋はたえず人が訪れいつも笑い声が聞こ
えていました。今では残された母ちゃん泣いてばかりです。
余りにも明るく賑やかな人が消えた今の寂しさ母ちゃんにはこたえているよ。
父ちゃん!天国の人だけじゃーなくたまには母ちゃんも笑わせて下さいナ。

      註・・・その後   平成11年9月 母没享年88歳

平成16年6日13日  記    父ちゃん子だったエプロンおばさん

    



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