お祭り 歴史探索の旅   ~尾陽雑記抄~

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名古屋市東区久屋町「金刀比羅神社」

2006年02月23日 18時44分12秒 | 歴史探索
名古屋市東区久屋町「金刀比羅神社」はビルの中にひっそりとたたずんでいる。テレビ塔にも近く、おそらく地価はめちゃくちゃ高い場所にあるだろう。
 曹洞宗系寺院の境内社であったのを、名古屋城築城の折、「清洲越し」により久屋町に来る。(境内の案内板より)もっとも、昔あった場所は現在久屋公園。金刀比羅神社のすぐ西に久屋公園の一角に注連縄で張られた大木や石がある。ここが以前あった場所らしい。(氏子の方に訊きました。)

 金刀比羅神社の御祭神は「大物主命」

大物主(おおものぬし、大物主大神)出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大国主(おおくにぬし、だいこくさま)の別名ともされる。
大国主 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大国主(おおくにぬし)は色々な別名を持つ。(らしい)
「大国主」 (多分、大きな国の主と言う意味)
「大物主」 (大きな物、又は領土を持つと言う意味?)
「八千矛神(やちほこ) 」武力を持つ意味 
「穴牟遅神・大己貴命・大穴持命(おおなむち) 」 (若き日の大国主、又は開拓の神としての意味合いをもつ)
など
 そういう訳で、久屋の金刀比羅には、大国さまの像もある。

 他にも、山の神として、開拓神 大己貴命を祭る神社にも大国さまがあるケースがある。

 海の神でも大国さま、山の神でも大国さま、商売でも大国さま…

 大国さまは万能の神ということでしょうか?

 違和感があるなあ。

ここで採り上げるのも、この違和感をうったえる訳ではなく、久屋町の金刀比羅神社は昔、山車もあったらしい。

伊勢門水 「名古屋祭」では
「久屋町の金比羅神社には船車の外に又一輌あり、」とあり、
昔、舟の形をした山車があったようだ。この船の形をした山車は、名古屋市中村区洲崎神社の祭礼に曳き出された物を買ったようで、
伊勢門水「名古屋祭」では明治二十年頃の後として
「其後一二年の後ち氏子の花園町、常盤町(遊郭)より若宮祭りの黒船に類似した船車を二輌新調して曳出したが是も四五年にて止み、其後花園町の船車は久屋町の金比羅神社の氏子へ売却した、」とある
若宮祭りにはかつて末広町から「黒船車」と呼ぶ船の形をした山車が出た。(惜しくも戦災で消失、古車は、岐阜、美濃で現存)

 海上安全の神、金刀比羅に船の形をした山車があるのは、大変意味があることであるが、金刀比羅神社の二輌の山車も戦災で消失した。
若宮祭の黒船車はもちろんのこと、特に金刀比羅社の山車は現存すれば、テレビ塔にも近く、テレビ塔周辺の夏祭りに色を沿え、栄北部も今より活気溢れただろうと想像に難くない。(写真が少なすぎる!!今度撮ってきたら再度記事を書きます)


ヤフー地図
小さい神社だから記載無しか

goo地図なら載っていた

goo地図通常版

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