音信

小池純代の手帖から

日毎の音 泥 201214

2020-12-14 | 日記
  泥


 春泥の泥こそ冬の名残なれ雪の真白をふふむその艶

 
 金泥を溶くゆびさきのたゆたひや金のためらひ泥のとまどひ


 川底の泥ゆたかなり大水の青ナイルをや白ナイルをや
          大水:おほみづ

 泥中之蓮を云ふとき養ひの泥をなんだと思つてゐるのか


 泥濘の上澄みにつつ水を去る思ひを底に留めおきつつ








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