融通無碍なる留学生活

~豪に入っては豪に従います~

インタビューをしてみたの。

2007年09月29日 | 気付いたこと築いたこと
偶然にも、友人のパートナーであるオーストラリア人男性が、音楽プロデューサーであり、なおかつピアノに関して最も高いグレード保持者であるので、オーストラリアのピアノ教育についてのインタビューにお答えいただいた。

脳ある鷹うんぬんとはよく言ったもので、インタビューを続けるほどに驚くような優れた音楽教育のバックグラウンドに感嘆。3時間近くにもわたるインタビューにご協力くださって、感謝の気持ちでいっぱいです。
事前にお送りしてあった私からの質問に対しても、丁寧に文書でもまとめて下さっており、なんだかとても、「育ちのいい人」の良さが全開でございました。深謝。

同席してくれた友人も、私が取りこぼしそうになる質問や、英語で詰まりそうになると助けてくれたりで、本当にありがたかった。開始前は、昔よく見ていたNHKの「英語でしゃべらナイト」でスターに体当たりインタビューをする釈由美子状態。なんだか緊張しちゃってねぇ。それでもお話が始まると、興味深い内容に引き込まれ、また暖かい雰囲気に、いつしか調子も出てまいりました。

いい形でこの内容はレポートできるようにがんばります。

Special thanks to Akemi & Johdan

オートマティック・シンキングタイム

2007年09月28日 | 気付いたこと築いたこと
最近よく考える。
日本に帰ってからのことを。寝る前、ベットに入ると自動的。
もうあと二ヶ月ちょっとしたら日本にいるんだ。

そうしたら、生活が変わる。劇的に変わる。
こっちに来る前に暮らしていたカタチとは違うことになる。

戻ったら、
あんな仕事ができたらいいなとか、
こんな挑戦をしてみたいな、とか、
結婚して、子供なんか出来ちゃったらどうなるんだろう、とか、
っていうか、子供ってどうなの?とか、
ええとそれはさておき帰ったらまずはあそこの棚の整理からですね、とか、
ファイナンシャルは大丈夫なのか私、とか、
すぐに健康診断に行きたいな、とか。
家族とああして過ごしたい、とか、あの人と飲み行かなきゃ、とか、犬飼いたいな、とか。

取らぬ狸レベルから、いたって細かい現実レベルまで、様々。
そのレンジがあまりに広すぎで、自分でも時々笑ってしまう。

面倒くさいことも、楽しみなことも。

とにかく、
「自分のことだけ考えてりゃいい」という時間が終わることになる。
あと二ヶ月で、そういう時間がもしかすると、
もう人生で二度と来なくなるかもしれない。
いいか悪いか別として。(いや、もういいだろうという気もしてる。)
まぁただ、そういうことになるんだな。


黙っていても時間は流れる。
というか、ここら先はファイナル試験に向けて、
大学は駆け抜けるようにして終わる。

なんてやってたら、あっという間だな。
あ~こわい、こわい。

感情が動かないとき

2007年09月27日 | 気付いたこと築いたこと
大学は今、学期半ばの二週間のお休み中だ。
ということもあってか、
あまりブログに書こうと思うようなことが浮かんでこない。

平穏といえば平穏。
退屈といえば退屈。
小さく嬉しいことやストレスはあるけど。

ここ数日は、
本を読んだり、通訳の原稿を復習したり、
音楽調査をしたり原稿を書いたりして
暮らしています。
とて~~~も地味に。
目ばかりが疲労しています。

ここでの生活もあと二ヶ月か。
と、思ったところとで、取り立てて感慨深くもならないな。

留学前に、あと二ヶ月で渡豪だわなんて思っていたときのほうが、
いろいろしみじみと感じ入っていた気がする。
「みなさん、ありがとう!」なんて、
やけに周りの人々に感謝の念でいっぱいになったりしていた。

今から予期できるけど、日本に帰ってから、
「いやぁ、留学最高でした!!」
って、絶対言わないだろうな。

でも、一方で、
きっと数年後くらいには、じわりじわりとパンチが効いて、
心底、「あんとき行っといてよかったぁ」
とかは言いそう。

失敗した

2007年09月22日 | 気付いたこと築いたこと
大学図書館に、若干の日本語小説があるので、
疲れたときや気が向いたときに読むように借りたりしている。
でも、「好き」なのなんてなかったりするので、
「これでも読むか」という感じで目に付いたものを選んだりしている。

そして今日は大失敗。

そういえばこれ芥川賞とったよねぇ、という感じで
偶然見つけた金原ひとみの「蛇にピアス」を読んでしまった。
さらっといける読み物なんだけど、
狙ってる効果もからくりも、全部すけすけな感じで、
「はいはい、わかりましたよ」って言いたくなる。
それでいて気持ち悪さは残るんだから、
ある程度はこの小説の効果にやられてるんだろうか。
あ~やだやだ。

