シドニー北西部に位置するM大学。ここでは通訳・翻訳のための専門の大学院があり、私はそこで学んでいるわけであります。
通訳・翻訳というと、かなり職業としての実践的な訓練が色濃くモノをいうのだと思いますが、こちらの大学では、いわゆる「理論重視」なところがあるらしく、学問的にものごとを捉えることに慣れ親しむ経歴がある私としては、適したところに入学できたかと思っています。私のこれまでの専門分野は音楽学です。音楽を学問としてとらえるということの妥当性については若かりし頃、さんざん考えてきました。若さゆえのギモンだったと思いますが。
今日初めてこちらのコースのテキストを開いてみると、翻訳という作業が、新しく専門あるいは学問分野としての地位をいかに確立することができるか、そしてそのためには、いかにアカデミックな姿勢をも重視せねばならないかということに関心がもたれているのだということを知りました。とても興味深く思います。
Baker, Mona. In Other Words: A Coursebook on translation. London: Routledge, 1992.
今日目を通したところで面白く感じたのは次の記述。
...text is a meaning unit, not a form unit, but meaning is realized through form and without understanding the meanings of individual forms one cannot interpret the meaning of the texst as a whole.
「テクストは意味の単位であって、形式の単位ではない。しかしながら意味は、形式を通じてこそ実現されるのであり、個々の形式の意味の理解なしには、全体としてのテクストの意味を解釈することはできない。」
「個々の形式の意味の理解」というあたりが、なんだか、「絶対音楽の理解とはなんぞや」みたいなギモンの感覚を思い出しました。話はシニフィアンとかシニフィエとかみたいなことまで考える必要はなくて、極めてシンプルに受け止めればそれでいいんだと思うけれど、ついでにいろいろ考えてみるのも面白いかなとも思います。
でもまぁそんなことより、日常の英語力不足を、なんとかしなきゃあならないが(苦笑)。
通訳・翻訳というと、かなり職業としての実践的な訓練が色濃くモノをいうのだと思いますが、こちらの大学では、いわゆる「理論重視」なところがあるらしく、学問的にものごとを捉えることに慣れ親しむ経歴がある私としては、適したところに入学できたかと思っています。私のこれまでの専門分野は音楽学です。音楽を学問としてとらえるということの妥当性については若かりし頃、さんざん考えてきました。若さゆえのギモンだったと思いますが。
今日初めてこちらのコースのテキストを開いてみると、翻訳という作業が、新しく専門あるいは学問分野としての地位をいかに確立することができるか、そしてそのためには、いかにアカデミックな姿勢をも重視せねばならないかということに関心がもたれているのだということを知りました。とても興味深く思います。
Baker, Mona. In Other Words: A Coursebook on translation. London: Routledge, 1992.
今日目を通したところで面白く感じたのは次の記述。
...text is a meaning unit, not a form unit, but meaning is realized through form and without understanding the meanings of individual forms one cannot interpret the meaning of the texst as a whole.
「テクストは意味の単位であって、形式の単位ではない。しかしながら意味は、形式を通じてこそ実現されるのであり、個々の形式の意味の理解なしには、全体としてのテクストの意味を解釈することはできない。」
「個々の形式の意味の理解」というあたりが、なんだか、「絶対音楽の理解とはなんぞや」みたいなギモンの感覚を思い出しました。話はシニフィアンとかシニフィエとかみたいなことまで考える必要はなくて、極めてシンプルに受け止めればそれでいいんだと思うけれど、ついでにいろいろ考えてみるのも面白いかなとも思います。
でもまぁそんなことより、日常の英語力不足を、なんとかしなきゃあならないが(苦笑)。