音信

小池純代の手帖から

十喩詩 9 そらのはな

2020-04-30 | 日記
空海「十喩詩」より

   九 詠虚空花喩

  空花灼灼有何實 無色無形但有名
  染浄元来不能動 雲霧■晴名濁清  ■:日+壹
  實相如如一味法 迷人妄見三界城
  四魔三毒空之幻 莫怖莫驚除六情



翻案四首

  そらのはな

空に咲く花の香りと花のいろ散らず実らずうつろひやまず

蒼穹はうごきなくしてきよらけし雲はかそけく濁りを残す

なにもなきそらを栖に生きたきを城に迷ひてたちまち牢  *栖:すみか 牢:ひとや

毒も魔もまぼろしなれば怖るるなsensorの角折りてやすらへ *角:つの





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