田舎のエプロンおばさんのエッセー集(アキのあしあと集)

日常の生活記録や認知症の主人を抱え奮闘する私の日々の記録をエッセー風にしました。

246 不思議な現象

2008-04-23 11:13:32 | 認知症の夫を抱えて
 昨日何時ものように主人の中食の介助にホームに行きました。
昨日は何だか調子が悪く居眠りばかりしています。
火曜日で風呂の日だったから風呂上りで疲れたのでしょうかね~。
茶碗を持たせても、箸を持たせても機能しません。
ぼ~と遠くを見て口だけをモゴモゴしています。
仕方なくスプーンで口元に持っていくと食べます。殆ど食べさせて完食しました。
私が空になったトレーを配膳台に持って行った時後ろで大きな声で「母ちゃん」
と呼ぶ男の人の声!主人の声でした。驚いた私は飛んで行き「はいどうしたの?」
主人はぼ~とした顔で知らん振りしています。
「あれ?今大きな声で母ちゃん!と呼んだでしょう?」
聞こえているのか?いないのか?反応はありません。
考えてみれば主人は私の事を母ちゃん!と呼んだことはありません。
昔々の小さい時を夢見て亡くなった母親を呼んだのでは?と思い当たりました。
何だか主人が可愛く感じました。春の朧な夢で母親に会ったのでしようね。

 H.20.4.23  記  亡母を慕う主人を眺める田舎のエプロンおばさん