芸術作品のすべてが必ずしも「心洗われるような」とか「美しい」ものなんかじゃないことは百も承知。音楽だって、怖くなるものや厳しく追い詰められるようなもの、聞き手を傷つけるようなもある。そしてそれは文学だって同じだろう。でも、あけすけに、「ほら、きびしいでしょ。辛いでしょ。気持ち悪いでしょ。」なんていうのがミエミエなのなんて、つまらない。村上龍が解説で「生傷のようなヒリヒリした作品」とか言ってるけど、こんなあけすけな方法でやられたんじゃ、生傷でもなんでもない。もっと、わかりやすくない方法で、それでいて「ヒリヒリ」させてくれないと、少なくとも芸術じゃないね。カルト小説との境目は危ういものだろうけど、「わかりやすい」時点でダメじゃないのかね。

ところで、この前たまたまある読書家と「読書しているこの時間が慈しみ深い、と思わせてくれる本っていいね」という話になった。その点で私にとってのヒットといえば、水村美苗「私小説」とか辻邦生の「樹の声海の声」とかカーハートの「パリ左岸のピアノ工房」だったのを思い出す。

ああ、いい本が読みたいなぁ。自分にとっての、いい本を。

顔パス

2007年09月19日 | 気付いたこと築いたこと
自慢にならない自慢だけど、
最近Australian Music Centreに調査に行くと、
名乗らずとも注文の資料が出てきたり、
貸し出しの手続きも「はいっ」という感じになってきた。

午前中に行くといつも受け付け業務にいるオネエさんは、
物静かで、司書然としている。
午後に行くといるマダムは、
1質問すれば5くらい答えてくれるタイプでベテラン然としている。

でもいずれのお方もフレンドリー。
まじめな、まじめなAMC。

雰囲気が私がもといた職場、
芸大の音研センターにかなり良く似ていて、なぜか笑える。
で、ときどき内勤の舞台裏なども憶測してしまう。ふふ

本日は、ここAMCとオーストラリア外務貿易省の共同プロジェクトによる
AUSTRALIA: Exploring the Musical Landscape
という冊子資料を購入してきた。
オーストラリアが国家として誕生してから現在にいたるまでの
音楽文化構築事業です!といった小さな論文集。
内容はアボリジニから多文化主義にいたるまで、
ちょっぴり痛いオーストラリア音楽史が満載である。

他にスィッツキー(Sitsky)の演奏によるアンソロジーなど3枚を借りる。

楽譜も結構集まってきた。

そろそろ想いが高まってきた。
想いが高まるとリード文が書ける。
今、オーストラリアの音楽事情に関する記事を構想中だ。

サーキュラーキーのベンチに座って書き始めた。
書き出しが一番大変だけど、わくわくする。

となりに腰掛けたインド人が話しかけてきた。
青空。オペラハウス。インド人・・・。
うん。オーストラリアっぽい。

そういう空気の中で、オーストラリアの音楽、
少しでも、大枠でも、
形にまとめていかれたらな、と思う。

青空旅行

2007年09月16日 | 気付いたこと築いたこと

旅が終わってしまったとき、
その旅がよければよかったほど、
淋しくなってしまうものです。

だから、終わったあとに、涙ぐみそうなくらい、
淋しくなってしまうような旅ができて、
いま、心からうれしい。

同時期入学の同世代女性組3名で
ブルーマウンテンに小旅行。

小さな町でのランチやショッピング、ユースホステルでの宿泊、おしゃべり、ワイン、ドライブ、コーヒー、どこをとっても楽しい二日間。ピアノを弾いたり、イタリアンを食べたり。最後まで、これは、心に残る旅になるなぁと思った。

人と旅をするならば、
その地を愛する人となら
一層豊かなものになる。

「その土地を好きだ」と思うことは、
その人が生き抜いててきた、
すべての事象が複雑に絡み合って
生まれ出る感情なのかもしれない。

私はこの小さな旅を、
今ここで、この人たちと出来て、
本当によかったと思った。
たのしい時間、ありがとう。

今日この頃は

2007年09月13日 | 気付いたこと築いたこと
日本だったら桜の季節かな。
そう思わせる今日この頃のシドニーの気候。
一年中、常緑樹で景色の変わらない国だけれど、
暖かくなってきた春先は、
夜でも少し肌寒いなと思いながら窓を開けていたりすると、
「今から桜でも見に行く?」
とか言って少しわくわくする日本の春の夜みたいです。

相変わらず窓の外にはユーカリくらいしかない。

家の近くのエッピングロードとバラクラーバロードの交差点で、
実は同じくらいの大きさと思しき銀座4丁目の交差点に、
今日はなぜだか、あそこに立ちたい、帰りたいと思った。
子供みたいに、ジーンズとトレーナーを着て。手にはお勉強道具を持って。
きちんと髪を上げて、スーツを着て、和光前で友達と待ち合わせる時間帯に、
私は今、ここにいるんだな。

