本屋で、西原理恵子の「人生画力対決」を買おうと探すが、ない。すると、店頭に「JIN-仁-」の宣伝チラシがあるのに気が付いた。ドラマがヒットし、大河ドラマ「龍馬伝」に合わせて、ここぞとばかり最新刊を売ろうという腹なのだろう。何でもシリーズ累計450万部を突破したとか。数多くのヒット作を持つ集英社にしてみればなんということもない数字だが、「スーパージャンプ」としては驚くべきヒットだし、作者村上もとかにしてもこんなに売れるとは予測しなかったはず。
ところで村上もとかといえば、「赤いペガサス」や「六三四の剣」、そして「龍(RON)」と、小学館の作家というイメージが強い。それがよりによって集英社でヒットを飛ばしたのだから、小学館としては面白くないだろう。なぜ作者は、一見不義理なことをしたのか?
ここからは私の推測だが、「龍」では明治から太平洋戦争までの、激動の日本の描写に作者は挑戦した。その過程で、国内の日本人の朝鮮人に対する差別や、中国大陸での支配・戦闘などを描いてきた。こうした描写が反日的、自虐的だという批判が少なからずあったと思う。
ところで、小学館といえばフジ産経グループだ。そして産経新聞は、かなり右寄りの新聞である。つまり、小学館(とその関連会社)の方から「あんな漫画を掲載してけしからん」というクレームがあったのではないか。あるいは、本来作家をそうしたトラブルから守るべき編集者が、何もしてくれなかったのではないか。そのことに失望した作者は、長年世話になった小学館を離れる決心をしたのではないか。
村上もとかは「モーニング」(講談社)にも短編を描いているし、今も「ビッグコミック」(小学館)に女形を主人公にした作品を不定期掲載しているが、メインは「仁」の集英社である。しかも、「少年ジャンプ」出身の他作家を押しのけて「スーパージャンプ」の顔になっている。小学館にしてみれば、逃した魚は大きかった。
ただ今作にしてみれば、医学や江戸の知識など膨大な情報が必要であり、あるいは集英社の強大なコネクションがあったからこそ作品化できたのかも分からない。
あと数ヶ月で終わると予想される漫画だが、もう一度続編がドラマ化されれば、さらに売上が伸びるやも知れず。そうなると村上もとかは、浦沢直樹や井上雄彦と並ぶ注目作家になるかもしれない。
ところで村上もとかといえば、「赤いペガサス」や「六三四の剣」、そして「龍(RON)」と、小学館の作家というイメージが強い。それがよりによって集英社でヒットを飛ばしたのだから、小学館としては面白くないだろう。なぜ作者は、一見不義理なことをしたのか?
ここからは私の推測だが、「龍」では明治から太平洋戦争までの、激動の日本の描写に作者は挑戦した。その過程で、国内の日本人の朝鮮人に対する差別や、中国大陸での支配・戦闘などを描いてきた。こうした描写が反日的、自虐的だという批判が少なからずあったと思う。
ところで、小学館といえばフジ産経グループだ。そして産経新聞は、かなり右寄りの新聞である。つまり、小学館(とその関連会社)の方から「あんな漫画を掲載してけしからん」というクレームがあったのではないか。あるいは、本来作家をそうしたトラブルから守るべき編集者が、何もしてくれなかったのではないか。そのことに失望した作者は、長年世話になった小学館を離れる決心をしたのではないか。
村上もとかは「モーニング」(講談社)にも短編を描いているし、今も「ビッグコミック」(小学館)に女形を主人公にした作品を不定期掲載しているが、メインは「仁」の集英社である。しかも、「少年ジャンプ」出身の他作家を押しのけて「スーパージャンプ」の顔になっている。小学館にしてみれば、逃した魚は大きかった。
ただ今作にしてみれば、医学や江戸の知識など膨大な情報が必要であり、あるいは集英社の強大なコネクションがあったからこそ作品化できたのかも分からない。
あと数ヶ月で終わると予想される漫画だが、もう一度続編がドラマ化されれば、さらに売上が伸びるやも知れず。そうなると村上もとかは、浦沢直樹や井上雄彦と並ぶ注目作家になるかもしれない。
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