田舎のエプロンおばさんのエッセー集(アキのあしあと集)

日常の生活記録や認知症の主人を抱え奮闘する私の日々の記録をエッセー風にしました。

212 鼠径ヘルニア 

2007-04-20 07:45:11 | 認知症の夫を抱えて
 主人が鼠径ヘルニアと診断されて手術することになりました。最初は右太
ももの付け根を痛がっていましたが昨日は右も左も両方の付け根を痛がり出
しました。見たら腫れています。外科の先生が手で押し込むと引っ込んで痛
みは無くなります。しかしこう頻繁に出たり引っ込んだりしていたら手術し
て痛みを取ってやらないと本人も可哀想だし重篤なことになる!引っ込まな
くなれば腸閉塞を起こしたり血液が流れなくなり死に至る可能性も!心筋梗
塞の既往歴があるので慎重に検査して手術の日を決めましょう!と言う事で
色んな検査が始まりました。手術そのものは心配ないのですが術後の安静、
点滴、酸素吸入、情緒不安定等々心配の種は尽きません。先生も薬(眠り)
ベットでの抑制、家族の付き添い等々相談しながらやっていきましょう!と
言う事になりました。こんな時認知症が障害になります。近いうちに術日が
決まります。私がしっかりと落ち着いていなければ!と自分を自分で叱咤激
励しています。

  平成19年4月20日  記  主人の手術に不安な田舎のエプロンおばさん

        

211 介護保険介護度変更申請 

2007-04-16 16:30:30 | 認知症の夫を抱えて
 主人の皮膚病が完治し隔離部屋から解放されたので待ってもらっていた介護
保険の介護度変更申請の訪問調査を19日の木曜日に病院で受けることになりま
した。今は介護度3ですが調査結果でどう判定されるのか?分かりません。
今は随分レベルが落ちて完全オムツですし意思の疎通が計れません。言ってる
事も意味不明だし会話が通じません。辛うじて私の事は妻だとは分かっている
ようです。娘の事も孫の事もあれほど可愛がっていた犬のアンの事もすっかり
脳裏から消えています。面会でこの人誰かな?と聞いても返事は返ってきません。
不意にそんなことどうでも良いではないか!と言われハッとしました。
そうですよ、どうでもよいことですよね。何だか諭されたような気がしました。
今日は昼前に面会に行って散髪を済ませ食事の時間もそばについていました。
エプロンも要らず箸やスプーンを使って綺麗に残さず美味しそうに食べました。
良かった、二人で顔を見合わせにっこりです。

  平成19年4月16日  記  散発の腕も上がった田舎のエプロンおばさん

        

210 皮膚病完治

2007-04-15 06:23:05 | 認知症の夫を抱えて
 4月13日主人の皮膚病が完治して隔離部屋から解放されました。実に112日振り
の自由な身になったのです。その日の夕食からデイルームで皆さんと一緒の夕食
をとることが出来ました。本人は上手く表現出来ませんが嬉しかったと思います。
しかし不思議なことに本人は平常心(?)です。隔離されていても開放されても
穏やかでニコニコしています。隣の部屋の人は凶暴になってドアのガラスを割ら
れていました。しかしこの人が普通の人の精神だと私は思います。誰だってカギ
をかけられ自由を奪われベット以外何にも無い部屋に閉じ込められたら発狂しま
すよ。されるがまま、なすがまま、カギを開けて入ってきた人にニコニコする方
がおかしいのです。主人はそれだけ認知症が進んでいる証拠でしょう。
今回ほど進んだ認知症に感謝!感謝!しました。大人しくニコニコしている主人
はスタッフの人にも好意を持たれ優しく接してもらっているように感じました。
ドクターは家族の方も長い間良く頑張られました!とねぎらって下さいましたが
頑張ったのは主人です、私はただはらはら気を揉んでいるに過ぎませんでした。
今日は午後からバリカンを持って延びた髪を坊主にしに行って来ます。
春を喜ぶ気持ちのゆとりが生まれました。♪♪♬♬

  平成19年4月15日  記  足取り軽い田舎のエプロンおばさん

        

209 散る桜

2007-04-10 09:43:10 | 認知症の夫を抱えて
先日主人の入院している病院から桜を見に行きますので家族の方は13時40分
までに成田山に来てください!と電話を貰い喜んで当日を待っておりました。
前日の夜看護婦さんから電話があり今回はご主人はお留守番になりました。
申し訳ありません!とお詫びの電話。私は喜恕哀楽の入り混じった複雑な気持ち。
昨日面会に行き中庭で鬚を剃っていたら看護婦さんが来られて「今日今から桜を
見に行きましょう!先日残念だったから」そこで3人で手を繋ぎ院内の桜を見に
外に出ました。もう葉桜で残った桜もパラパラ、ハラハラと散っていました。
階段に腰を下ろしその風情を楽しんでいたら「ご主人に1番桜を見せたかった
です」と看護婦さん!「あら何故ですか?」「長いこと隔離されて凶暴にもならず
大人しくしておられましたから。娑婆の空気を吸わせたかったです」私はこの心
優しい看護婦さんの言葉が身に沁みて涙が出ました。主人はニコニコして土産の
お饅頭を食べながら満足そうな表情です。平和な時間は長くは続きません。
又隔離の部屋へ戻りました。この優しい看護婦さんに出会えて新たに感謝の気持ち
が素直に出てきました。早く皮膚病が治ることを祈っています。

  平成19年4月10日  記  祈っている田舎のエプロンおばさん



208 習字

2007-04-03 20:39:22 | 孫の話題
 夕方6時40分5年生の孫娘から習字の塾が終わったから迎えに来て!と電話が
あったので公民館まで車で迎えに行きました。同級生の○○ちゃんは?乗らな
いの?今日はお休み?「ううん違うのお姉ちゃんと一緒に帰らないとお母さん
に殴られるって!」エエッ?殴られる?お母さんに?何故?「知らない。殴ら
れるからお姉ちゃんが終わるのを待っているって!」何故お母さんはそんなに
怒るのだろうか?あの優しくて綺麗な奥さんが!分からない。殴られる!なん
て表現おだやかではない。普通女の子だから怒られるとか叩かれるとか言いま
せんかね。ご夫婦で看護士さんをしておられて2人の女の子が同じく同級生で
よく一緒に遊んで仲がいいのです。よそ様の教育ですから、私がとやかく言う
ことは止めますがほんとに殴られるのかしら?その理由が分からない。

 平成19年4月3日 記 理由が分からない田舎のエプロンおばさん