30を過ぎてから1年半というまとまった時間を、
外国で勉強とかいうのに当てられるなんて、
さぞかし「幸せ」な人生でしょう。
その「幸せ」な期間にあって、
「なんでここでこんなことしてんだろう」という
別に絶望的でもなんでもない、
うっすらとした少し病気っぽい気分になるときもある。

それは、いつも、季節感を肌で感じたとき。

秋という、日本で一番美しい季節をのがして、真冬に日本に帰ったら、
なにかこう人生の第二ラウンドに突入する感じがしてるので、
一時の郷愁も、帰ってみたらそんなどころじゃないんだろう。
生きるって、大変だわ・・・。

ま、そんなことはさておき、宿題宿題。お勉強、しなくっちゃ。学生だもん。

これがブッシュですか

2007年09月08日 | オーストラリア社会科見学
オーストラリア独特の自然散策、ブッシュ・ウォーキング。
私は初の体験、総勢6名で行って参りました。



ウワサには聞いていましたが、「ブッシュ」って、
確かに山道ほど深い感じではなく、
林ほどあっさりしてもなく、
茂みほどうっそうともしていない。
全体には背の低い森、みたいな感じでした。

朝は小雨がぱらついていたため、あちこちぬかるんでましたが、
気温はおそらく13度くらい、曇り空で、
歩くには丁度良く、質の良い酸素を吸って歩くような感じでした。



とはいえ、歩いているときはなかなかハード、
あっちこっちに怪我する要素は満載。
木の枝が容赦なく突き出ていたり、足元も根っこでゴツゴツ。
写真はある程度のポイントで取ったものなので、
いわゆる「これがブッシュ!!」みたいな雰囲気ではないかも・・・

途中、「こんなの越えられません!!」っていう感じの川も
お仲間の助けを得ながら渡ったし、
「こんなの登れません!!」っていう感じの岩も
ひっぱってもらいながら、よじのぼったりしました。

野性味たっぷりとはいえ、一応は「国立公園」。
入り口にはこんな看板がありました。



一番上のオレンジ色のサインは、なぜかクジャク。
野生のクジャクに注意せよ、ってことなんだろうか・・・?

今日のコースは6kmほどで、2時間くらい。
ハイキング程度のものでしたが、
運動不足の身体には結構こたえました。
でも、土を踏んで歩く感覚は独特で楽しいもの。
これにハマってしまう人の気持ちはわかります。

ゴールの先は、韓国人街のあるイースト・ウッド。
そこのお気に入りのMINTOというお店で皆で食事。
運動のあとのチヂミやプルコギ、そしてビールは最高でございました。
せっかく燃やした脂肪も、これで台無しか・・・ま、いっか。

APECついでに、「オーストラリア的」とは何かを考える!

2007年09月07日 | オーストラリア社会科見学
シドニーは本日、APECということで、休日扱い、授業もございませんでした。
ところでAPECと言えば、会談後にみんなで「伝統的な民族衣装を来て記念撮影」というのがありますけれど、オーストラリアは「伝統」なんてないですからね、それについては関係者の皆さん、「固く」口を閉ざしているそうですよ。「固く」なくてもいいと思うんだけどね。ビーチ・カルチャーだからとはいえ、さすがに「水着は否定」だそうで。

で、それに関するこんなニュース映像がありました。「際立った国民的衣装がないこの国では、いろいろな憶測が広がってます」とのこと。
ハワード首相、一つだけあげたヒントというのが、

「すっごくオーストラリア的。考えて、オーストラリアだよ」

って言ってますけど・・・。
わかりません、ごめんなさい。

映像の中ではコルクがぶら下がったバカっぽい帽子とか、ビーサンとか出てきますね。
いや、このコルクの帽子は、ちゃんとハエを追い払うという画期的な機能付き!オーストラリア、あったかくなってきたころは、ウソかと思うくらいハエがおおいですからね。女性は特に、化粧品の香りが呼ぶのか、みんな顔にハエくっつけて歩いたりしますから。ビーサンは、まさに必須アイテム!!ちょっとしたデートなんかでもビーサンで全然OKなんですよ、この国は。というわけで、確かにオーストラリアっぽい。

でもね。さすがにね。映像中でも「世界のリーダーたちがコルクハットっていうのは、想像し難い・・・」と言ってます。

また、映像中に出てくる景色はシドニーの街中だったり、ビーチだったり、結構よく見る景色です。映像途中インタビューに答えるアジア系の女性の英語は、コテコテのオージー・イングリッシュな感じに聞こえます。


で、映像の中では、「ブッシュ」を散策する人の格好が人気らしいです。

私は今までその「ブッシュ」なるものに出かけたことがないのですけれど、森でも林でも茂みでもないアウトバックらしいです。タイムリーにも、明日天気がよければ「ブッシュ・ウォーキング」なるものに行ってくる予定。どんな景色なのか、ちょっと楽しみです。。。